徳永写真美術研究所/研究員日記

ギャラリー・美術館を訪ねた日のことを綴ります。

そっと触れよう、いつかその時がくるまで

2023-10-02 | Weblog

今年は初めて胃腸炎になったけど、この夏ついにコロナデビューまでしてしまった研究員です(^^;)

いや~~これまたきつかった。

個人差あるみたいだけど、私の場合インフルよりきつかったし今までの普通の風邪にはなかった症状も出たりして

落ち着くまでざっと2週間くらい掛かりましたね(咳は1ヶ月くらい続いてたかな)…。

日頃出来る範囲での対策をしていても何だかんだ前より緩くなっているし、

気を付けていてもなる時はなる、それがコロナですから…

普段から体の免疫を落とさないよう維持する努力をした方が良いのかもね。

…って分かってるんだけど、生きてたら色々ある!

なんかでも一回コロってるからしばらくは大丈夫だろう…という謎の安心感?がありますな。

今年もあと数ヶ月、何事もなく健康で過ごせますように…

 

 

 

43回目の研究員活動は初・京橋で

GALLERY Room305

https://www.gallery-room305.com/

京橋駅の南改札前すぐなのでとにかく見つけやすい!なんて有難いギャラリーなんだ…。

 

4Fの壁は写真のDM等で埋め尽くされている系で、それもちょいと過激めなのがチラホラ

階段を一つひとつ上る度に、どうしよ近づいていってる!!!と相変わらずドキドキ。

中村享均 「Touch」

https://www.kyokinnakamura.com/

階段とはガラッと雰囲気が変わる

 

作家の中村さん

左に写っている少年は昔の中村さん…?と思いきや息子さんだそうで。

似てるな~よし、今回のポートレートは息子さんの隣に並んでもらおう!と。

私が今まで研究員活動をしてきてまだ出会っていなかったロックなにおいのする方だなって感じて

その「ロック」ってなんなのよって話なんだけど(笑)、

話をしていくと昔バンドのボーカルをされていたことが分かって、なるほどな~!って。

あと今まで何十回と聞かれてきたと思うけど…「享均って名前は本名ですか?」

…聞いちゃうよねぇ、やっぱ。

作家名ではなく本名だそうで、いやいやカッケーな~名前までロックやん(?)

なんて思いながら親切に名前の由来まで教えて頂きました。

 

生の希望、性の執着、死の予感、

全ては光でリンクし合いそれぞれが自らの役割を全うする美しくも残酷な姿が浮かび上がる

それはまだ見ぬ遠い世界に繋がる為、

絶望の果ての希望を信じ、身の回りから連なる小さな出来事にTouchする。

 

ーステートメントよりー

 

母親の祖国に行き来するため、小さい頃から飛行機に乗る機会があった中村さんは

乗る飛行機が落ちてしまったらどうしよう…と死を意識して怖くて泣くような子だったそうです。

…皆いくつぐらいから「死」を意識、自覚するようになるんだろう。

私は小学生かな?

死について漠然と分かっていたけど、祖父が亡くなり初めて死んだ人を見てから人間いつかは死ぬんだなって。

ペットの死もそうだし、年を取るにつれて他の親族や友達まで、死がより身近になっていく。

普段は特に意識していないけれど何となく遠いものではなくなった。

 

今回は日常で撮りためたものの中から世界観に合うものを選んだそうで、

作風は昔に比べると穏やかになったという。

確かに過去作をネットで拝見したら「猥写」「それを僕は、愛と呼ぶことにした。」など

タイトルからしてなかなかインパクトの強いものがいくつか。

率直だけど繊細

「Touch」はよりオブラートで幻想的に、そして優しさを感じます。

 

 

一番左に写っているのは台湾人のヌードアーティストの方で、真ん中に写ってる死んだ鹿は

たまたまそのヌード撮影をした日に近くで死んでいた(恐らく車に轢かれた)のを発見したそうです。

今回の作品の中で一番印象に残る二枚

構図的にも女性と鹿がリンクしてるように見えるし、それが偶然なのだから不思議。

 

 

芽吹き満開に咲いて散る そしてまた廻る

命の希望、儚さ、そして循環を我々に毎年印象的に見せてくれるのが桜ですよね。

 

