今回は講習でこれまた重要なフィードバックについてです。
フィードバックは、簡単に書けば「受講者の結果確認」です。
いくら一生懸命説明しても受講者が理解し、講座についていかなければ意味がありません。また、受講者が知りたがっていることなどを都度、授業に反映していかなければなりません。
1、確認
一つ一つの説明を受講者が理解しているか、また説明した操作ができているかどうかを頻繁に確認する必要があります。
例えば、「ペイント」の起動方法を説明する場合、
「はい、ではまず画面左下にあるスタートボタンをクリックしてください。次にすべてのプログラム(プログラムファイル)にマウスポインタを合わせてください。青い帯を水平に移動し、新たに現われたメニューの中にマウスポインタを移動させます。次にアクセサリにマウスポインタを合わせてください。先ほどと同様に青い帯を水平に移動し、ペイントにマウスポインタを合わせ、そしてクリックします。これで暫く待ちますとペイントの画面が現われます」
と説明します。これをフィードバックを交えて行うと以下のような感じになります。
「はい、それではこれからペイントを起動していただきます。準備はよろしいでしょうか」
受講者全体を見渡す
「まず最初に画面の左下にあるスタートボタンをクリックしてください。メニューは現われましたでしょうか」
受講者全体を見渡す
「では次にすべてのプログラム(プログラムファイル)にマウスポインタを合わせてください。右に新しいメニューが現われましたでしょうか」
受講者全体を見渡す
「では次に青い帯を水平に移動し、新たに現われたメニューの中にマウスポインタを移動させてください。右側のメニューにマウスポインタが移動しましたでしょうか」
受講者全体を見渡す
「次にアクセサリにマウスポインタを合わせてください。右に新しいメニューが現われましたでしょうか」
受講者全体を見渡す
「では最後に先ほどと同様に青い帯を水平に移動し、ペイントにマウスポインタを合わせ、そしてクリックしてください。ペイントの画面は現われましたでしょうか」
受講者全体を見渡す
いかがでしょうか。特に初心者向けの授業ではこのくらい一つ一つの操作に対して受講者ができたかどうかを確認しなければなりません。
2、質疑応答
授業の最後にまとめと質疑応答を行いますが、講習の途中でも、何か一つの操作(上の例ではペイントの起動)や説明が終わるたびに受講者に「ここまでで何か質問等はございませんか?」と問いかけなければなりません。
最後にまとめて質疑応答の時間を設けるのは必須です。しかし、途中で「あっ、これは質問したい」と受講者が思い、最後に聞いてみようと思っても、その後の授業についていくのに必死で、授業の終わりごろには「はて、何か聞きたいことがあったんだけどなぁ・・・」ということになってしまいがちです。
質問を忘れて、帰宅してから気づいて復習ができない・・・なんてことになる可能性があります。
受講者からの質問は、質問した人にだけ答えるのはよくありません。もしかしたら他の受講者も知りたがっている内容かもしれませんし、他の受講者にも是非とも知っていただきたい内容かもしれません。
質疑応答の例
「先生、このペイントで間違って線を引いてしまったんだけど、消せんの?」
(受講者全員に聞こえるように)「はい、今の質問はペイントで間違って線などを引いてしまった場合、消せるかどうかということですね」
「はい、できます。まず、画面上にあるメニューバーの編集をクリックして、元に戻すをクリックすれば間違えて引いてしまった線や、間違えて塗ってしまった色などを消すことができます。但し、気をつけていただきたいのが3つ前(WindowsXPの場合です)までしか元に戻すことはできませんので、"しまった!"と思った時点で使うようにしてください。また、この元に戻すという機能は、ワープロや表計算、年賀状ソフトなど様々なソフトについている機能ですので、覚えておくと便利です。」
(質問した受講者を向いて)「よろしいでしょうか。」
質疑応答ではまず、受講者からの質問を、全員が理解できる内容に変換して受講者全体に伝えます。
次に、「はい、できます」というように結論から話します。そしてできるのであれば操作方法を説明し、できれば上の例のように応用例なども交えます。
そして最後に受講者が今の回答に納得したかどうかを確認します。もしかしたらインストラクターの説明が理解できていらっしゃらないかもしれないからです。
3、目線
フィードバックの際、目線も重要です。受講者が理解しているか、操作ができているかをその都度確認する際、特定の人だけ見てばかりではいけませんし、明後日の方向を向いてもいけません。
短時間で全体を見渡すには、「Zサーチ」が最も楽でしょう。Zサーチとは、目線をZを描くようにゆっくりと見渡すことです。左の奥から右へ、左前へ、そして右へとゆっくりと首を動かすと全員を見渡すことができます。
4、その他のフィードバック
フィードバックにはその他に様々な方法があります。
今までの内容ができるようになっているかを把握するための練習問題や小テストも受講者の習熟度を把握するのにいいですし、同じようなところで間違っていたらアプローチの仕方を変えるきっかけになります。
講座開始時にアンケートを取るのもいいでしょう。アンケート用紙を作って記入していただいたり、口頭で「Wordを使ったことがある方はいらっしゃいますか?手を挙げてください」と言って受講前の受講者のレベルを把握しておくと後の授業に役立ちます。
フィードバックを怠ると、それは「授業」ではなく「ワンマンショー」に成り下がってしまいます。
是非フィードバックができるインストラクターになってください(^^)
