鳥羽能楽保存会

鳥羽能楽保存会の活動を紹介、あなたもいっしょに能や狂言の楽しさを体験してみましよう

安楽島天王祭りでの出演

2009年12月15日 | 活動の紹介
 7月14日、鳥羽市内の安楽島町の天王祭りで鳥羽能楽保存会に出演依頼があり、子ども達が舞台に立ちました。演目は狂言の「ぶす」でした。
 子ども達の演じる真剣な表情に観客の皆様もびっくり。狂言の伝統文化のよさが広く理解されました。

 安楽島の舞台はこれも歴史あるところで江戸時代に芝居を上演する場所として作られ、町民の努力により最近補修され、いまでは天王祭などで披露されています。

賀多神社の能舞台

2009年12月15日 | 賀多神社
 賀多神社には境内に能舞台があります。写真の建物はその一角ですが、舞台は組み立て式で能楽が奉納されるときに舞台が特別に組み立てられます。組み立て式の能舞台は日本でも数少ないものです。

 かって能が奉納された春祭りの時は、夕闇迫る頃からかがり火が周囲でたかれ、その明かりで能が演じられる薪能の形態をとっていました。
               
     能舞台の説明文

賀多神社

2009年12月15日 | 賀多神社
能楽が奉納されるところは鳥羽市内にある賀多神社です。歴史は江戸時代から続くもので由緒ある神社です。大きな杉(九鬼千本杉)の木が守護神のごとく立っています。
場所は鳥羽本町の街並みを岩崎からまっすぐに歩いていくとやや細まったとおりの北側にあります。

賀多神社の能面を調査

2009年12月11日 | 保存会
伊勢市教育委員会が一色能の調査をしました。その際、一色能と賀多神社の能楽が昔から大変関係が深かったことがわかりました。そこで、神戸女子大学の先生方と伊勢市教育委員会の学芸員の方が、是非賀多神社の能面を調査したいとのことで、鳥羽市教育委員会と協力して実施しました。

安楽島小学校を訪れて

2009年12月11日 | 小中学校での交流
小学校六年生の教科書に、狂言「柿山伏」が学習内容として載っていることもあり、単に文字や写真での学習でなく本当に生きた授業として本物の狂言を演じていただけないかと云う安楽島小学校からの申し出が当保存会にあり、10月29日に、下村優太くん・城山志都さんが、保存会のメンバー・伊勢市の森浩一師範や西村さんたちと一緒に安楽島小学校を訪れ、体育館に設置された舞台で六年生と三年生のみなさんに狂言を演じて見せました。

 始めに森師範と西村さんが、教科書に載っている「柿山伏」を演じられ、次いで二人が衣装を着けるところからみんなに見せたあと狂言「しびり」を堂々と演じました。
 狂言が持つ緊迫感や臨場感を授業の一環として見せられたことは大変意義があり、本物に触れる感動を汲み取っていただけたものと思っております。

 今後、保存会事業の中に、このような本物に子ども達や市民が触れる機会を多く取り入れ、広くPRをして若い世代の育成にも努めていくことも課せられた課題の一つであると思います。

「みんなの感想」
◇ わずか二年生ですが、狂言独特の言い回しをしっかり覚え、問いかけや間合い
もうまく上手に表現してくれ、関心しました。 (山下校長)
◇ まだ二年生なのに、あんなに長いせりふをおぼえてすごいと思いました。とて
もたいへんな練習をしたんだなと感心しました。(六年 吉川 真理那さん)
◇ きょう狂言を見て僕はすごいなぁと思いました。なぜかというと、二年生で
あんなに大きな声を出すなんてたいしたものだなぁと思いました。
        (六年 池内 勝哉くん)

狂言「柿山伏」と「能・狂言の歴史」

2009年12月11日 | 小中学校での交流
去る6月11日、加茂中学校にて全校生徒や地域住民を対象に、森狂言師により “柿山伏 ”を実演していただきました。
 喉の渇きを癒すために柿を食べている山伏をからかう柿の木の持ち主と、からかわれている山伏のやりとりに、自然と笑いが会場を包みました。
 演技終了後、「室町時代から伝わる狂言は、劇の中で人生の喜怒哀楽やおかしさを演じるもの」と、狂言の笑い・泣き方の指導を生徒と共に大声で御指導いただきました。
その後、能楽保存会々長の川村さんにより、“三百年余の伝統ある賀多神社の能楽の歴史 ”のお話がありました。
 江戸時代、神社境内に馬屋を造ったことから神様の怒りを受け、疫病が鳥羽地域に流行した。神の怒りをおさめるため能楽が奉納されるようになり、最近まで奉納されていたというお話がありました。
 加茂中生徒の真剣な鑑賞態度。狂言師と共に大声で泣き・笑いを演じるひとり一人の姿に、地域・学校が一体となって豊かな心を育てているのだということを痛感しました。

