やっつけ仕事

EverQuest2に登場する"本"を勝手に集めた場所。一部日記有り。08/06/20更新終了。管理は続行

Dragoon Zytl (三部作)

2006年01月12日 | EQ2 本
★Dragoon Zytl ― 新緑の将位
『Dragoon Zytl ― 新緑の将位』と題された古い本。
数百年前、あるダークエルフの兵士によって書かれた。
この記録を読むと、彼がいかにしてドラグーンとして立身出世を成し遂げたかがわかる。
かつては欠けていたページも、懸命な捜索の甲斐あって大半が発見された。

私は9つの試練をくぐりぬけた。
私は血を分けた兄弟を死闘の末に殺し、憎悪の聖杯を飲み干し、王に忠誠を誓った。
私は肉親の絆も家名も捨てた。
私はもはやT'Xerdではない。
Zytlだ。
ドラグーンなのだ。

司令官の命令により、我が隊はこれより10年にわたって、この橋を見張る任務に就くことになった。
橋を守る任務を得て光栄だ。
なぜなら私はドラグーンなのだから。
今日は森に数人のハーフリングが入ってきた。
我々の森にだ。
好奇心旺盛な連中だが、好奇心はネコをも殺すという言葉を知らなかったらしい。

今日、“スリー・シンギングスカル”という剣技を会得した。
私の技は広く認められるところとなり、憎悪の司祭が我が愛剣に祝福を授けてくれた。
これで我が剣は、ちかちかと瞬くウィスプをも切り裂けるようになったのだ。

今日、私は栄誉を得た。
数匹のDervish Cutthroatが橋に近づこうとしたので止まれと命じたところ、激しい戦いになり、私を除く全員が殺されたのだ。
私も死を覚悟したが、Dervish Cutthroatの正体は、下賎な者に身をやつした我が王子と供の者たちだったのだ。
王子自ら真実を明かされるまで戦いをやめなかったことを、私は誇りに思う。
王子から受けた一撃は、私にとって名誉の傷跡となろう。

ドラグーンが橋を守りに就くことはなくなり、その任務は下賎な者たちにゆだねられた。
これは王ご自身が発せられた勅令だ。
王ではなく女王の決定に違いない、などと言う者もいたが、そのような輩は舌を抜かれるがいい。

高名なネクロマンサーをイノシュール沼まで護衛することとなった。
途中、トロルを待ち伏せ、虜囚として連れ帰る手はずになっている。
殺してしまうことは許されない。
自制しなければ。
なに、血への渇望を満たす機会は、イノルークの導きによっていずれ訪れるだろう。

これはイノルークが課した試練に違いない。
私は多種族居住区を監視する任務を与えられた。
任務はあくまでも監視。
殺すことは許されない。
王のご命令に異議を唱えるわけではないが、なぜ連中を野放しにしておくのだ? 命令に従い、それでいて下衆どもを苦しめてやる。
そんな方法がないか、考えてみるとしよう。

200年が経ち、私の階級も上がった。
今では就く任務を自由に選択できる立場だ。
現在は西コモンランドを巡回する襲撃隊への参加を申請している。
長年、下衆どもは我らの街をなんの懸念もなく歩き回ってきたが、それももう終わりだ。
“平等”などという言葉が幻想であることを、奴らにわからせてやる。

イノルークは我とともにあり。
フリーポートが拡大するにつれ、あの忌まわしい城壁の外へ出る旅人の数も増している。
西コモンランドを旅する者が増えるということは、己の祖先の過ちを知る者も増えるということだ。
テイル・ダルこそが支配者であり、残りは我らの奴隷にすぎぬと知るがいい。

怠りなく勤めを果たしてきたかいあって、ついに漆黒の将位への昇進がかなった。
今、私はドラグーンの鎧に身を固めている。
多くの旅人の血を吸った我が愛剣は鍛え直され、さらなる栄誉を授けられることになっている。
私の次なる任務は、D'Vinnを卑しき従兄弟たちの土地まで護衛することだ。
奴らの没落の始まりをこの目でしかと見てくるとしよう。



