徳永写真美術研究所/研究員日記

ギャラリー・美術館を訪ねた日のことを綴ります。

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魔法のスタジオ

2020-07-29 | Weblog

毎日雨降ったり止んだり、嵐みたいになったりの天候が続いていますね。

これが終わったら今度は一気に暑くなるのでしょうか。

 

仕事が変わり以前より外を歩く時間が増えたので、傘の出番も多くなりました。

愛用していたちょっとだけいいお値段のビニール傘は何回も強風でひっくり返り、

酷使してるうちに留め具の紐まで劣化していたようで、ついにとれてしまいました。

輪ゴムで応急処置してるけど(笑)、丈夫な傘買わないとな。

 

 

38回目の研究員活動は大阪・十三で

久しぶりの大阪は前の研究員活動の時より一気に人が増えていて

あぁ…そうか、これが以前の「普通」の光景だったよなって。

長らく人混みに紛れることがなかったので普通だったことが普通じゃなかったように感じる今。

BLOOM GALLERY

〒532-0025  大阪市淀川区新北野1-11-23 ハイム北野B103

http://bloomgallery103.com/

 

ギャラリーもいつもとはちょっと違うオープン・スタジオという形で、なんと二日間だけの展覧会でした。

一組約50分の予約制での研究員活動。

50分も作家さんを独占出来る?なんてちょっと贅沢な気分じゃないですか(笑)

ある意味緊張するけど、それはまぁいつも同じってことで。

上野王香 オープン・スタジオ

https://www.oukaueno.com/

このオープン・スタジオでは、去年同ギャラリーで展覧会をされた「卵中」を含めた上野さんの作品があちこちに。

更にミニワークショップや作品の受注も出来ちゃうという盛り沢山な内容でした。

ロンドンに在住されている上野さんは二人の息子さんのお母さんでもあります。

今年は息子さん達を日本に留学させる計画を立てていて、この春から沖縄の学校に通う予定だったそうですが

世の中こんなことになってしまい、その計画も中止に。

皆、何かしら影響を受けてるわけですよね…。

今は上野さんの故郷でもある、ここ大阪で新生活をされているそうです。

ロンドン坊や達がコテコテの関西生活…それはそれでまた違った発見もありそう(^o^)

 

コラージュのミニワークショップも出来るようになっていたので、このような素材もたくさん用意されていました。

手前にある黒い箱に入っているのは、上野さんが日々地道に雑誌などから切り抜いたコラージュの素材

こういう素材だけでも集めるのって大変ですよねって話に。

私も大学の写真の授業でコラージュ作品を作ったことがあったんだけど、

これ良いかも、使えそう!って思えるものを見つけるのに苦労したな~って。

結局探すの面倒になって元の素材すら自分で作ってしまったり(笑)

 

上野さんは高校生の時からコラージュを楽しんでいたそうです。

家が厳しかったそうなので、それが自分の世界に没頭出来る、

ストレスのはけ口みたいな役割を果たしていたのかもしれません。

コラージュって癒し効果あるっていうしね。

高校卒業後は芸大のデザイン学科に入るも、

在籍中に演劇をしていた友人に頼まれて舞台のセットも作るようになってから

今度はそっちの世界に興味が出てきて、舞台美術を学べるイギリスの学校へ行く事になったんだとか!

そこから色々あって、今またこうして原点とも言えるコラージュ制作をされているというね。

自然素材の材料の中には綺麗な森にしか生えない、ユニコーンが食べると言われている苔や

ケント州ロムニー原産の羊の羊毛などイギリスならではのもの以外に、

日本に戻ってきてから淀川周辺で採ったという植物の種子なども何種類か用意されていました。

今回のミニワークショップは…

手前のBOXの中に様々な感情が書かれた紙が入っていて、中から好きなのを一つ選んだら

その感情に沿ったコラージュを相手に内容を教えずに10分程で作ったら交代して、

もう片方がそこから読み取って更にコラージュを追加する…という流れを何回か繰り返して

最終的にどんな感情のコラージュが出来上がるか、最初の感情からどれだけ変化しているのかを楽しむ

っていう実験的な内容でした。

何だかちょっとしたカウンセリングみたいじゃないですか(^o^)

