エプソムカップは復活を狙うウマたちを狙ってみる。
ヴェロックスは皐月賞2着、ダービー3着、菊花賞3着の実績は群を抜いている。重賞の1つや2つ勝っていても不思議ないが、なぜか重賞には縁がなかった。4歳の去年は、理由は定かではないがわずか2レースしか使われておらず、今年は1月の日経新春杯に出走し2番人気に押されるも9着と凡走した。体調不良やケガの情報もなく、なぜここまで使われなかったのか不思議と言えば不思議である。安田記念でクラシックでしのぎを削ったダノンキングリーが一足お先に復活しただけに、ここは陣営も力が入るところだろう。柳の下の2匹目のドジョウを狙って、人気を落としたここは同馬の復活にかけてみる。
サトノフラックも復活を期す一頭だ。三冠馬コントレイルにこそ敵わなかったが、ディープ記念1着、菊花賞3着の実績が示す通り世代上位は間違いない。この相手なら当然、勝って不思議ない。
同世代のガロリアークも復活を狙う。スプリングS1着、皐月賞3着とサトノフラックのいいライバルだったが、今年の初戦となるはずだった5月の中京の前走が除外となり、休養明け初戦が重賞となったのはやや割引材料だが、自力だけは引けを取らないだけに、目が離せない1頭だ。
そして復活組でもっとも注目しているのがセダブリランテスだ。2歳の12月にデビュー勝ちした後は、さすがにクラシック路線に乗ることはできなかったが、2戦目となった5月の新潟500万下特別で快勝し、3戦目で重賞初挑戦、ラジオNIKKEI賞をあっさり勝ってしまった。この時は馬券を取らせてもらったこともあり、遅れてきた大器と菊に期待したものだが、出走は叶わなかった。そうして臨んだ4戦目が古馬重賞アルゼンチン共和国杯、初の古馬相手にキャリアわずか3戦の3歳馬が3着と健闘した。翌年の金杯ではあのウインブライトを破って勝ったのだから、ただものではない。
しかし、それからはケガに悩まされ、9月の新潟で惨敗、12月の中山であっさり勝ったものの、長期の休養を余儀なくされた。2年近い休養を経て、復帰したのが今年3月の阪神六甲S。初のマイル戦を選んだのは、おそらくレース感を取り戻すのが陣営の狙いだったはず。結果は6着だったが、陣営にとっては期待以上の結果ではなかったか。逃げ勝ったクリスティをぴったりマークし、最後まで食い下がったが、さすがに息が持たなかった。それでも、ずるずる下がることもなく、直線では一瞬、勝ち馬を捕らえに行くそぶりも見せていた。
7歳になったとはいえ、キャリアわずか7戦と馬体はきわめてフレッシュ、ケガさえなければGⅠを獲れる器だ。同馬のレースを見ていて、思い出すのはダイワテキサスだ。クラシックにも縁がなく、GⅠにも手が届かなかったが、7歳を過ぎてから重賞をポンポン勝ったレースは憎らしいほど強かった。同馬にはそれ以上の逸材と期待している。
馬券は復活期す4頭に勢いあるアルジャンナとヤシャマルを加えた6頭の3連複ボックスで楽しむ。