この世に生を享けたものたちが光と闇の中で集い、生活を共にしながら死へ向かっていく

同じ繰り返しをしているようで世の中は常に変化している

あの頃にいたあの人、あの子はもういない

それでも日常は続いていくし希望だって決してなくなりはしない、命ある限り。

 

淡々とした日常の中で、意識しようがしまいが常に生と死は隣りあわせで動いているんですね。

生きることは死ぬことだ

だから切ないけど、生も性も死さえも受け入れて愛おしい日々を生きていこうぜ

 

静かな世界で私はそう感じたのでした(^^)

 

 

Apocalypse - Cigarettes After Sex

ギャラリーの中で静かに心地よく流れていた曲が気になったので教えてもらいました。

「Touch」の世界観と合っていて違和感なさすぎた~。

 

そして

私の方はこの記事を書いてる時に何故かこの曲に辿り着いて…

せっかくなんで共有~。

黒木渚「虎視眈々と淡々と」MV (Short Ver.)

Cigarettes After Sexの曲とはタイプが全然違うし、私自身虎視眈々としてるタイプじゃないのだけどね。笑

 

 

 

 


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𠮷川直哉 展

2023-03-30 | Weblog

少しず~つ春めいてきた今日この頃

 

私はこの前生まれて初めてウイルス性の胃腸炎になりまして…。

きっついね、これ( ;∀;)

インフルエンザと似たような症状が出てるのに高熱じゃなくて微熱

体全体がとにかく怠くて節々痛いし気持ち悪い、悪寒も止まらない。

このような状態は2日程続きました。

更にトイレと友達状態が続いて夜もまともに寝れなかったので

当然仕事どころではなく、今の職場に来てから初めて連続で休むはめに。

しばらく食欲もなかったので水分補給だけしっかりして、あとは消化の良い食事ばかりしてました。

1週間程でほぼほぼ完治したけど、その後も何回か似たような症状復活したり。

私の周りだけでも数人胃腸炎になってたので、皆さんも気を付けてください~~。

 

 

そんな状態ですぐトイレに駆け込んでるようじゃ研究員活動も出来ないかもしれない…

と心配していましたが、

当日までになんとか回復\(^o^)/

 

42回目の研究員活動は二カ所のギャラリーを訪問!

両ギャラリーとも一人の作家さんの作品展でして

そのうちの一つが研究員活動を始めて以来、初・和歌山市のギャラリーです

かまどの下の灰までgallery

〒640-8216 和歌山市元博労町29番地

Instagram

まず最初に向かったのは…

理容師の井上さんと書店員の岩瀬さんという異色の二人が運営されているこちらのギャラリー

現在は古民家を改装した風貌ですが、移転前は地下のギャラリーを運営されてたそうで。

そこは昔食堂だったので「かまど」が残されていたそうです。

名前の由来はそのかまどからきているんだとか。

現ギャラリー1階には喫茶空間もあり、中国雲南省の珈琲もおススメなんだって

 

𠮷川直哉 展 実験写真

研究員活動では2回目になる𠮷川さんの作品展

前回は2008年だから…15年前?…恐ろしいよ!もうそんな経ってるなんてね( ;∀;)

肝心の𠮷川さんはもう一つのギャラリーにいらっしゃるとのことで、

真っ暗な非日常的空間と作品を楽しみながら進む~

昔のパソコンでフリーズした時の画面なんだって(20年程前)

そのままデスクトップの壁紙にしてもいいくらい洒落てるポールスミス感。笑

 

𠮷川さん本人はウイルスみたいに見えるって話だったけど、和歌山県民からすると梅干しに見える?という…笑

白いご飯に海苔&梅干しをのっけてっと。

これの正体は2022年11月8日の皆既月食で、それをiPhoneで撮影したものだそうです。

 

ギャラリー二階に向かう階段にはこんな文字が。笑

 

二階は一階と正反対の白で統一されていて雰囲気がガラリと変わり、

天上が高くて解放感があるな~。

 

梁がそのまま見えている所も好きでした。

井上さん達が自分たちで色を塗った話も聞いて、めちゃくちゃ大変だっただろうな…と想像する。

 

2015年9月17日に安保関連法案を強行採決した参議院平和安全法制特別委員会の議長席のテーブルの上のコップの水

テレビで放映していた時に映ったコップの水を複写したものを

前に大きいサイズにして作品展で展示したことがあるそうですが、今回は小さいverにしてみたんだとか。

議会の全体像ではなく、敢えてこの小さなコップに着目することによって

その場の緊張感(喉の渇きを潤したんだろうなとか)が伝わってくるし、より象徴したものに。

 

