画面表示関係、まだまだ続きます。
RGBコンバーター[RGB-VIDEO-CV04N]と同時進行していた企画。
色々漁っていた時に偶然目に付いたもので、古そうなカーナビを見つけていました。
パナソニックのDVDナビのモニターなんですが、チューナーは当然地上アナログ。
1998年ぐらいの品の様です。
カーナビからチューナーユニットへの入力端子に「RGB」と彫ってありました。
「ひょっとしたら映るのかな?」と言う淡い期待を込めてX1CのRGB表示に挑戦してみようかとキープしていました。
基本的に15KHzが映ると言われているディスプレイの共通点を見てみると
古いRGBモニターでコンポジット対応のモニターは補正の能力が高く
(無理矢理でも)15KHz表示が可能と(素人考えで)踏んでるので、信号さえキッチリ入れば映るだろうという算段。
最近の物は自分には全くわかりません。
まぁ、7インチワイドなんで画面は小さく、映っても文字が読めるかどうかも分からず
ゲームするには少しシンドイかもしれませんけどね。
●カーナビモニターでプレイステーションの表示を試みる
色々検索してみましたが、カーナビのモニターをRGBモニターとして使っている人は見つからず...
そりゃ、わざわざ車の小さい画面でRGB表示する意味が無いですもんね。
見つかったページは、メーカー純正RGBモニターに他メーカーのナビ映像を映そうと言うものと
パチンコのモニターをカーナビモニターにしようと言うものぐらいです。
本体はDVDナビですが、モニターとそのユニットにRGBケーブルで繋がっているだけなので
取りあえず、モニターとユニットだけで映るかどうかのテストしてみると
地上アナログ(砂嵐)、コンポジット入力、RGB(カーナビ未接続で画面まっ黒)
どれも切り替え可能なので、この状態から試します。
カーナビモニター自体にPCのRGB入力をする情報は見つからなかったので、まずはピンアサインを検索しまくりました。
この丸形13ピンの情報らしきものはそこそこ出てたりしますが、形状は同じでも配線が違う物が結構ある様で
パナソニックのナビ専用のピンアサインがなかなか見つかりませんでした。
何で検索したのか忘れてしまって何処から見つけてきたのか分からなくなったので、保守の為に一応張り付けておきます。
まぁかなり古いナビなので役に立つ方が居るかどうかは分かりませんが...
○パナソニック ナビモニターユニット RGBコネクタピンアサイン
検証用モニター:パナソニック:TR-7LW4(DVDナビ付属モニター&チューナー)
13PIN DINコネクタ(メス)NAVI本体のコネクタを外部より見た図(端子の形状は丸型です)
-------------------
13
9 10 11 12
5 6 7 8
1 2 3 4
-------------------
1 アース端子(GND)
2 映像切換端子
3 スピーカ(SP-)
4 スピーカ(SP+)
5 リモート入力
6 電源端子(ACC)
7 同期信号(SYNC)
8 ビデオ用アース
9 赤出力端子(R)
10 緑出力端子(G)
11 NAVI接続信号
12 青出力端子(B)
13 不明
ナビ本体側なので映像が出力ですが、チューナーユニット側では入力になります。
どうやら同期入力信号が1本なので複合同期の様です。
X1の分離型同期信号を混ぜる方法は、ソニーのAVマルチやRGB21ピン、FRAMEMEISTERなど
そこそこ情報が出ていますが、その前に複合同期と言えばプレイステーションも複合同期の様なので
まずはプレステ1をダイレクトで入れてみて、映ればX1Cの接続に挑戦してみようと思います。
このナビモニター側の15ピンの端子ですが、古いカーナビや古いカーオーディオで結構使われていた様で
そっち系のジャンク配線の中に結構な数の端子が眠っていました。
プレステ側は、もともとAVマルチケーブルでプレステ2を遊んでいたのでケーブルだけは残っていました。
RGBケーブルなので値段が高かった記憶がありますが
もうAVマルチのテレビが無いし中古テレビも諦めたので配線は真っ二つに。
上記のピンアサインと、AVマルチのピンアサインを調べて
「R・G・B・C-SYNC・GND」の5本を結線しただけですがアッサリ表示されました。
こりゃX1もいけるか?(と言う浅はかさ)
●X1C to AVマルチ 変換ケーブルの自作
今回は、コネクタとテスト用基盤も作ってみたいと思います。
メモはあるのに、この辺りの写真が見つからないのでロストしたのか撮り忘れたのか...