とっても繊細なこちらの作品。

初見だと極小のピアスが並んでるように見えて「可愛い~」ってなったんだけど

なんていうのかな…宝物を見る、小さいものを愛でる感覚というか、

大事にしなきゃ…そんな気持ちにもなります。

ほんとに一つひとつとても小さいので息を吹きかけたら飛んでいってしまうんじゃないかってくらいで。

制作する時は息子さん達が寝静まった後とか、

そういった一人で集中出来る時にしか作れないんじゃないかとか色々考えてしまったよ。

これなんかタロットカードの「世界」を連想したり。

素材は先程のミニワークショップ同様、植物の種や花びら、羊毛など自然からのものや雑誌などから切り取ったもので

それらが上野さんの感性で組み合わさって一つの作品になっています。

小さな素材を貼り付ける際に、このリキッドメタルという額縁を塗る時にも使える液体を使用しているそう。

ちゃんとくっつくしゴールド・シルバーの見た目も綺麗で素材の邪魔をしないので一石二鳥。

 

「卵中」のステートメントも見せて頂きました。

上野さんは元々「生と死」に関心があったそうですが、

二人のお子さんの妊娠&出産の経験も作品作りに影響しているのかもしれません。

読んでから改めて作品を見ると、あの円は受精卵を表しているのかなとか、

周りにある60もの素材は細胞を表しているのかなとか、また見方も変わってきます。

それにしても

人(と呼んでいいのか?)がケシの実の大きさになるまで5週間も掛かるのか。

作品の真ん中にあった点がその「ケシの実」なんです。

こんなに小さいのにその中には既に心臓があって4つも部屋が分かれているだなんて

なんかもうすごいとしかいいようがない。

自分達がこうして存在しているのは、まぁ本当に奇跡に近いというか…。

偶然なのか必然なのか上手いタイミングで融合して出来上がったのだと。

おばあちゃんのお腹にいた母親の中に既に自分という核が既に存在していたのだと考えると

神秘的で不思議でもあり、何だか想像の範囲を超えていて少し不気味に感じるくらいで。

「卵中」には大まかなストーリーの中に作品ごとのタイトルストーリーもあって

「この種を材料に、出来上がりは選ばずにできるだけ多く集めてください」

「こんなことに関与して良いのでしょうか、よくわからないので、まだ見せれません。」

「こうやって一緒に月が近づくのを待ってあげますからね」

「耳を受け取った瞬間に準備が整うので海の中からくべておいてください。」

…など、これらのタイトルストーリーは全体の一部だけど、

神様のような存在達が「人」を作るのに

色んな素材を集めてあれよこれよと試行錯誤してる姿を連想しました。

 

他にも

謎めいたパーツが組み合わさったブロックタイプのコラージュ作品も。

後ろはこんな感じ。

 

コラージュ作品を作る時、貼ってしまったら裏側が見れなくなるのを残念に思っていたそうで

それを可能にしたのがこのタイプの作品。

後ろに回ったらホラ、表とは違った計算されていない姿を見ることが出来て

種明かしのようでこれはこれで面白い。

コラージュを通して新たな生物を創造したり、命そのものも表現してみたり

上野さんは現在に生きる魔女みたいな方だなって私は感じたわけです。

命を体内で宿して育て外の世界に生み出す…女性そのものが生まれ持っての魔女なのかもしれません。

これこそ最大の錬金術ですよね。

 

 

 


命短し、桜よ永遠に

2020-05-26 | Weblog

春がやってきました。

色々なことがあるけど、今年も桜は咲きましたね。

そんな2020年春

37回目の研究員活動

場所は前回と同じThe Third Gallery Ayaさんです。

http://www.thethirdgalleryaya.com/

大阪市西区江戸堀1-8-24若狭ビル2F

山下豊 - 「サクラカラー」

会期:2020年4月4日(土)- 6月6日(土)
*5月30日(土)より展示再開
http://www.thethirdgalleryaya.com/exhibitions/2020/03/post_60.php


自身もサクラカラーな作家の山下さん

確か10年程前にギャラリー176でお会いしたことがあったよな…なんて、うろ覚えな記憶が。

いざお会いしてみると、記憶上の山下さんと一致しなくて正直混乱しました(笑)

あれ!?私が山下さんだと思ってた人って別の人だったのかも…

そう思いながらお話してたのですが、後半で同一人物だということが判明!!

