鳥羽能楽保存会

鳥羽能楽保存会の活動を紹介、あなたもいっしょに能や狂言の楽しさを体験してみましよう

狂言「柿山伏」と「能・狂言の歴史」

2009年12月11日 | 小中学校での交流
去る6月11日、加茂中学校にて全校生徒や地域住民を対象に、森狂言師により “柿山伏 ”を実演していただきました。
 喉の渇きを癒すために柿を食べている山伏をからかう柿の木の持ち主と、からかわれている山伏のやりとりに、自然と笑いが会場を包みました。
 演技終了後、「室町時代から伝わる狂言は、劇の中で人生の喜怒哀楽やおかしさを演じるもの」と、狂言の笑い・泣き方の指導を生徒と共に大声で御指導いただきました。
その後、能楽保存会々長の川村さんにより、“三百年余の伝統ある賀多神社の能楽の歴史 ”のお話がありました。
 江戸時代、神社境内に馬屋を造ったことから神様の怒りを受け、疫病が鳥羽地域に流行した。神の怒りをおさめるため能楽が奉納されるようになり、最近まで奉納されていたというお話がありました。
 加茂中生徒の真剣な鑑賞態度。狂言師と共に大声で泣き・笑いを演じるひとり一人の姿に、地域・学校が一体となって豊かな心を育てているのだということを痛感しました。

『狂言』を鑑賞して
    加茂中生徒の感想

 今まで僕は、ここ鳥羽市にこのような能・狂言というものすらあるということも知らなくて、今日狂言を見せてもらい、「こんなのが鳥羽市にあったんだ」思いました。おもしろおかしくて、なんだか勝手に笑っていて、「おわらい」とは全然違う笑いでわらわせてもらいました。いつか機会があったら、能というものも見せてもらいたいです。 《2年 男子》

 今まで私は能とか狂言は自分にとって遠い存在だと思っていたけど、身近にあったんだなぁと初めて知りました。神様が河内神社に逃げて、呼び戻すために能や狂言をしたという話を聞いて、河内神社と関係していることにもびっくりしました。能や狂言のことを全く知らなかった私でも見ていて楽しい気持ちになれて、すごいなあと思いました。これから見る機会があれば、ぜひまたみたいなぁと思いました。  《2年 女子》

◎「柿山伏」は結構身近な物語で、昔の言葉使いとかが入っていたけど大体内容がわかった。〈笑い〉や〈面白おかしさ〉が取り入れられていて、見ている人は昔も今も変わらず、こうやって自然に笑っていたんだなぁと思いました。

◎狂言をしている時の声の出し方は、すごいなぁと思いました。お腹の底から一音一音にとても気持ちの込められた声が、体育館にものすごく響いていて、すごく感動しました。

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