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女の子が早く結婚できるかどうかは、おひな様次第!?

2011-03-04 17:27:59 | 東京写真日記

1年のうちで3月3日のひな祭りは、私が最も気に入っている行事です。この日は女の子の節句であり、桃の節句とも呼ばれますが、実は中国から入った「上巳節」なのです。「上巳」とは、3月上旬の最初の巳の日を指します。古代において、日本の貴族たちは陰暦3月3日に家で宴会を行い、庭園にある曲がりくねった河や池のそばで賓客たちに座ってもらい、詩歌を朗誦したりお酒を飲んだりしました。このような「曲水の宴」は、中国の「曲宴」に似ています。しかし、こうした日がなぜ女の子の節句になったのでしょうか?

日本では昔から、季節の節目には邪気や災難を招きやすいと言われており、平安時代には紙で作った人形を川に流し、これらの人形に人の厄難や不運をすべて持っていってもらうという習俗がありました。ひな祭りの原型は室町時代ごろにあり、神様を迎え、災難を退け、男女の健康な成長を願うという儀式から来ています。江戸時代になって、女の子の人形遊びと季節の儀式が結合し、ひな遊びの風俗がひな祭りへと変化し、全国に広まったのでした。桃の節句には、まだ結婚していない女性のいる家庭ではひな人形を飾ります。そして桃の花、白酒、ひし餅、はまぐりの汁などを用意し、神様に供えるのです。また、ひな祭りの前後には、日本全国各地で盛大な雛人形の祭典や展示会が行われます。

平安時代の華麗な宮廷衣装を身に付けたおひな様を鑑賞するだけでも、視覚的にとても楽しいものです。人形の顔の形、髪型、十二単の服装、持ち物、屏風、鏡台、茶器、箱、道具など、すべてが精緻に手作りされ、一つ一つが美しい芸術品です。お金持ちの家では屏風に金箔を貼って貫禄を見せます。ひな段の数は奇数が基本で、段の数が多いほど豊かであることが表現されています。時代が変遷するにつれて、現代人には五段や七段のおひな様を飾る予算も空間もなくなったので、男女一対の簡便なおひな様がよく売れています。

おひな様は早く飾ったほうがいいのですが、最も早くても3月3日の2週間前です。しまうのも早いほどよく、ひな祭りの2~3日後に片付けるのが最もよいとされます。ひな祭りが終わってもいつまでも片付けないでいると、女の子が晩婚になるとも言われています。女の子を早く結婚させたり、遅く結婚させたりしたければ、おひな様を飾る時間を操作すればよかったのですね。実に簡単で面白いですねえ(笑)。

Photo by 哈日杏子

All about/ひな祭り http://allabout.co.jp/special/hinamatsuri/  哈日杏子のブログ http://harikyoko.wordpress.com/(中・日)



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