やっつけ仕事

EverQuest2に登場する"本"を勝手に集めた場所。一部日記有り。08/06/20更新終了。管理は続行

採鉱の基礎-第1部、第2部

2006年01月11日 | EQ2 本
★採鉱の基礎1部
『採鉱の基礎 ― 第1部 Blackburrowブラックバロウ』。セイバートゥース採鉱ギルド編。知恵ある一族によるブラックバロウ鉱山開発の歴史を知る本。
鉱山の中は暗いので、ランプの光を頼りに働きます。鉱石を掘り出せば売ることもできるし、鉱石を使ってさまざまなものを作ることもできます。だからトンネルを掘るのです。セイバートゥースのノールは鼻がきくので、鉱石が土の下や岩の後ろにあっても嗅ぎつけることができます。遠い昔にブラックバロウにやってきたのも、匂いにひかれてのことでした。
セイバートゥース族のノールは、4本の脚で地を駆ける者たちとは違って知恵があります。そして、昔見つけた宝物を守っています。坑道掘りを知らなかったころには、好きなものを狩って暮らしていましたが、知恵の光が訪れ、一族の役にたつ坑道掘りが始まりました。大賢者さまの教えです。「“毛なし”たちは暗い闇にも光をともす。我らも光をともそうぞ!」
大賢者さまは最初から坑道掘りをしていたのではありません。まず“毛なし”たちの言葉を教えてくれました。遠くまで旅をして、とても物知りだったのです。旅といっても、決して一族を捨てたのではありません。一族をもっと強くするために、“毛なし”たちのところでいろいろ勉強して、それを教えに戻ってきたのです。そのころは使っていなかった鉱山でも、よそ者に使われないよう一族が守っていました。
“毛なし”の欲しがる石がわかったので、それを掘って売るようになりました。するとあいつらは攻めてきました。けれど一族のみんなは、“毛なし”を地の底から出口まで押し返し、ついには追い払いました。あいつらはたくさんのトンネルをすばやく逃げ回りましたが、楽しい遊びでもするかのようにして狩り出してやりました。それでも“毛なし”は懲りずにやってきました。
そのうち“毛なし”たちはお互いに争い始めたので、一族はほっとしました。こっちまで来るどころではなくなったからです。一族は暗い坑道で働いて、たくさんの鉱石を掘り出しました。“毛なし”どうしが戦っているあいだ、セイバートゥースはここから動きませんでした。大賢者さまの言葉を信じない者たちが勝手に戦争しても、かまいはしないからです。
ここで坑道掘りのやり方を少し話しておきましょう。鉱石採りにはツルハシを使います。ツルハシには牙のようにとがった先端がついていて、これを振り上げ、鉱石を隠している岩に何度も打ち込みます。すると岩が割れて鉱石が出てくるのです。坑道で働く仲間が、奥から出口へと荷車を押してきたら、そこへ鉱石をいっぱい積みます。これが採掘ということです。では、歴史の話に戻りましょう。
こうして一族は、奥へ奥へと掘り進みました。岩を割って鉱石を見つけ、それを集めるというやり方を繰り返し、何十年もブラックバロウで採掘をしました。そうしてできた空洞のいくつかは、家族の住みかになりました。また、別の空洞は食糧の倉庫になりました。“毛なし”どうしが戦っていた年月、セイバートゥース一族は変わらぬ暮らしを続けていました。
けれど“毛なし”は、お互いに争うだけでは満足せず、このブラックバロウにまで自分たちの戦争を持ちこんできました。鉱石ではなく、今度はトンネルが目的でした。トンネルなんて、暗い中でもちゃんと見えるノール族でなければ使えないものなのに。それでも力ずくで占領しようとした“毛なし”たちは、とても大きくて緑色でした。そして、たとえ毛があったとしても隠せないくらい、恐ろしくみにくい顔をしていました。
我らの一族は知恵があります。負けて逃げたと見せかけて、ブラックバロウのもっと下にある、別の秘密の道に行きました。けれど“毛なし”の中にそれも見つけた者がいて、聖なるトンネルを集合場所に使いました。一族がたくわえた食糧をあらし、弱い者を追い立てました。“毛なし”たちに呪いあれ!
ここで、一族の栄光ある歴史の第1部は終わりです。第2部に進む前に、試験があります。ノールの子供たち、尾をピンとのばして頑張るのですよ!