2016年5月17日に広島を訪問するために岩国基地へ到着するバラク・オバマ第44代アメリカ大統領を守るSP

こちらもテレビで放映されていたものを複写したもの。

先程のコップ同様、大統領ではなく敢えてこのSPに焦点を当てているのが面白いなと。

説明を読まなかったらマトリックスのワンシーンかなにかかな?ってなる。

このような複写の面白い所は元あったものに撮り手のオリジナルが加わることですね。

 

樹の前で眠る男と会社へ急ぐ男の写真に描く

ギャラリーの床にまで敷かれた大きくてインパクトのある作品

対照的な二人の男が偶然同じ空間にいる瞬間を収めた奇跡のコラボ!?

 

桜の木にうねうねカラフルな蛇みたいなものがあちこち

うねうねはパソコンのソフトで作ったんだとか。

私がタイトルをつけるとしたら

「春の祭り、獅子の跡」だな…なんて勝手に。笑

 

CDのジャケ写にしても良さげな光の輪っかは

昔から夜店とかで売ってたりするあの光のブレスレットだそうで

息子さんのものを撮影したそうです。

私も昔これ、好きだったな~~懐かしい。今はこういうレインボーカラーもあるんですね。

 

 

もしもこれをこうしたらどうなるかな?

なんか面白いことになるかも?なことって日常に散らばっていて

その瞬間瞬間に自分のアンテナが反応することもあるのだけど、まぁいいか~って流してしまったり。

𠮷川さんはそこんとこ自分のアンテナを張り巡らせていて敏感だなって。

長い間ストックして温めてみたり、再びアレンジしてみたり試行錯誤の連続

自分が面白い良いと感じたものに対して「やってみよう!」という姿勢自体に

何だか研究員は勇気をもらえるな~。

実験しないと始まらないもんね!

 

「かまどさん」での実験写真は以上で…

次に向かうは和歌山よりの大阪(泉南)にあるもう一つのギャラリーへ

ギャラリー猫亀屋
〒599-0301
大阪府泉南郡岬町淡輪4193-2

http://www.nekogameya.com/

 

そしてついに𠮷川さんと対面したよ\(^o^)/

𠮷川直哉 展 あめりかのひかり

今回のポートレートはスマホで連写、色んな早業ポーズをしてもらって(𠮷川さんだから出来た)

一番良い笑顔でまともな?やつをチョイスで。笑

 

アメリカで2000年~2001年まで文化庁在外派遣として滞在していた時に撮影した

アメリカの光をテーマに制作した未発表シリーズ

 

何を展示するか未定のまま展示の依頼を受けた𠮷川さん。

この付近(ギャラリーのすぐ横は海があって散歩するには最適!)を散歩した時に

太陽の光が心地良くて…それで思いついたのがこの「あめりかのひかり」シリーズだったんだとか。

 

 

実験写真とはガラッと雰囲気を変え、

どれもオブラートに包まれたように優しくて穏やか。

 

    

今はもうないワールドトレードセンターも写っていた。

撮影した時期を考えるとこれらは同時多発テロ前に撮影したのかなって。

アメリカでは悲しいことが沢山あった2001年だったけど、

そんなアメリカの平和な日常の一コマたちがそこにはある。

 

 

瞼の裏に浮かぶイメージってこんな感じかもね。

 

ギャラリー内だけでなく、横に繋がっているオーナーご夫妻のお家の中にまで作品が!

ということでこちらも何枚か載せます~

 

 

 

端の方にひっそりいた⛄かわいい。

 

二カ所のギャラリーで同時に全く趣向が違う作品展をするという試みも面白かったし、

自分だけじゃなくて人も楽しませようというサービス精神といいますか、そういう心意気を感じました。

𠮷川さんとお話していても好奇心旺盛でフットワークが軽い所見習いたいな~って思うんですよね。

好奇心はそれなりにあるけどフットワーク重いというかめんどくさがりだからね、私(^^;)