『狂言』を鑑賞して
    加茂中生徒の感想

 今まで僕は、ここ鳥羽市にこのような能・狂言というものすらあるということも知らなくて、今日狂言を見せてもらい、「こんなのが鳥羽市にあったんだ」思いました。おもしろおかしくて、なんだか勝手に笑っていて、「おわらい」とは全然違う笑いでわらわせてもらいました。いつか機会があったら、能というものも見せてもらいたいです。 《2年 男子》

 今まで私は能とか狂言は自分にとって遠い存在だと思っていたけど、身近にあったんだなぁと初めて知りました。神様が河内神社に逃げて、呼び戻すために能や狂言をしたという話を聞いて、河内神社と関係していることにもびっくりしました。能や狂言のことを全く知らなかった私でも見ていて楽しい気持ちになれて、すごいなあと思いました。これから見る機会があれば、ぜひまたみたいなぁと思いました。  《2年 女子》

◎「柿山伏」は結構身近な物語で、昔の言葉使いとかが入っていたけど大体内容がわかった。〈笑い〉や〈面白おかしさ〉が取り入れられていて、見ている人は昔も今も変わらず、こうやって自然に笑っていたんだなぁと思いました。

◎狂言をしている時の声の出し方は、すごいなぁと思いました。お腹の底から一音一音にとても気持ちの込められた声が、体育館にものすごく響いていて、すごく感動しました。

鳥羽能楽保存会の活動

2009年12月11日 | 日記
 賀田神社の春祭りのとき、今まで今まで狂言を練習してきたお友達がたくさんの市民の見ている前でその成果を発表しました。

 すばらしい立ち振る舞いでたくさんの拍手がありました。

鳥羽能楽保存会のブログ開設

2009年12月11日 | 活動の紹介
鳥羽能楽保存会の活動の様子を紹介するブログを開設しました。鳥羽能楽保存会は鳥羽市にある賀多神社で大祭のとき奉納される薪能の保存を進めることから出発しました。若い人に伝統文化を伝えるために様々な形で体験してだたいています。
今では有能な継承者が現れ、賀多神社の春祭りではその成果を披露するようにもなりました。ぜひ皆様も鳥羽能楽保存会にご協力を

ふるさと文化と地域の連携を!
  … 三年経過した能楽保存会は …
     鳥羽市能楽保存会
        会 長  川 村 光 

 三百年余の歴史ある賀多神社能楽の復活をめざして、平成十八年四月、鳥羽市能楽保存会が新しく結成された。平成十年五月の薪能公演を最後に努力の甲斐もなく、伝統芸能の火が消えていった。
 祭り、盆、正月行事、食などのふるさと文化を愛し、継承していくことは、地域の連携が深まると同時に観光客にも関心が高まる。文化が消滅していく地域は、活気がなくなり、人々の連携(近所のふれあい)がうすれていくのだ。
 神社氏子・町内会のみならず鳥羽市全域の住民が歴史文化を守る気魄で、保存会がスタートして早や三年が経った。発足初年十一月の市民文化祭には、八柄・山下・西村さん達が舞囃子を舞台いっぱいに舞った。

翌十九年の春祭りには、二年生になったばかりの下村・城山さんがわずか三ヶ月の練習で狂言 ˝しびり"を仮説舞台で演じ、見物席から拍手喝采。それから三年、能楽の和谷先生・狂言の森先生のご指導のもと、練習に励んでいる。

 毎年、市民文化祭や伊勢市の伝統芸能発表会で公演。昨年は、青少年健全育成市民会議総会、安楽島天王祭でも演じた。そして、小学校国語教科書にある「柿山伏」を三校で、中学校では、室町文化の授業を鳥羽東中・加茂中で実施してきた。
 これも、教育委員会はもとより会員の皆様や篤志家・桑名信金の御寄付等のあたたかい御支援のおかげであると心より感謝しています。
 新しい役員が決まり、いつの日にか全国に二つしかない能舞台での薪能が実現するのを目標に、会員の皆様と共に努力していくつもりです。
 ˝まちづくり˝も明慶川の改修や伊良子清白の家等が着々と進められていく今日、三百年の伝統ある賀多神社の能楽の復活に、いつ目を向けてくれるのだろうか。伝統文化への地域住民、特に大人の関心の深まり、継続する姿を次代をになう子ども達に姿で示すことが鳥羽市の発展につながっていくのです。
  
活気ある˝ふるさと˝をめざして