スッキリしたのと改めて驚いたのと(笑)

他の人からも言われることがあるそうです(^o^)やはりな~。

 

2016年に大阪から高知に拠点を移した山下さん。

山下さんといえば軍艦アパートのイメージがありましたが、

今回はタイトルでも分かりますように「桜」です。

展示していたのは高知に移る前に関西圏で撮影したものだそうです。

 

きっかけとなったのは山下さんが大阪にいた時

地下鉄メインだった出勤が仕事の都合で一変し、地上の電車に乗るようになったこと。

すると窓から見える景色も一変

至る所に桜の木が点在していることに気付き、改めて日本人と桜の強い繋がりを感じたそうです。

 

元々山下さん自身も桜が好きだったのもあって、

有名処の桜だけでなく、無名の桜も求めてあちこち旅することに。

桜の場所は毎年ネットで決めるそうですが、

その時山下さんが基準にしているのが樹齢何十年、何百年という古木の桜を選ぶこと。

自分で自生出来ない桜(後の文章で説明有)がそれだけの年月花を咲かせているのは

お世話をしている桜守という人たちがいるおかげです。

その古木の桜を中心に地域で生活されている皆さんも、家の敷地や田畑に桜を植えていたりと、

桜に取り囲まれた中で見えてくる日常生活にも自然と目がいくんだそうです。

 

個人宅の桜を撮影する時は住人に許可を取ったり、留守の時はメモを残して撮影したり。

ほとんど皆さん快く受け入れて下さるそうで、中には撮った写真を欲しいと言ってくる方もいるんだとか。

素敵な桜探しだけでもワクワクするけど、

普通なら出会うこともなかった人達との出会いがあるのも、この桜行脚の魅力の一つでしょう。

 

日本の春の代名詞ともいえる桜

身近に存在しているけど、自分達が見ている一般的な桜って大半が「ソメイヨシノ」という品種で

一本の樹から作られたクローンだと言われています。

※勿論、桜にはソメイヨシノ以外もたくさんあります

ソメイヨシノ同士だと交配も出来ないので、別の桜と交配させたり挿し木などでしか数を増やせません。

それが江戸時代に作られてからここまで全国的に広まっているという…

途方もないストーリーがこの桜にはあるわけですね。

私に能力があれば「ソメイヨシノ」を中心にして回るSF物語を作りたいくらい、想像力をかきたてられますね…(笑)

寝そべり花見をする人がいたり

人の死の傍にも桜はあります

屋形船に乗って川沿いの桜を楽しんだり

吉野の桜みたいな、もともと桜が沢山咲いていた場所に

平安時代から現代にかけて桜を植え続けているような所もあれば、

樹齢1000年の桜が伐採されるのを反対運動で阻止し、時が経って御神木化したその木を見に

他県からわざわざ人が見に来るまでになったという桜もあり、

日本とアメリカの激戦区となった場所を地域の皆で桜の名所にした…そういう話もあります。

 

 

日本人って何でこんなに桜が好きなんでしょうか…

 

これには様々な説があるのでしょうが

自分の中でまず最初に出てくるのが、四季を感じられること。

それらがある土地に住んでる人間にはきっと大事なことなんです。

特に春って日本人にとって幼い頃から大人になってからも人生の節目となる季節なわけで。

たくさんの人達が過ごした春の記憶のどこかに、必ずといっていいくらい桜があったと思うのです。

嬉しい時も悲しい時も、春になると咲いていた。

思い入れがある人も多いのでは。

他にも春の花ってたくさんあるけど、やっぱり一番目立つしね。

なのにド派手って雰囲気じゃないんだよな。繊細なんだよ。

一本一本の樹全体が小さくて薄い乳白色~ピンクの可憐な花でいっぱいになる

それが短い期間であっという間に咲いてあっという間に散ってしまう儚さ

その儚さすらも美しいと感じる感性が日本人にはあるのではないでしょうか。

人生もまた同じで、繰り返し「春」を迎えて終える

これは輪廻転生の感覚といったらいいのか…。

 

 

日本中に桜があるのは

こうやって時代を超えても尚続く

桜を見たい、見せたい、後世にも残したい…という人々の思いの証でもあります。

その桜たちを通して、山下さんは日本人の心を見せてくれているのかなって

私はそう感じました。

 

 

 

 

最後に…

10年以上前の自分が、春に桜の俳句作ってたので晒します(笑)

あの時秘かに俳句作るのハマってたんです(´▽`)

 

 

 


Blue Requiem

2020-01-16 | Weblog

 

今年初の研究員日記!