初めてお会いした時(2008年)にちょこっと話した内容も𠮷川さんは忘れてるだろうけど(笑)、

私の中では未だに一部覚えているものもあって。

人の記憶に残ることをする、言うってこと自体結構凄いことだと思っていて。

それだけ𠮷川さんからは何だかパワーを感じるということで、

悩んでる時や元気ない人は𠮷川さんに会いに行くだけで何か良い気をもらえるかもよ!なんてね。笑

 

 

 

 

最後に、現在開催中の𠮷川さんの作品展をご紹介

 

 

EXHIBITION:吉川 直哉 『The Albums』


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🐇2023🐇

2023-01-01 | Weblog

明けましておめでとうございます

今年も研究員日記共々宜しくお願い致します。

 


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人が作る風景

2022-12-17 | Weblog

2022年もあと少し

年越しの前に4年ぶりの冬のワールドカップ

昔ほど集中して観てはいないけど、何だかんだでやっぱり気になってしまいます。

しかし今回放送時間遅い!リアルタイムでの視聴はきっつい( ;∀;)

そんなわけでほとんどちゃんと観れてないのだけど、今回番狂わせ的試合が多くて面白かったですね。

〇〇が勝つんじゃないの~ → えぇ!?〇〇負けたの!?こっち勝ったの!?

何?PKまでいった???

っていう色々ね…。

中でもモロッコがアフリカ勢初ベスト4までいくっていうのがね…凄いよ!

ポルトガル戦の時は休日だったので観てたけど、気付いたら私も応援していました。

ロナウドは可哀想だったけど…

でもモロッコの歴史的快挙を観れて良かった!

 

 

 

🏢41回目の研究員活動🏢

久しぶりの心斎橋へ。

私がなんとなく前から苦手意識がある場所、心斎橋…(-_-;)

いつものように早い目に向かうも、やはりグーグルマップを使っても道に迷うという安定の?コースを辿りながら

なんとか目的地「大阪農林会館」に着きました!

ここに来るのは二回目だ。

前回(2017年、29回目の活動)EURO CASAの入り口方面から撮ったらステキな一枚が撮れたようだと書いてるのに

今回も結局その一枚を撮る余裕なく(笑)

中に入ると色々思い出す。

薄暗い玄関にシャンデリア、格子模様の床に古時計、岩塩のランプも健在でした。

 

そして地下のギャラリーへ…

solaris

photo gallery+school+framing

http://solaris-g.com

ソラリスの入口、そうそうこんな感じだったよな~と。

 

菊地一郎 「違和の視線」

小学生の頃からプレゼントに地図を頼むくらい地図好きだったという菊地さん。

ネットで簡単に情報が手に入る時代になったけど、それらは程々にして

地図を見ながら感覚的に面白そうだと思った地形や土地を見つけては現地に行ってみる!

そして人間の痕跡と相まって出来た、どことなく奇妙な風景を撮影するということを2008年から続けています。

 

今回は2010年~2021年の間に菊地さんが日本全国で撮影した風景が並んでいました。

静岡県-中川根町 2016

ギャラリー入ってすぐ、トップバッターを飾る一本橋

橋の入口と向こう側の対比がいい感じ。

この先にどんな景色が待っているんだろう(どんな作品があるんだろう)…と、観る人の想像力を掻き立てる一枚。

旅は大体いつも二・三泊で済む短期滞在で、時間にある程度限りがあるのですが、

最近では昔より現地を楽しむ余裕も出てきたんだとか。

こうして何年も同じ活動を続けてきたら、自分の中での何かしらの変化があるもんですよね。

 

青森県-青森市 2019

奥にあるのは湯ノ島という島で、左端には小さく赤い鳥居が写っています。

 

山形県-上山市 2020

たわわに実る柿の木がある畑の後ろに…ポツンと一軒家ならぬ高層ビル!?

ここは知る人ぞ知るという、高層マンション。

これぞ皆が分かりやすく納得のいく違和のある風景ですよね。

だけどなんかちょっといいかもしれない…。

周りに同じ高さの建物がないから遮るものがなくて解放感があるし、

都会とはまた違う田舎の景色を一面見渡すことが出来るってちょっと贅沢じゃないですか?