★採鉱の基礎2部
『セイバートゥース採鉱教本 ― 第2部』ブラックバロウのセイバートゥース族記す。セイバートゥース採鉱ギルド編。知恵ある一族によるブラックバロウ鉱山開発の歴史を知る本。
大賢者さまはかつて言いました。「暗い時代とは、光が足りないゆえである」そのとおりでした。“毛なし”は我らのトンネルの下から不意を打って襲いかかってきたのです。奥へ逃げ込むと、そこもすでに占領されていました。あいつらは子供まで襲いました。たくわえた食糧を奪いました。我らの怒りの吠え声がこだましてもなお、“毛なし”は次々とやってきました。
“毛なし”たちは最初、通してもらうだけだと言いました。実際、大勢がただ通り過ぎていきました。けれどもっと大勢が来て、居座るようになりました。そしておしまいには、お前たち鉱山から出ていけと言い始めました。もちろん一族は断りました。するとあいつらは、坑道で働く仲間を襲うようになりました。それで話し合いをして、戦場にあるものを一族が拾い集めるのを認めてくれるなら、それと引きかえにここにいてもいい、と決めました。
“毛なし”の言葉がわかるようになったのはこの頃です。たくさんではなく少しでしたが、何を話しているのか知る役にたちました。北の“毛なし”の国はもう奪ったから、今度は南の“毛なし”の国を奪うのだ、このトンネルと坑道は有名になるぞ、と言っていました。こちらとしては、セイバートゥース族の手柄で有名になるのならいいのに、と残念でしたが、大賢者さまの言葉を思い出して耐えました。
それから何年ものあいだ、“毛なし”は隊列を作っブラックバロウを通って行きました。一族の食糧のたくわえは食いつくされ、働いた成果の鉱石は奪われました。ところが突然、あいつらは引きあげたのです。腕ききの物見が調べに行って、戦場で何か悪いことが起こったとわかりました。“毛なし”たちは苦しみに歪んだ顔のまま、死体の山になっていたそうです。きっと悪いものを食べたのでしょう。
そのときから一族は、深い地の底のトンネルを再建し始めました。秘密の出入口のいくつかは、もう秘密ではなくなったので、ふさぐことにしました。中には広い通路もあって、ふさいでしまうのに何年もかかりました。もし、30年かそこらの後に何が起こるか知っていたら、そんな仕事はしなくて済んだのでしょうけれど。
大揺れが来たときには、みんな飛び起きました。坑道では大きな石がたくさん落ちてきて、死んだ者もあれば尾を失くした者もありました。いちばん下の方のトンネルからは逃げるしかありませんでした。たくさんのトンネルが水浸しになったのです。水が引いても、壁が崩れて埋まってしまうこともありました。下のほうで働いていた者たちは、仕事が全部むだになったと嘆きました。いろいろ大変な時期でした。
“毛なし”たちはこのときのことを、「大変動」と呼んで、恐れおののきました。でも我らの一族は恐れませんでした。ただ、がっかりしたのです。いちばん下のトンネルをふさぐ作業は、もう終わっていました。我らの一族は知恵があります。こうなるとわかっていたら、その労力を他のことに使えたのに、とそれが残念だったのです。ともかく、もう古い出入口の心配はなくなったので、上のほうのトンネルの片づけにかかりました。“毛なし”が来て、避難させてくださいと頼んだときには、使っていない倉庫に入れてやりました。
また何十年も、静かな時代が続きました。それから、新しい方の月が、突然割れました。“毛なし”たちは地面の上につっぷして、自分たちの神様たちに助けてくれと叫びました。けれど我らの一族は怖がったりはしません。導いてくれる大賢者さまのお言葉があるのですから。「深く掘れ」と言われたのですから、そのとおりにしました。ただ、もういちばん下のトンネルはないのだということを忘れた者たちも少しはいて、それきり戻ってきませんでした。
我らの一族は地下に住んでいたので、天から落ちてくる石が当たることはありませんでした。地面の上ではたくさんの生き物が死にましたが、ブラックバロウは安全でした。ただ、古いトンネルのいくつかには、大きいクモが棲みついたので、他の階層にトンネルを掘っています。大グモはいやですね。
こうして我らの一族は、Great Sage Fippyの時代からずっと、代々このブラックバロウで暮らしてきたのです。岩の中の鉱石を嗅ぎあて、岩を砕いて鉱石を取り出し、それを“毛なし”に売っています。大賢者さまがここにいらしたら、きっとよくやったとほめてくれるでしょう。我らは知恵ある一族なのです。

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