フィードバックは、簡単に書けば「受講者の結果確認」です。
いくら一生懸命説明しても受講者が理解し、講座についていかなければ意味がありません。また、受講者が知りたがっていることなどを都度、授業に反映していかなければなりません。
1、確認
一つ一つの説明を受講者が理解しているか、また説明した操作ができているかどうかを頻繁に確認する必要があります。
例えば、「ペイント」の起動方法を説明する場合、
「はい、ではまず画面左下にあるスタートボタンをクリックしてください。次にすべてのプログラム(プログラムファイル)にマウスポインタを合わせてください。青い帯を水平に移動し、新たに現われたメニューの中にマウスポインタを移動させます。次にアクセサリにマウスポインタを合わせてください。先ほどと同様に青い帯を水平に移動し、ペイントにマウスポインタを合わせ、そしてクリックします。これで暫く待ちますとペイントの画面が現われます」
と説明します。これをフィードバックを交えて行うと以下のような感じになります。
「はい、それではこれからペイントを起動していただきます。準備はよろしいでしょうか」
受講者全体を見渡す
「まず最初に画面の左下にあるスタートボタンをクリックしてください。メニューは現われましたでしょうか」
受講者全体を見渡す
「では次にすべてのプログラム(プログラムファイル)にマウスポインタを合わせてください。右に新しいメニューが現われましたでしょうか」
受講者全体を見渡す
「では次に青い帯を水平に移動し、新たに現われたメニューの中にマウスポインタを移動させてください。右側のメニューにマウスポインタが移動しましたでしょうか」
受講者全体を見渡す
「次にアクセサリにマウスポインタを合わせてください。右に新しいメニューが現われましたでしょうか」
受講者全体を見渡す
「では最後に先ほどと同様に青い帯を水平に移動し、ペイントにマウスポインタを合わせ、そしてクリックしてください。ペイントの画面は現われましたでしょうか」
受講者全体を見渡す
いかがでしょうか。特に初心者向けの授業ではこのくらい一つ一つの操作に対して受講者ができたかどうかを確認しなければなりません。
2、質疑応答
授業の最後にまとめと質疑応答を行いますが、講習の途中でも、何か一つの操作(上の例ではペイントの起動)や説明が終わるたびに受講者に「ここまでで何か質問等はございませんか?」と問いかけなければなりません。
最後にまとめて質疑応答の時間を設けるのは必須です。しかし、途中で「あっ、これは質問したい」と受講者が思い、最後に聞いてみようと思っても、その後の授業についていくのに必死で、授業の終わりごろには「はて、何か聞きたいことがあったんだけどなぁ・・・」ということになってしまいがちです。
質問を忘れて、帰宅してから気づいて復習ができない・・・なんてことになる可能性があります。
受講者からの質問は、質問した人にだけ答えるのはよくありません。もしかしたら他の受講者も知りたがっている内容かもしれませんし、他の受講者にも是非とも知っていただきたい内容かもしれません。
質疑応答の例
「先生、このペイントで間違って線を引いてしまったんだけど、消せんの?」
(受講者全員に聞こえるように)「はい、今の質問はペイントで間違って線などを引いてしまった場合、消せるかどうかということですね」
「はい、できます。まず、画面上にあるメニューバーの編集をクリックして、元に戻すをクリックすれば間違えて引いてしまった線や、間違えて塗ってしまった色などを消すことができます。但し、気をつけていただきたいのが3つ前(WindowsXPの場合です)までしか元に戻すことはできませんので、"しまった!"と思った時点で使うようにしてください。また、この元に戻すという機能は、ワープロや表計算、年賀状ソフトなど様々なソフトについている機能ですので、覚えておくと便利です。」
(質問した受講者を向いて)「よろしいでしょうか。」
質疑応答ではまず、受講者からの質問を、全員が理解できる内容に変換して受講者全体に伝えます。
次に、「はい、できます」というように結論から話します。そしてできるのであれば操作方法を説明し、できれば上の例のように応用例なども交えます。
そして最後に受講者が今の回答に納得したかどうかを確認します。もしかしたらインストラクターの説明が理解できていらっしゃらないかもしれないからです。
3、目線
フィードバックの際、目線も重要です。受講者が理解しているか、操作ができているかをその都度確認する際、特定の人だけ見てばかりではいけませんし、明後日の方向を向いてもいけません。
短時間で全体を見渡すには、「Zサーチ」が最も楽でしょう。Zサーチとは、目線をZを描くようにゆっくりと見渡すことです。左の奥から右へ、左前へ、そして右へとゆっくりと首を動かすと全員を見渡すことができます。
4、その他のフィードバック
フィードバックにはその他に様々な方法があります。
今までの内容ができるようになっているかを把握するための練習問題や小テストも受講者の習熟度を把握するのにいいですし、同じようなところで間違っていたらアプローチの仕方を変えるきっかけになります。
講座開始時にアンケートを取るのもいいでしょう。アンケート用紙を作って記入していただいたり、口頭で「Wordを使ったことがある方はいらっしゃいますか?手を挙げてください」と言って受講前の受講者のレベルを把握しておくと後の授業に役立ちます。
フィードバックを怠ると、それは「授業」ではなく「ワンマンショー」に成り下がってしまいます。
是非フィードバックができるインストラクターになってください(^^)