撮り直そうかと思ったけど「コネクター端子から作るやつなんて居ないか..」と手抜き確定。
折角メモがあるので文字だけで想像して下さいorz
○コネクター端子の自作
土台ですが、何かないかと探して結局は子供の頃に使った謎のプラ板を再利用する事にします。
自作ベルトのゴム板と厚さを見比べてみたら同じ厚さ1mmでした。
AVマルチ端子に合いそうな、適当なサイズに切って差し込める様に溝を作り土台は完成。
次に金属端子部分です。
フィルムケーブルの差込スロットを分解して作りました。まぁ仮なので...
これを使った理由は、単に手持ちで使えそうな部品の中で
プレステのAVマルチの”端子間隔”に一番近かったと言うだけです。
フィルムケーブル端子を12ピンだけ残して切って2枚に開きます。端子を伸ばして切りそろえます。
さらに折れ込んでいる端子を開いて、プラスチック部分を削って整地します。
土台部分と端子部分をくっつけます。テープで仮止めしながら、さらに位置決め。
この端子は若干端子幅が広いので、外側を少しだけ狭めるとピッタリになる模様です。
仮止め状態でテスターを当てて導通を確認しておきます。
細いもので抑えながらハンダコテを軽く当てて土台を溶かして埋め込みます。
反対側の端子で3,6、8番ピンは使わないようなので、深めに埋め込みます。
あとは、R・G・B・C-SYNC・GNDを結線して、これでコネクタ端子が完成♪
端子側が再利用部品でボコボコな為、抜き差しは基本しない方が良いでしょう。
普通はジャンクなりコネクタなり買った方が早いと思います。
ケーブル側(オス側)は良くありますがPS本体やTV本体側(メス側)を探すのが大変そうだったので自作してみました。
どうやらコノ端子は2個同時に作った模様。
RGBの他に、プレステからのコンポジット出力で表示出来るか実験した様です。
○X1Cの複合同期信号を作る
まずは、ざっと複合同期信号の作り方を検索。
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〇「{HIRO}'s Website!!」さん
〇「40代の素人のおっさんが電子工作に挑戦するブログ」さん
〇「MADOKAの部屋」さん(ホボ画像が表示されませんが、極稀にログのあるリンクがある様です。)
-----------------------------------------------
「MADOKAの部屋」さんがジャンクダイオードで大丈夫だと言う事で
自分も手持ちのジャンクダイオードを使ってみましょう。
「40代の素人のおっさんが電子工作に挑戦するブログ」さんの使ったダイオードと同じ物を探してみましたが
4148と書いてある物はありませんでした。手持ちにあったジャンクダイオードに48って書いてるから、これかな?と適当。
複合同期プルダウン抵抗は「200~400オーム」と言う事で、
自分はジャンクから外した220Ωを使いました。(橙色に見えなくもないので330Ωの可能性もあり)
RGBの150Ωだけ事前に購入しておいた新品を使用。
ジャンク基盤に適当に配線して完成♪
先ほど作ったプレステ~カーナビ15ピンケーブルに、
このテスト用の自作端子ケーブルを繋いでテストします。
映りません。
画面がモヤモヤしてる感じだったのでコネクタを触ってみると
映った!!接触が悪いのか...そりゃ自作端子だしねorz
IPLロードまで問題なし
ゲームがスタートすると、緑一色しか表示されません。
「ダメか...」
S端子の時もそうだけど、1行の文字だけの”ぬるい”信号だと問題無いが
複雑なカラー信号になると、とたんに正常に表示されなくなる罠?
配線をぶった切ってテストしてみよう。その為の剥き出し回路なのだ。
X1Cのグリーン出力を、モニターのレッドとブルーに繋げると単色で表示される。
逆にX1Cのレッドとブルーの出力を、モニターのグリーンに繋いでも表示されない事から
X1-AVマルチ端子間のRとBに何かあるのでしょうか?
ジャンクケーブルだけど、ちゃんと配線も調べたはずなんですけどねぇ...
コードが結構長いので、信号の減衰を疑って配線を新しい端子とコードで作り直してみました。
ダイオードと抵抗も埋めて、普通の配線にします。
シールドアースをきっちりとって、配線を短くしたら問題なさそう?
マッピーが綺麗に映りました。
しかし、よく見ると文字に若干のチラつきがあります。
まぁ配線がジャンクだし特別なノイズ対策もしていないので、こんなものと割り切ろう。
その他、4:3で40桁では問題ありませんが80桁表示は苦しいです。16:9ワイドにすれば気持ち程度マシ?
(4:3-40桁)(4:3-80桁) (16:9-80桁)
この映像をコンポジット出力出来ればよかったのですが、このナビの画面(RGB)はどうやら出力されない模様。
後席で地図は必要ないし、余分な回路が必要になるからでしょうね。
●その他のカーナビを試してみたいっ!