★Dragoon Zytl - 漆黒の将位
これはあるダークエルフの戦士によって書かれた『Dragoon Zytl ― 漆黒の将位』という古い本だ。
時代は数百年前にさかのぼる。
“混乱の時代”にドラグーンがノーラス全土に遠征していった様子が書かれている。
苦労の末、なくなっていたページもほとんど見つかった。

前哨地の勤務はなんの意味もない。
なぜノーラスの正当な所有者たるテイル・ダルが、愚かなトロルやオーガと“ともに”働かなければならないのだ? あいつらを従わせるにはムチが必要だ。
ともに働けるような連中ではない。
あの堕落したリザードマンどもの件さえなければ、王もこんなことに耐えたりはしないだろうに!
私は故郷に呼び戻された。
誰にも言ったことはないが、私が故郷を想う気持ちは、恋人を想う気持ちに似ている。
それはそうと、私は将軍に、毎夜の巡視経路を説明するという屈辱を味わわされた。
私には自分で経路を決め、立ちふさがる者は誰であれ倒す力がある。
なのに将軍は、ドラグーンの分遣隊をすべて同行させるつもりだ。
馬鹿者め。
奴に任せておいたら、全滅は免れないだろう。

私たちが乗船していたことは黙っているようにこの忌まわしい船の船長に納得させた。
堕落した従兄弟どもと同じく、私たちもこの凍りついた地に赴く。
彼らを引きつける何かがあるに違いない。
それが何かを探り出して我らが王に報告するのだ。

彼女の住まいを見つけた。
奴らが母と呼ぶTunareの住まいを。
彼女はあらゆる者の死に共感する。
このあたりの生き物が命を落とすたびに、頬を打たれたような痛みを感じるのだ。
彼女の苦痛の叫びが、木々そのものからこだまするのが聞こえる。
私たちが彼らの“母”の子供たちの命を奪っていくあいだ、従兄弟どもが恐怖に立ちすくんでいる様子ときたら! これほど楽しい思いをしたのは初めてだ。

王と王子の双方から分隊を率いてプレイン・オブ・グロウスに侵攻するという栄誉を授けられた。
私たちの発見で王と女王はひらめきを得たのだと聞かされた。
私は信頼に足ると判断されたのだ。
詳しいことは何も知らないが、それだけで誇りに胸が膨らむ。

王から直々に指名を受け、サイオンからスパイアの秘密を聞き出すことになった。
ああいう謎めいた連中は信用できない。
大きな力を秘めているように見える。
さもなければスパイアの秘密を解くことなどできはしないだろう。
安全を期して、ドラグーンの分遣隊を連れていこう。

Scionの呪文の前にドラグーンの分遣隊を全滅させてしまった償いをする最後の機会を与えられた。
月にあると噂される町に単身乗り込むのだ。
噂が本当なら、テイル・ダルの血筋を引く者が他のすべての種族とともにカッタ・キャステラムの町に暮らしているはずだ……真偽を確かめたら戻って王に報告する。
彼らに手を出さないという誓いは守らねばならない。

ラクリンの月はこれまで目にした他のどの場所とも違っている。
ノーラスの地上や地下にいるものとは似ても似つかない生き物がいるだけでなく、さらに深い秘密がグレイに隠されている。
今回は単独作戦であるため、あの危険な場所での呼吸を可能にする軟弱な呪文使いを連れてきていない。
あの地の謎はそのまま残される。

女王直々の命令を受けた。
プレイン・オブ・ナリッジに行き、テイル・ダルが優位に立てる方法がないか様子を探ってくるのだ。
この命令は王が下したものだと言われたが、王はその頃何もできない状態だった。
5年のうちに報告に戻ることになっている。

あのプレインに通じる門について私が集めてきた情報をご覧になった女王はとてもご満悦の様子だ。
そのうえ、この知らせには王もたいそうお喜びになるだろう、とのお言葉まで頂戴した。
女王の命により、といっても実は王の命令らしいのだが、私は鮮血の将位への昇格を果たした。
いまやSixの一員、そして何よりも、ドラグーンとなったのだ。




