パチンコ屋読書

皆様は2007年お正月はどのように過ごされましたか

ワタシは毎年、旦那クロさんの実家へ行きます。
何度もお話しましたが、クロさんの実家は隠れ里にあります。

　

山沿いをグニャグニャと曲がりくねり、
峠を上っていくので、ツルリとスリップしたら、
とんでもないところまで転がり落ちていきそうな山奥です。



本屋も、コンビニも、ビデオレンタルも何にもない。
何度来ても、凄い田舎だと寒心してしまう・・・

クロさんの実家に行くと、
確実にワクワクしている彼女が待っている。

昨年も何度もこのブログに登場したが、
天然ボケでパチンコ大好き！お姑様だっ！
２００６年姑ボケの話　：　http://blog.goo.ne.jp/tokuzuki/e/2c0eaba41a7d4c15e1eddb9cea3154f9

いつもどおり、お姑様をパチンコ屋のある
隣町まで運ばなければならない。
これが盆と正月のトクコの姑孝行である。

早速、夕食後に出発の準備をする。
当然、1滴もアルコールを飲まないワタシが運転手だ。
猫野家恒例正月パチンコツアー参加者は今回３名。
義兄とお姑様とクロさんだ。

運転は構わないのだけど、ワタシはパチンコが苦手だ。
ジッーっと銀玉見てると、眠くなるんだよね
前回のパチンコの話　：　http://blog.goo.ne.jp/tokuzuki/e/08799300fd24f64d99143c3ce644d025　


今回は眠たくなるパチンコ屋で
パチンコをしないことを心に決めた


乗客３名をパチンコ屋に降ろして、
隣町を探検してみたが、喫茶店ひとつ見つからない
クロさんの実家よりマシだが、
パチンコ屋があっても田舎は田舎

辛うじてみつけた本屋さんに入る
本棚がガラガラで、本が倒れてホコリを被っている。
でも、帯が挟んであるから、
古い本だが中古ではないようだ。

店の奥からお婆さんが出てきた。


店婆　：　あらっ、お客さん。外から来た人かね？珍しいわ。
　　　　　　うちは雑誌以外は入荷してないんよ。
　　　　　　他は古い本ばっかりだけどいいんか？

トクコ　：　いいですよ。読めれば何でも。

店婆　：　背表紙は日焼けしてるけど、中は読めるから、
　　　　　　どれでも、100円で持っていってよ。
　　　　　　年末年始は昔は毎年忙しかったのにねぇ～、最近は、ブツブツブツブツ

トクコ　：　じゃ、ρ(・д・*)コレ下さい


できるだけ綺麗なのを選んだ。
いやーん　安い時間潰しが見つかってよかった

車の中は寒いし、喫茶店も見つからないので、
買った本を片手にルンルンでパチンコ屋へ戻る。

今回、ワタシがチョイスした本は、

ウィーダ作　　フランダースの犬
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4102054014

相変わらず、ワタシのチョイスは幼稚だ。

この本は、昭和29年に和訳発行されているので、
あの名作アニメ「　フランダースの犬　」の
土台になっているであろう原作短編小説だ

アニメと、どう違うのかそれも含め、
懐かしさで♪((Ｏ(〃⌒▼⌒〃)Ｏ))♪わくわくだ


冒頭から読み始めるとアニメのイメージと
だいぶ違う感じ・・・　　初っ端から超暗い！

アニメの風車とチューリップのイメージで、
フランダース地方ってオランダだと思い込んでましたが、
舞台はベルギーなんですね。　知らんかった！


http://www.bandaivisual.co.jp/kidstop/meisaku/flanders/flanders.html

あと、パトラッシュも
　パトラシエ　という名前なんです。

犬も上のアニメと全然違います。
茶色の毛むくじゃらの牧畜犬と書かれていた。

調べて見ると正しくはこんな感じらしいが・・・
すっごいイメージと違うのね


設定が頭に入り出すと、
妄想好きのワタシは一瞬で、ベルギーへ飛んでいく

ジャラジャラジャラジャラ…騒音は街行く馬車の音
煙草のスモークは…フランダース地方の霧に見えてくる

小説は３人称で書かれている。

そう、犬のパトラシエからの目線でも
書かれているから、
ますます家族愛を感じることができた

前半はネロが３歳と幼いので、
老犬パトラシエとジェハンお爺さんの
お互いを労わり合う心で胸が熱くなる。
貧しい生活、厳しい待遇でも、
この家族には愛が溢れていてジーンとする

ネロが成長し始めると、
彼を中心に物語は進むのだが、
ネロの神がかり的な心の美しさと、
ネロの類稀な才能を知っているのは、
物言うことのできない老犬パトラシエと、
読者であるワタシタチだけである。

それがハガユクテ、ハガユクテ

ネロぉ～　何てエエ子なんやぁ～
　　　　ネロぉ～　何て報われない子なんやぁ～

うぅ、うっ、うぅ

　　。・゜゜・o（　ｉ　Д　ｉ　）o・゜゜・。

　　　　　　　　　　　　　うぇぇぇぇん

ワタシが泣き出したのは、
ネロとパトラシエがルーベンスの絵に看取られる
あの名シーンの随分手前であった。ハヤッ！

感動のラストまで30ページもあったが、
ワタシの顔は涙と鼻水で、
既にグチャグチャだった

町の人達が後悔するあのラストまで、
一気に読み進めたいところだが、
アニメと違って、意外や意外・・・・。

ネロって　長生き　なのね

なんと、１５歳まで成長　しちゃいましたよ

とにかく、読み終えた。


しかし、余韻から脱出できずに、
独りで泣き続けるトクコ・・・

コゼツの旦那のバカバカバカ(/□≦、)エーン!!





Σ(〃゜ ｏ ゜〃) ハッ!!　

気がつくと蝶ネクタイをしたパチンコ屋の店員が、
２名心配そうにコチラを見ていた。ジ～ (・_・｜(・_・｜

そう・・・
　ここはベルギーじゃなくて
　　　　　　　パチンコ屋でしたね

ご心配なく
　パチンコで負けて泣いてるんと
　　　　　　　違いますからね（恥）

　(/ω＼) ハジカシー　
　　　　　　また、やっちゃいました。



とにかくラストもアニメとちょっと違うので、
興味がある方は、この本　オススメ　です

帰りの車の中で、ワタシは充血した目をコスリながら、
クロさんに熱く小説版フランダースの犬の良さを語った。


トクコ　：　ネロって本当にイイ奴でさぁ～それなのにさぁ～

クロさん　：　ふーん


同じ軽自動車の狭い空間の中で、
お姑さんは義兄に今回のパチンコの敗因について
熱く語っていた。


お姑様　：　２でかかると思ったのに、バーッと流れてさ。
　　　　　　　アユが顔を出さないとやっぱ当たらんのか？

義兄　：　そうだなぁ～


とにかく、ワタシもお姑様も興奮しており、
ワタシとは全く噛み合わない内容だったが、
車内はそれなりに盛り上がっていた。＝

お互いパチンコ屋で楽しく過ごしたことに
間違いはない！