これに気を良くして、RGBモニターが使えそうだったので
各方面に要らなくなったCDナビかDVDナビが余ってないか聞きまわってました。
で、新たにゲットしたのが、一つはパナソニックで2000年ぐらいのDVDナビ。
今持っているものと見た目は大体同じで、入出力の数が少し少なくコンパクト。
もう一つはケンウッドのDVDナビ。
こちらは8インチワイドなので、使えそうならこっちに切り替えたい所。
あとはカロッツェリアのHDDが壊れて使えないナビとリビングキット?
こちらは7インチワイドなので取りあえずはお蔵行き。パナのモニターに問題が出た時に考えよう。
○ケンウッドのナビをRGBモニターとして使う
パナソニックとケンウッド、どちらも13pinで同じ形状ですが、ケンウッドのピンアサインが見つかりません。
パナソニックの様なRGB端子とは書いていませんが、外観の形状は全く同じです。
そこで、素人でも簡単に調べられる方法
「配線をぶった切って、1本ずつ切り離して調べる!!」作戦。
〇ケンウッド ナビ本体 NAV I/Fコネクタピンアサイン
検証用モニター:ケンウッド:DVZ-2200M(本体)、LZ-8000(DVZ-2081M付属モニター)
13PIN DINコネクタ(メス)ナビ本体のコネクタを外部より見た図(端子の形状は丸型です)
-------------------
13
9 10 11 12
5 6 7 8
1 2 3 4
-------------------
1 赤出力端子(R)
2 不明
3 不明
4 不明
5 緑出力端子(G)
6 不明
7?音声(アース)
8?音声(右+)
9 青出力端子(B)
10 NAVI信号 (5V)
11 NAVI信号 (5V)
12?音声(左+)
13 同期信号(SYNC)
注:?は接続ケーブルの形状と色からの推測で確定ではありません。
ナビ本体側なので映像が出力ですが、チューナーユニット側では入力になります。
自分の能力ではこれが限界。
7、8、12番ピンは1本外しても接触ノイズは発生するが音声が切れる事はありません。
左右同時出力なのと、アースは共通だから1本無くても聞こえるからなのかな?
10番ピンは、信号が切れた途端に「NAV OFF」の状態になるので、恐らくこれはナビ電源の監視。
※NAV:ナビモードの事。他にAV(コンポジット)、TV(RF)モードがあります。
ケンウッドモニターの問題点は、11番ピンの信号。
信号が切れて少しの間は映っているが、数秒で「NAV OFF」の状態になります。
信号が切れた瞬間からナビ関連のタッチパネルが利かなくなるのでそっち系っぽい?
当然ですが、「NAV OFF」ではRGB表示出来ません。(コンポジット、RF表示は可能)
そう言えばケンウッドのアースが無いけどナビ本体とチューナーユニットが電源のアースで繋がってるから
別に要らんって事なのかな?2、3、4、6番ピンのどれかが映像アースと思われます。
いずれにせよ、11番ピンの信号を入れ続けなければ
RGBモニターとして使えないのであれば、初心者にとって汎用性は低いですね。
プロの方なら信号回路を作ったり、逆に信号無くても使える様に出来るのでしょうか?
○ケンウッド専用RGB切り替えケーブルの作製
モニターユニットに直結だと映りそうに無いので、
カーナビ出力とX1C出力を切り替えてカーナビモニターに入力するケーブルを作りました。
錆び錆びだったチューナーユニットを水性塗料でコーティング。水性なのでスグに剥がれてきそう...
(左:RGB切替スイッチ、手前:RGB切り替えケーブル、右奥:パナソニックチューナー、左奥:ケンウッドチューナー)
RGBと同期信号だけスイッチで切り替えて、他は常にナビから信号を送らせる事で
ケンウッドのモニターにX1Cの映像を割り込ませる作戦です。
おぉ~こちらも問題無く映りました。但し、1ドットが常時点灯していて、結構目障りです。
まぁ古い中古だとこんな物ですよね~。
ナビも映ります。切り替えるとX1CのIPL画面に。
ケンウッドのナビは暫くこの状態で運用して、今後の対策を考えましょう。
8インチワイドなので、当然7インチワイドのパナソニックナビより画面が大きく見やすいのが特徴。
JODAN-DOSの起動画面。80桁ですがパナソニックの7インチワイドより断然見やすい。
あと視野角がパナソニックのモニターより大きいのもポイントが高いです。液晶が違うのでしょうか?