といっても活動自体は先月(去年)なのです( ̄▽ ̄;)

 長らく寝込んでいたので、ようやく落ち着いたといっていいでしょうか。

とはいえまだ完全復活!したわけでなく、ちょっとしただけで疲労が。

それで家にある養命酒をちょっとずつ飲んでたんですけど、そのおかげかずっと下がらないと思ってた微熱

…どうやら低体温だった私の基礎体温が1度上がったみたいなのです。

大学の時に下がって以来変わらなかったのに!

人の体って不思議ですね~~。

 

📷36回目の研究員活動📷

行先はなんと8年ぶり!?の

The Third Gallery Aya

http://www.thethirdgalleryaya.com/

大阪市西区江戸堀1-8-24若狭ビル2F

この日は久しぶりに風邪を引いて体調優れず。

そういや昔もここのギャラリーへ向かう時風邪引いてた事あったな~と懐かしむ。

マスクして帽子も被って…ちょっとした不審者っぽい?初対面でこれは失礼か?と気にしつつ

8年ぶりでも地図見ずに目的地に辿り着けました!

案外覚えてるものですね。

大阪駅から歩くと結構距離もあるし熱もあったから、着いた時には汗だくでマスクも帽子も剥ぎ取りたいくらいでした(笑)

 

小谷泰子 - 「青い闇」

いつも研究員活動の前はどんな作家さんなのか勝手に想像したりします。

もう10年近く活動してるけど、初対面の人といきなり作品の話するのって結構勇気のいることで(笑)

今回の作品は繊細な内面を映しだしたような作品だったので、お話スムーズに出来るかな?と緊張していたのですが

マスク帽子中身汗だく不審者研究員でも気さくに接して頂けて有難かったです。

 

小谷さんは90年代からセルフポートレート作品を作り続けています。

幼い頃は絵日記を、学生の時にはクラブで絵を。

ピカソの「青の時代」(1901-1904年)と呼ばれる作品を目にして、その青に強く惹かれたんだそうです。

以来、作風は青の時代の影響も受けています。

絵から今度は独学で写真も撮るようになり、分からないことがあればその都度詳しい人に聞いたりしながら

自分なりのセルフポートレートの世界を作ってきた小谷さん

それが阪神淡路大震災を経験した後しばらくして長い間ブランク状態に陥ることに。

記録としての被災地の写真を撮ろうとしたこともあったそうですが、それも出来なかったとか。

 

    

ギャラリー内で存在感を放つ2m近くある大きな柱のような作品

 神戸に暮らし阪神・淡路大震災を経験した私のなかに、

地を揺るがしたあの出来事が現在に至るまで何らかの影を落としていることは否定できない。

近年も各地で頻発する地震や台風の被害を見るにつけ、それがあの震災の記憶と重なって喪失感が増し、

自分のなかの空虚さを埋めきれなくなってくる。

また、女性としての老い、病、ストレス、ハラスメント、親しい人の死など、

誰にも降りかかる可能性のある様々な問題が、この闇のなかに渦巻いている。

作品の直接の契機となったのは、こうした個人的な問題だけど、

この世界に生きる人たちが共感して抱える悩みや問題にも、きっとどこかで通じると信じている。

 ーステートメントの一部抜粋ー

 

「深い海の底に漂っている女性」私にはそんな風に見えた。

静かで暗くて…ステートメントを読んでいなくても女性が何か思い悩んでいるような雰囲気が漂っている

だけどただ無気力で漂っているわけではない。

ふわっと浮遊したりコロコロと転がったり、意外にも活動的というか、

もがきながらも(試行錯誤しながらも)一生懸命生きている生き物のよう。

 

撮影はいつも自宅で行っていて、露光しながらカメラの前で好きに体を動かしシャッターを押すというスタイル

精神的なものも影響してか、昔よりうずくまった姿勢になることが多くなったとか。

洞窟の岩っぽい背景は、それらしい場所を見つけて別で撮影して合成してるそうです。

 