住んだらどんな感じなのか興味あるなぁ。

 

高知県-土佐清水市 2019

この写真には個人的に驚いて。

2017年に初めてソラリスを訪れ取材させて頂いた、白石さんの「島影 SHIMAKAGE」でも

同じ辺りにこの足摺海底館の写真を展示していたから。

個性的な建造物だから印象に残っていたのだけど(一度行ってみたいなと)

帰ってから昔撮ったものを見返したらやはりそうでした。研究員日記にも載せています。

 

北海道-美瑛町 2018

青い空に映える不思議な白い建造物は農畜産物処理加工施設だと判明。

どうりで…さすが北海道。

作品には場所と撮影した年しか書いていないので、

個人的に気になった場所は探偵気分でネットやGoogleマップを使って探す研究員です。笑

美瑛自体もいい町ですね…。それだけですっかり脱線してしまいました(^^;)

 

福島県-いわき市 2014

先程の処理加工施設と同じく青と白が美しい

更にそこにあるはずがない赤くて大きな配管が入って、より印象的なものに。

いわき市といったら震災の被害があった場所の一つとして認識していますが、

それに関する復興工事のものなのか、それとも全く関係のないものなのか…。

 

広島県-尾道市 2017

小屋をちぐはぐに足したような、私からしたら何がどうなっているのかサッパリな謎の建物ですが

造船に関係している所みたいです。

時代を感じるよ…。

 

兵庫県-川西市  2015

能勢電鉄が運営する妙見の森ケーブル

 

北海道-礼文町 2019

青い空に色鮮やかな鯉のぼりが泳いでいる。奥に見えるのは利尻山

日本人の郷愁を誘う風景ともいいますか、懐かしく清々しい気持ちになる一枚。

ちなみに菊地さんが特に好きな土地は北海道だそうで。

北海道、広いからな~~!まだまだたくさん本州にはない風景に出会えそう。

 

 

形や色、大きさに特徴があるものって人の記憶に残りやすい。

更に、前景と後景のズレ(ミスマッチ)があればあるほどに。

元々自然はそのほとんどが調和しているものだと私は感じていて。

なるべくその和を乱さないよう寄り添った取り組みもあるけど、

人が何らかの目的や意図があって何かを無理やり?加えることによって

化学反応みたいに不思議な風景が出来上がることがあるんですね。

数年前に同ギャラリーで観た足摺海底館の写真もだし、

今回ギャラリー内で紹介されていた菊地さんの過去の写真集「偽景」の表紙を見た時も

ん…?これ私知ってる…!って。

二体のキリンを覚えていたんです。

研究所にその写真集が置いてあったからだと判明したのだけど、

研究所って写真集たくさんあるのに…こんなに覚えてた自分にも驚きで。

 

人が何かを加えた出来上がった風景は時代やその時々の状況に合わせ移り変わっていきます。

既に菊地さんが撮影した時と今では変わっている所もあるだろうし、いずれ見れなくなるのもあるでしょう。

誰かにとっては日常の風景の一部として何も感じなくなっているかもしれない違和の風景を

外から見つめることで新たな見方を提示し、

人の痕跡を記録する写真としての役割も果たしていると感じました。

 

 

 

 

菊地さんの写真集「違和の視線」はコチラ

 

 

 

 


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Let's get big chance at home

2022-07-26 | Weblog

今年も早いもんで、もうすぐ7月も終わりですね。

自分のブログ(研究員日記とは別)すら長い事書いてないまま、気付いたら夏だなんて!

仕事している時は一週間が長く感じるのにね、全体でみたらあっという間。

文章書くってどんな感じだっけ?なリハビリ状態です…。

長いこと食う寝る働く以外のこと、大してしてないなって。

10代20代に夢中になれていたことが同じ熱量でしたいと思わない、出来なくなっているというか。

これって歳をとったってこと?

元々マイペースな方ではあったけど…

私の「やる気スイッチ」どこいった。笑

ォーーーー\(^o^)/ーーーーィ

 

 

40回目の研究員活動

「土日は休んでいたい」が最近の私のモットーになりつつあるが(笑)、

久しぶりに日常と離れた場所へ行くことによってちょっとでも刺激になれば…という思いも!