★Dragoon Zytl - 鮮血の将位
『Dragoon Zytl ― 鮮血の将位』と題された古い本。
数百年前、あるダークエルフの兵士によって書かれた。
この記録を読むと、フェイドワー侵攻にいたるまでのさまざまな事件において、彼がどのような役割を果たしたかがわかる。
かつては欠けていたページも、懸命な捜索の甲斐あって大半が発見された。

私の部下たちは、許されざる心得違いをしている。
王の命令に異を唱えるとは。
無論、私はすべてのドラグーンに懲罰を科した。
連中がファーストゲートの建設理由など知って何になろう? 我らは命じられたとおり、防衛に徹すればよいのだ。
王の命令に疑問を抱くなど、呼吸することに疑念を抱くようなものなのだから。

ファーストゲートは完成間近だ。
これで汚らしいトロルがサードゲート近くをうろつくこともなくなるだろう。
連中が存在するだけでも、すでに十分な苦痛なのだ。
近い将来、万事が納まるべきところに納まるであろう。
そう女王は言っていた。

ファーストゲートはテイル・ダルが優れた種族であることの証しで、すでに完成している。
これで下級種族が接触できる相手は、商人やガードのような卑しき者たちだけとなるわけだ。
歴代の支配者の英知を称揚する記念碑を見て、下々の者も己たちの卑小さを思い知ることだろう。

ヘレティックは誰もが、今日この一団がたどったのと同じ運命をたどることになるだろう。
奴らが今日吐いた冒涜の言葉を、ネリアックは決して許さない。
奴らは言い募った。
Innoruukは沈黙したのではない。
我々の心のうちにいて、あらゆる行いを導いているのだ、と。
女王のネクロマンサーたちが、きっと奴らに永遠の罰を与えることだろう。

その日が訪れたとき、我が隊は完全に準備をととのえていることだろう。
私は隊に1日20時間の訓練を課している。
Gmizの勝ち誇った顔を見るなど、耐え難い不面目だ。
我が隊が最初に栄光に浴し、すべてを手に入れるのだ。
あと数年もすれば、部下も私が厳しい訓練を課したことを感謝するだろう。

我が隊はすべての戦いに勝利を収めた。
我が部下こそが最強の精鋭だ。
Gmizがいかにも私の勝利を讃えるような顔をして近づいてきたが、騙されはしない。
奴が短剣を抜くより早く、私の剣が奴の腹に突き刺さっていた。
これで奴の隊には指揮官がいなくなった。
敵の侵攻が開始されても、連中は右往左往するばかりだろう。

覇王の寄せ集め部隊は森への進撃を試みたが、失敗に終わった。
この橋を守り抜いた戦いからもう400年近く経つ。
そのとき我が君につけられた傷は、癒えることなくこの体に残って入る。
ミリティア兵を血祭りにあげれば、若き日の力が体内に蘇ってくるだろうが、今そんなことをしている暇はない。
艦隊の完成を見届けなければ。

艦隊がついに完成した。
魔術師たちが外部の目から隠しとおしてくれたおかげだ。
ここからは真の戦士たる者たちの仕事だ。
まもなく我が同胞は、1000年にわたる傲慢のつけを支払うことになるだろう。
今、奴らは蔑むべき状況にある。
何が起こったのかすらわかるまい。

今日、King Naythox Thexは、栄光に包まれて最初の船を進めた。
私も明日、出航する。
そんな私に女王は、王に直接届けてほしいメッセージがあると言った。
メッセージは出発前に告げるとのことだ。
いずれにせよ、明日には奴らの木を切り倒してやれる。
街を廃墟に変え、心ゆくまで殺戮を楽しむとしよう。

500年前、私は9つの試練をくぐりぬけた。
私は血を分けた兄弟を死闘の末に殺し、憎悪の聖杯を飲み干し、王に忠誠を誓った。
女王に鞍替えするなどありえないことだ。
輝かしき勝利のときにさえ、私が王のもとを離れることはない。
どうして私が王を裏切り、その体に刃を突き立てたりしようか。
王を裏切るぐらいなら、王のために死ぬだろう。
私はZytl。
現在も、過去も、そして未来も、私はドラグーンなのだ。


-02/04-
・順番が新緑→鮮血→漆黒となっていたのを修正。
正しくは新緑→漆黒→鮮血でおk


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