作品はその時見た人の心理状態も反映されるようで、

私みたいに深い海の底をイメージする人もいれば、母親の子宮の中にいる赤ん坊をイメージする人も。

例えば右端の写真なんかは落下してるとこじゃなくて、今から生まれようとしてる希望のある写真だと

そういう捉え方もあるんだな、なるほどなってなりました。

 

 こちらは体の一部分を切り取って作品としたもの

元々こういうのは作っていなかったそうですが、今回「青い闇」の作品集を作る際

編集者さんと話し合って新たに生まれたんだとか。

 

 随分抽象的になって、同じ雰囲気は保ちつつもまた違った見方が出来ますね。

 小谷さんの作品を家で眺めていると、ふと頭の中に「レクイエム」という単語が浮かんできました。

なんとなく分かるけど今一度その言葉を調べてみると…ラテン語で「安息を」という意味らしい。

他にも死者の安息を神に願うカトリック教会のミサのこともレクイエムと呼ぶそうな。

 あのモーツアルトもレクイエムを作曲しています。

 

なんかね、これらの作品は究極それに近いんじゃないか…って本当に考えています。

被災した全ての人・ものたちへの、世の中に揉まれて生きてる人達への、そして自分自身への。

服を着ていない(飾らない)素の自分を使って小谷さんなりのレクイエムを表現しているようにみえてくる。

34回目の研究員活動でも感じたことと自分の中では少しリンクしていて、

言葉で表現しにくいのだけど…一度死んで、蘇りを待っている、もしかすると既に再生が始まっているのかもしれない…

そんな経過を見ているような気持ちにもなるんですよね。

 そういえばピカソの「青の時代」は親友の死がきっかけだったとか。

あれらの絵もピカソなりのレクイエムだったんじゃないかと思う。

それを描くことで自分自身も少しずつ癒されていったんじゃないかって。

 

小谷さんもゆくゆくは今とはまた違う、堂々とした姿(生きてきた!って感じの)の作品を作りたいとおっしゃってました。

ピカソもそうだったように、きっとほんとにそういう作品に辿り着く気がしました。

 

ギャラリーに置いていたポートフォリオの一部

小谷さんの過去の作品ですが、この頃は色んな表現を求めて試行錯誤していたそうです。

さっき書いた通り、背筋が伸びている状態のものが多い。

 こちらは震災後、震災をテーマにしたグループ展に参加した時の作品

なかなかインパクトが強くて…一度見ただけで忘れられない。

私はここからどうしても死を連想してしまいます。

 

 

 そしてこちらが今回の作品をまとめた作品集「Blue Darkness」

あの細長い作品のことを考慮して、サイズはかなり大きめになっています。なので見応え抜群。

本も作品と同様に、黒に近い青を使用。

 

 

ところで青ってさ、不思議な魅力がありますよね…。

今まで研究員活動で見てきた作品はモノクロも多かったけど、

色があったもので何色が印象に残ってるかと聞かれたら間違いなく「青」と答える。

同じ癒し効果のある緑色も好きだけど、青は人にとって特別で神聖な色なんじゃないかな。

 青い小谷さんも素敵でしたし

あと

私の好きな曲の一つ、元ちとせの「青のレクイエム」

長いこと聴いていなかったけど、もしかしたら今回それとも無意識に繋がったのかもしれません。

良い曲なのでぜひ聴いてみて下さい。

 


🎍2020🎍

2020-01-01 | Weblog

 

 

今年も研究員日記共々宜しくお願い致します(´▽`)

令和2年、皆様にとって良い一年になりますように。

 

 


176活動記(台湾・その他編)

2019-12-09 | Weblog

 

いよいよ寒くなってきましたね

そしてあっという間の12月!!もう一年が過ぎようとしています。

毎年同じこと言ってるけど「早くない…??」

 

この間田舎のおばあちゃんちに行ってきたのですが、庭の渋柿が大量に生ってました。

大きくて立派。家の普通の柿より見た目も綺麗。

一部は干し柿にして縁側で干してたけど、大木で高くなりすぎてほとんど採れないまま。

高枝切りバサミもさすがに上までは届かないし、渋いので鳥も食べに来ず(笑)

いやぁ~勿体ないねぇ~(´Д`)

我が家分に何個か採ってきたけど、干し柿作る工程ってなかなか手間掛かる上たくさんも食べないからね。

 

 

 

🚃35回目の研究員活動🚃

何回か研究員活動でお世話になっているgallery 176 さんへ

最初に訪問したのが10年程前のこと。最近では2年前にも一回。

成長してるのかしてないのかよく分からないこの研究員でも

地図を見ずにササっと辿り着ける(駅近だからだけど。笑)貴重なギャラリーの一つでございます。

ところで今更すぎるけど、この「176(イナロクって皆は呼んでるよ)」ってどこから来てるんだ?