とかなんとかいって、研究員活動の次の日をちゃんと有休にするという。笑

訪ねることになったギャラリーは昔から何回かお邪魔しているgallery176さん

http://176.photos/

〒561-0851 大阪府豊中市服部元町1-6-1

 

過去記事

176活動記(台湾・その他編)

9年ぶりの再会・新たなスタート

再現される文化大革命

「洛中洛外観察日記 」を研究員日記に・・

 

村中 修 「Still Lifes on slow life 2020-2022」

今更過ぎるけど「still life」って静物画、静物って意味なんですね。なんていうか…面白い響きですね。

 

作家の村中さん

2020年にビジュアルアーツ大阪の学校長を退職された村中さん

忙しい日々が一変してslow lifeへ。

同時に世の中ではコロナが広まり、生活全体にあらゆる制限が掛かるように。

そんな中兼ねてから取り組んでいたstill lifeだと自宅でも撮影が出来るということで

自然光が入る部屋で最小限の機材を使い、元々自宅にあった物や学校で使っていなかったもの

人から譲り受けたものなどを出来るだけ再利用して撮影した

「Red line」「Souvenir」「flowers」「Window Light」

4つのシリーズが今回の内容です。

 

ギャラリー入口に他の作品とは離れて展示されていたこちら

村中さんのおじいさんの写真とカメラ

そのおじいさんは京都でカメラの技術を習得し写真屋を開業されたそうです。

息子(村中さんのお父さん)は医者になったけど、孫にあたる村中さんがこうして写真に関わっているということ、

おじいさんから何かしらの影響と引き継がれているものがあるんだろうな。

原点ここにあり…か。

 

 

「Red line」

構成要素として画面に赤い線を入れ込むことで生まれる異化作用を狙った。

古くから持っていたアイデアだったが、赤い線だけを残してモノクロ化できたのはデジタル時代だからこそ可能になった。

「絵」を見ているようです。

モノクロの静物空間に赤い糸が入ることによりどことなく緊張感が加わる

ピンと張りつめたり複雑に絡んだりして

唯一この糸が感情のような役割を果たしているように感じました。

この左の風変わりな瓶は今ではそう見る機会がないですけど、昔洗眼用に使用されていたものだとか。

 

 

「Souvenir」

記憶をテーマにした従来からのコンストラクテッドな作品「Recollection」シリーズからの発展的継続。

日記をイメージして紙の上に被写体を置き、砂やホコリなどで時間を表現した。

より物語性のある「Souvenir」は月日の経過を感じさせる仕上がりに

何の下顎の骨なのか気になって確認すると、これは鹿だそうです。

学校の生徒のお父さんから譲り受けたものだとか。

この周りに散らばる砂埃は鉄道模型のジオラマに使われているものを利用したそうです。

「Souvenir」を観てコンストラクテッド・フォトの作家、オリビア・パーカーを思い出す人もいるそうな。

村中さんが大昔に夏休みの自由研究として出した、貝やサメの歯の化石標本

添えられている小さい手(手つぼ模型)が幼少期の思い出感を演出しています。

自由研究に困っていたところ、貝の研究をしていた親戚のお兄さんに送ってもらって何とか仕上げたという。笑

それを村中さんのお母さんが捨てずに大事にとっていたということもすごい。

更に親戚のお兄さん、後に自然史博物館の館長になったというお話も聞いて、なんだか夢があるな…なんて。

個人的なことで、コロナな世の中になってから一番夢中になったことが「貝殻拾い」で。

この話は最後にまた書きますけど(笑)、化石もワクワクするし、こういうの見たら食いつくよね(^o^)ノ

 

 

「flowers」

敬愛する写真家アーヴィング・ペンの名作「FLOWERS」へのオマージュ。

白の背景に生命としての花を象徴的にではなく植物図鑑のように即物的に写し込むことを考えた。

展示していた作品の中でとにかく一番大きくて目立っていたのがこの「flowers

花は造りが繊細なので、マクロでこれだけ大きなサイズで観れることはちょっとした贅沢。

私はアーヴィング・ペンの「Flowers」を知らなかったので(たぶん)それを知れたのも収穫でした。

オレンジの透けている花びらが美しいけど、真ん中の黒い棘みたいな部分が少しギョッとさせる。

被写界深度合成」という技術を使って写真全体にピントが合うようにしたそうです。

ピントの位置を少しずつずらして何枚か撮った写真をphotoshopで合成していく

更にそこから手作業で微調整していくそうですが、その時出来てたつもりでも

これだけ大きくプリントしてみるとパソコンでは分からなかったぼけが見つかったり…というお話も。

 

 

