今日の一言

日々の生活の中で見つけた「なぜ・なに」について書いています。

3つの正方形

2023-04-29 10:56:44 | Weblog
息子からのメールに、数学の問題が添付されてきたのが先月の事でした。


送られてきたのは、今年の灘中学の数学の入試問題でした。幾何の問題です。最初は補助線を引いて解いていく問題かなと思いましたが、数学オリンピックの問題まで解く息子が「かなり考えましたがやっと解けました」と意味深なコメントを付けていたので、これはかなり手ごわい問題だと感じました。

まずは作図して与えられた条件や存在する条件を図の中に書き込む事から始めます。そしてあれこれと補助線を引いていくのですが、よく見ると与えられている面積条件はたった2つです。そこから左側の正方形の面積を求めるので、おそらくこの2つの条件を足したり引いたりして進めていく事はなんとなく感じ取る事ができました。ところが、ここからが大変でした。

学生時代には難しい数学の問題を友達と競い合って解いていた私ですが、お互いに時間制限なしで分かるまで考え続けるというルールにしていました。時には1か月くらいかかってやっと解法を見つけたり、やっと解けたと思ったら友達とは解法が異なっていたり、こんな謎解きの楽しみを数学は私に教えてくれました。なので自分の子供たちとも、このような数学の問題を競って解いたりしていました。学校のテストではないので、いくら時間をかけてもいいよと伝えると子供たちはとても楽しく問題に取り組んでいたものです。ところが中学数学を学ぶ頃には、逆に子供たちが私に難しい問題を持ってくるようになりました。さすがに公式などは記憶から薄れている私ですから、いつしか子供たちが持ってくる問題の紙が引き出しの中にたまってゆく事になっていきました。

そんな私を気遣ってか、息子はこの問題を提示してくれたのかなと感じました。となるとこちらも誠意をもって答えなければと、かれこれ1か月半ほどの間ずっと考え続けました。外来仕事の合間や、トイレやお風呂に入っている時も、、、 途中でやめようかとも思った時もありましたが諦めませんでした。


そして先ほど、やっと問題を解くことができました。この問題の解法はネットに出ていますが、私の解法とはちょっと違っていましたが、答えは合っていました。数学は面白い、そう教えてくれたのは両親や兄弟、そして学校の先生や友達でした。その魅力は1つの解答に辿り着いた時にのみ感じる事ができる感動と充実感です。またいつか数学を復習して、大学への数学の学コンに応募できたらいいなと思っています。