ミゼット ウィング
~小さな小さな はね物語~
第11章 た、退学の危機!?
2.信じてくれないのなら
知ってはいけないことを、知ってしまった気がする。
先生達は信じてくれていると思っていたのに。
学園長が慌てたように言う。
「べ、別に悪魔だからってわけじゃないわよ?」
「じゃぁ、どうしてですか?」
レストの追求。
学園長も先生も、言葉につまる。
レストが言ったことが本当だと語っているようなものだ。
裏切られたような気がした。
信じてくれていると、わかってくれていると思っていたのに。
フラットはその場にへたり込んだ。
所詮、悪魔は悪魔だというのか。
天使はいつもそうだ。
高貴な存在などではない。
種族によって差別して、悪魔よりもよっぽど悪魔らしい。
「先生方も、なんですか……。」
ロアの悲しげな声。
みんな信じていたのだ。
「…そうですか。」
無感情な声が聞こえた。
聞いたことのある声…だけど、こんなに冷たいのは初めてだ。
驚いて顔を上げると、声同様冷たい表情がそこに。
「ラート…?」
いつも朗らかなラートは、先生達を睨んでいた。
冷たい表情で。
そして、
「信じてって言っても、無理なんですね。もう信じてくれない。」
泣きそうな顔をして。
ラートはフラットを立たせた。
職員室の扉の方へフラットの手を引いて行く。
他のミゼットウィングのメンバーが、その後一年生の三人が、ラートとフラットの後に続く。
扉を開け、一度振り返ったラートは心を決めたという顔で口を開いた。
もう視界がぼやけてそれすらも見えにくい。
「信じてくれないのなら―――」
違う。
違うのに。
つばさ学園に入って、こんなことを望んだわけじゃないのに。
なのに、どうして?
「信じてくれないのなら、こんな学校辞めてやる。」
フラットの目から涙があふれ出す。
同時に、職員室の扉がラートの手によって閉められた。
Written by ふーちん
~小さな小さな はね物語~
第11章 た、退学の危機!?
2.信じてくれないのなら
知ってはいけないことを、知ってしまった気がする。
先生達は信じてくれていると思っていたのに。
学園長が慌てたように言う。
「べ、別に悪魔だからってわけじゃないわよ?」
「じゃぁ、どうしてですか?」
レストの追求。
学園長も先生も、言葉につまる。
レストが言ったことが本当だと語っているようなものだ。
裏切られたような気がした。
信じてくれていると、わかってくれていると思っていたのに。
フラットはその場にへたり込んだ。
所詮、悪魔は悪魔だというのか。
天使はいつもそうだ。
高貴な存在などではない。
種族によって差別して、悪魔よりもよっぽど悪魔らしい。
「先生方も、なんですか……。」
ロアの悲しげな声。
みんな信じていたのだ。
「…そうですか。」
無感情な声が聞こえた。
聞いたことのある声…だけど、こんなに冷たいのは初めてだ。
驚いて顔を上げると、声同様冷たい表情がそこに。
「ラート…?」
いつも朗らかなラートは、先生達を睨んでいた。
冷たい表情で。
そして、
「信じてって言っても、無理なんですね。もう信じてくれない。」
泣きそうな顔をして。
ラートはフラットを立たせた。
職員室の扉の方へフラットの手を引いて行く。
他のミゼットウィングのメンバーが、その後一年生の三人が、ラートとフラットの後に続く。
扉を開け、一度振り返ったラートは心を決めたという顔で口を開いた。
もう視界がぼやけてそれすらも見えにくい。
「信じてくれないのなら―――」
違う。
違うのに。
つばさ学園に入って、こんなことを望んだわけじゃないのに。
なのに、どうして?
「信じてくれないのなら、こんな学校辞めてやる。」
フラットの目から涙があふれ出す。
同時に、職員室の扉がラートの手によって閉められた。
Written by ふーちん
(;ω;)