「Window Light」

窓からの光で撮影したシリーズ。時間経過で光の方向が変わり、色も変化する。

変化する光をアクリルのプリズムや立体で表現し、刻を感じる古びたものと組み合わせた。

こちらも被写界深度合成をしているので端から端までピントがあった写真になっているそうです

このシリーズ、4つの中で一番繊細かつ変化のある作品でした。

…光と刻を一枚に…

窓から差し込む光だけでこんなに雰囲気が変わる写真が撮れるのですね。

人が演出したものに自然の光が作用して新たに生まれる空間は一つとして同じものはありません。

「Red Line」にいた蝶も全く違った趣に。

光と影、ものの造形とその曲線

一つひとつに和の要素はないはずなのに、艶やかな着物でも見ている気分。

特に右写真の光の色、影とのコントラストがとても美しくて好きです。

これはいつの時間帯の光なんだろう…と考えながら眺めるのもまた良し。

プリズムの代わりに水晶とか鉱石を置いて撮っても素敵だろうな~

 

 

今回村中さんの4つのシリーズを観て私なりに一番感じたことは

家写真の可能性でした。

撮るにはどこかに出掛けないといけないでしょ、それなりに高い機材がないとやっぱりねぇ、

何だか体力もないのよ、そうそうお金もそんなないし…!

なんて言い出したらキリがないくらい撮れない理由が湧いて出てくるど(笑)、

確かにそれらも一理あるにはあるんだけど、勝手に縛りをつけたり撮れない理由を探したり

思い込んでる部分もあるんだろうなって。

本人のやる気工夫次第で、身近にあるものでこれだけ雰囲気の違う作品を作ることが出来るという可能性。

(もちろんこれらは村中さんのセンスと長年の技術あってのことですけど)

あ~~、なんか私も写真撮りたくなってきたかも、なんかしよっかなぁって

そんな気持ちが前より出てきた気がします。

 

 

村中さんの過去の作品もいくつか見せて頂きました。

左がフィルム、右がデジタルで撮影したそうです。

これで見ると私はデジタルの方が好きかも。花が明るく写っているから。

勢いのある花も綺麗だけど、右上の枯れかけの花がある意味一番複雑で美しい。

左下に写ってる、ネフェルティティ?らしき像なんて昔100均で購入したものだそうで。

え!もっと高いものなんだと思ってたけど…そうか~へぇ~~!な話も聞けて良かったです。

 

あとコチラ

村中さんが学校で必要だと感じ、何と自ら全て手作りしたという教材!

Amazonにて購読出来るのでぜひ。

 

 

研究員活動後、久しぶりに服部天神付近で「散歩」をして見つけたもの

 

 

 

ー 番外編 ー

私も20代の頃は今より時間にも余裕があったし、何を撮っても楽しかった時期があったな…と。

昔から絵は好きで描いてたけど、大学に入ってから写真も面白いなってなって

専門的な知識はそっちのけで(笑)…とにかく撮って表現することは面白い!と

家にいる時も色んなもの撮ってたなぁ~って

  

  

 

例えば「りんご」だけでもこんな風に色んなパターンで撮ってみて遊んだり。

 

「Souvenir」の貝の化石のとこでちょこっと書いたけど、

コロナな世の中になってから久しぶりに夢中になれたのが海に行くこと、貝殻集めでして。

日々の疲れを癒すために何となく人混みを避けて海を選んだことが始まりだったんですけど、

海ってやっぱいいな~って思って散歩していると意外と足元に貝殻が落ちているんですよね。

更に場所を変えると落ちてる貝の種類が違ったりして、こりゃ面白いぞ!と。

そこからネットでも色々調べるようになって、

海岸などに打ち上げられた漂着物を収集の対象にしたり観察したりする行為を

ビーチコーミング」って呼ぶことを知りました。

地元の友人が私のわがままに付き合ってくれてたんですけど、私程貝殻に興味なくてですね…

もう海はいいと(笑)

そんなこんなで、盛り上がって貝の本を買うまでに至ったのに

1人で海に行ってひたすらいい感じの貝を探すという行為そのものが自分にとって地味にハードル高くて

全然行けてませぬ( ;∀;)

1人は好きなんだけど1人行動自体は苦手なとこもあって。そして車の運転も…笑

色んな人のブログ等を見たりして、他県の海も行ってみたい…と気持ちだけ高めています。

貝の写真を撮るのもいいなとか。

 

 

…誰かビーチコーミングに興味ありませんか?

 

 

 

 

 

 

 


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