って何気に気になってたんですけど、国道176号に由来していることが判明しました。

gallery 176

http://176.photos/

〒561-0851 大阪府豊中市服部元町1-6-1

テレビの番組でも見た事がある、中華圏の家の入口に貼ってある春聯(しゅんれん)がギャラリーの入り口に!

いいね…入口から漂うこの異空間っぷり(´▽`)

漢字だから日本人でも何となく書いてる内容分かりますね。

ちなみにビニールは扉のないギャラリーの防寒用だそうです。

これも演出の一部かも?なんて考え過ぎてた研究員でした(笑)

今回は「台湾報告会(仮)」という、いつもとはちょっと違う三日間だけの展示。

そのうちの一日、夕方から行われる座談会に私も急遽参加させて頂きました。

 

にも書いた通り、現在176はギャラリーのオーナーでもある友長さんを筆頭に数名で運営しています。

この日集まったメンバーは友長さん西川さん早川さん、外部作家の鈴木さん(今後メンバー入りの予定)、オノさん。

皆さんの写真は…今回撮っていません( ;∀;)

友長さんが昔中国に留学されていて、中国語を話せることは知っていましたが…

176は2017年から今年にかけて三年連続で台湾最大のフォトフェスティバル「TAIWAN PHOTO 」に参加しているそうです。

搬入作業の映像

会場内はこのようなブースごとに分かれていて、台湾国内だけでなく176メンバーのように海外から参加してる作家さんもいます。

上が TAIWAN PHOTOの冊子、下が176の活動をまとめた冊子

 今年はアジア在住の作家達とも積極的に交流をしていて、

そのうちの一つが台北にある1839當代藝廊というギャラリー。

1839はタゲレオタイプの写真技法が発表された年からきてるそうです。

地下がギャラリーになっていて昔は防空壕として、その後は美容室として使われていたんだとか。

立地もよく、広くて設備も整っている立派なギャラリーだそうです。

右端が176の友長さん、真ん中がギャラリーオーナーの邱(きゅう)さんと奥さん、

左端が今年176と1839當代藝廊の二回目の交流展に参加された作家の許さんです。

 許さんの作品は今回初めて拝見したのですが、

この小柄な女性が!?というような一度見たら忘れられない印象に残る作品を作られているので、ぜひ皆さんもご覧下さい。

 

1839當代藝廊との交流展は現在も続いていて、

12月末までメンバーの一人、松原さんの写真展「Local publi bath Sento を向こうで開催しています。

 

他にも…

同じくメンバーの一人、西川さんが以前から個人的に好きだったというElehant Gymという台湾・高雄出身のバンド

そのバンドの写真を撮っているドリスさんという台湾人女性とたまたま向こうで西川さんが知り合いになったそうで。

そこから話が進み、なんと来年の1月に176で展覧会「凝視Gazing-You lead me to see the light」をすることに!

Elephant Gymの初となる日本ワンマンツアーに合わせて開催されるので、ダブルで楽しむことが出来ますよ。

しかしまぁ世の中ってこういう偶然が生んだ出会いってあるもんだね~。

 

あとギャラリーの壁に貼っていたDMにも載っていましたが、

来年の春頃に台南の崑山科技大学の創媒藝廊でも176メンバーの写真展が行われる予定になっています。

 

更に、まだどうなるかは分かりませんが…

TAIWAN PHOTOに参加していた際、同じく参加していたドイツ人の作家さんとも仲良くなったそうで、

今後ドイツのギャラリーとも交流があるかもしれないとのことでした。

 

いやぁ~~。これからどうなるんだ、ギャラリー176!!