モニターにNAV出力の設定がありましたが、NAV音声出力のみで映像は出力されませんでした。
つまり、RGBをコンポジットに変換する回路は入ってないと言う事でしょうか。
もう一つ頂いた方のパナソニックモニターもテスト
最初に使ってた物より少しだけ新しそうですが、やはりDVDナビ。
モニターとチューナーのみで稼働しそうで品番はTR-T70W2(2003年製)
T70W2Tがチューナー品番でT70W2Mがモニター品番です。分かりやすい。
こちらはコントロールボックスが少し小型で入力系統も少ないですね。
電源とRGB共に、最初に作ったパナ用のケーブルがそのまま使えました。
最初のものより新しくモニターへ繋がるコネクタが全然違います。ノイズも少なく綺麗?
パナソニックのチューナー&モニターが2台になったので
古い方をチューナー無しのモニターだけで運用出来ないかの実験してみました。
ケンウッドの時同様、全結線しなおして1本ずつ外して確認する方法。
RGBと同期の他に、どうやら信号線2本を接続しないとモニターの電源が入らない風。
「ケンウッドのナビ起を動してないと」ってのと同じ感じなので、自分の能力では切り離し不可能と判断。
予備として置いておく事にしました。素人の方はチューナーなしモニターのみの製品には手を出さない方が無難でしょう。
●色々なゲームで表示テスト
白っぽくなっているのは蛍光灯が点いている状態。
バルダーダッシュとギャラクシアンは蛍光灯を消した状態で撮影。
やはり、パレット0番を変更すると表示されず、フラッシュでも一瞬同期が乱れ画面が黒くなるのは変わらず。
RF接続やS端子接続では赤色がニジミ易いですが、RGBではそこが綺麗で文字がクッキリですね。
まぁ画面が小さくて粗が目立つのと、撮影が携帯カメラなんでアレですが...w
●まとめ
割と簡単にRGB表示出来て、結構ラッキーだった気がします。
文字もクッキリハッキリですが80桁サイズでは崩れてしまい7インチワイドでは厳しいですね。
見易さで言えば赤色文字以外はS端子の大画面の方が見やすいです。。
ただし、RGB-VIDEOコンバータ 同様パレット0番問題とフラッシュ問題解決には別途回路が必要そうです。
電源さえあれば場所を選ばないのは結構便利です。
画面の流れない液晶ビエラは別の部屋から持ってくるので
普段のテストや作業は、場所も取らないカーナビモニターを使う事にしました。
少し調べてみると、新しいナビモニターはやはり31.5KHzで同期は分離だったり
ナビからの信号を入れないとモニターが表示されない等の問題があるので
レトロPCで映し出すのには向かない可能性が高そうです。
古いナビモニターで7インチワイドのジャンク品で2000円弱で販売されています。
普通にモニターとして使うには小さ過ぎますが、テスト用としてはアリではないでしょうか。
今回、ケンウッドの分からない信号に対応出来なかった為、NAVIからのRGB信号を乗っ取りましたが
同じようにチューナーユニットを介さず、乗っ取りで直接モニターに信号を入れる事も可能かもしれません。
複合同期信号も簡易合成で電源不要ですので
ケースとケーブルを加工すれば、それなりに省スペースにまとめる事が出来そうで
初心者がMZなにがし風にモニターを搭載したい場合は、かなり使える部類な気もします。
倉庫に古いカーナビが眠っている方は、実験してみては如何でしょうか?
以上、X1C(15KHz)をカーナビモニターに映す実験でした。
〇簡単な手順
・古めのカーナビを手に入れる(画面が動作するもの)
・ナビのピンアサイン「R・G・B・同期・GND」を調べる(ネットで探すか1本ずつ切って調べる)
・恐らく複合同期なので、AND回路を組むか簡易複合同期を作る(プレステ等はそのままでOK)
・簡易デジタルRGB to アナログRGB変換と複合同期を合わせてケーブル作成
・表示テストで映ればウハウハ
〇必要な表示用パーツ
・カーナビ本体(モニターとチューナーのみで動くなら不要)
・カーナビモニターとチューナーもしくは外部入力ユニット(モニターのみでは特殊な改造が必要)
・カーナビを動かす為のアダプターかバッテリー(12V、アンペアは大き目の方が安心)
・「デジタル6ピン~簡易アナログRGB変換+複合同期」の変換ケーブル(表示させたい機種により異なる)
〇検証に使用したカーナビゲーションモニター
カーナビ用モニター+TVチューナー:Panasonic TR-7LW4(1998年製)
カーナビ用モニター+TVチューナー:Panasonic TR-T70W2(2003年製)
カーナビゲーション:Kenwood DVZ-2200M(本体)、DVZ-2081M(モニター)、LZ-8000(チューナー)
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