活気づいていますね。

一人じゃ出来なかったこともメンバーの数だけ出来る事が多くなるし、

その分人脈も増えていくから写真の輪が日本の枠を超えてどんどん広がっていきますね。

それに言葉の重要性と行動力、フットワークの軽さが大事だと改めて感じました。

これは私も常日頃感じているけどなかなか実行出来ない…。

今はネットもあるし、内に籠ってても出来る事はたくさんあります

だけどもやっぱり体験とか発見とか、そこで起こる偶然の出会いとか

そういうある意味マジックみたいなことって自分の足を運んでこそ得られるものなんですよね。

 

 

ギャラリーでは現地でそれぞれが撮影した作品の展示も。

早川知芳 -「台湾疾風録」

撮影地:台北、基隆、台南

入口階段上ってすぐ壁一面に大きな写真がずらっと並んでいるのは早川さんの作品

日常的な風景だったり(台湾にゃんこも)、中には政治や社会的なものまでありました。

「彩虹地景」と呼ばれる台北・西門町にある横断歩道。

レインボーカラーでなんとなく自分も分かったけど、LGBTを象徴する横断歩道として有名みたいです。

その下にある小さなバッジみたいなものは…

 台湾総統府のものだそうで

総統府の中は無料で見学が出来て、このようなお土産グッズも充実しているとか。

 

友長勇介 -「無題」

撮影地:台北

他の方達に比べてとても小さい上にタイトルも「無題」で飾りっ気がないけど

その小さな世界に作家性を濃縮したような作品だと感じました。

 これはどんな場面だったんだろう。一面に紙吹雪。

 

 鈴木郁子 -「台湾吉日」

撮影地:台北

ノスタルジーといったらいいのか…

台湾の日常の一部を切り取っているけど、じっと眺めているとまるで白昼夢を見ているような気持ちになります。

 

 西川義康 -「in the garden」(左)TAIWAN PHOTO展示作品の一部 

     -「高雄/Kaohsiung」(右)  撮影地:高雄           

西川さんの作品はご本人が庭師ということもあってか、台湾の人達の生活に緑が馴染んでる風景が多いように思いました。

 この中にさりげなく、中華圏でよく見られる!?腹だしおじさんも緑と調和していましたよ。

今の日本じゃなかなか見られないからね…。中国のイメージが強いけど、これ見るとアジアだな~ってなるわ。

調べてみたらあの恰好「北京ビキニ」と呼ばれてるとか(笑)

ちょっとでも涼しくなるためにお腹を出してるんだろうけど…何だか流行みたいになってるし、今じゃ規制する所も。

緑と流行で思い出したけど、そういや前に流行ってた「豆芽花」っていう頭に草の芽や花の飾りつけるの

あれどうなったんだろう?誰か知りませんか(笑)

みんな謎のゆるキャラみたいで最高だったんだけどな~~。知らない人でも仲良くなれそうな…

「その新芽いいですね~」なんて。

 

オノ ナホヨ -「台湾 2019」 

撮影場所:台北、台中

あ、なんか可愛い、いいかも!っていう女性らしい感性で捉えた台湾の生活の一コマだなって。

個人的にはフォトブックにして眺めていたいです。

 

 オノさんの作品は額縁に入れてたけど、他の方達のような即席感ある展示の仕方も逆に新鮮でした。

作品の展示方法や並べ方意外に、同じ「台湾」の写真を撮っていてもそれぞれ違う所に着目していて

皆さんの個性を一気に観れた所も面白かったです。

 

台湾行きたいな~✿

まだ行った事ないし、友人が注意が必要!と言ってた八角の臭いと味がどれだけ強烈なのかも興味あるし

早川さんが好きだという臭豆腐も一度はチャレンジしてみないとね(笑) 

  

 

最後にもひとつちょこっと紹介

ギャラリーで初めてお会いしたオノさん(作家名)、結婚されて今は「村上さん」なんですが

その村上さんは現在京都の南丹市にある旧吉富小学校でワタリドリ写真部という活動をされています。

写真やデザインに関すること以外に、地域おこしに参加して野菜を作ったり…

最近ではわたりどり宅配便という丹波地域の特産品や季節限定の食材を扱う活動まで。

少しの時間でしたがお話して興味が湧いたのと、

今住んでいる環境に適応した形で自分を生かす活動をされている所が魅力的でした。

 

南丹市…行ってみたいけど遠いな~~(´Д`)

なんて言ってたらさっき書いてたことが生かされてないですよね(笑)

行くなら美山かやぶきの里も訪れたいな!