さて、今年すぐ終了ですね。
2012年は、
『禁書庫の六使徒』『進撃の巨人Before the fall 2』『進撃の巨人Before the fall 3』『バチカン奇跡調査官6 ラプラスの悪魔』『蛇吉尼の紡ぐ糸 探偵・朱雀十五の事件簿1』『ハーメルンに哭く笛 探偵・朱雀十五の事件簿2』『バチカン奇跡調査官7 天使と悪魔のゲーム』の7冊の文庫、
「小説ウィングス」連載の『ミレニアムの翼』を2本、
海外SFコミック『termite bianca』トリビュート、『THORES柴本画集IL TAPPETO ROSSO』の2冊の画集、
『ファイブスター物語トレーサーEX.1』の各作品の刊行に関わらせて頂きました。
更に前年2011年の刊行ではありましたが『ヴァンパイアハンター・リンカーン』を原作とした映画『リンカーン/秘密の書』の公開が今年2012年11月にあり、漫画のノベライズから少女向け、一般、海外作品、ゲストと中々に広く充実したものでした。
2012年は殆どを私の7年振りとなる個人画集の書き下ろしという準備作業で一年間の大半を費やしておりましたが、作業が遅れながらもトリブラのタロット22枚とタロット飾り枠、シザーズクラウンや画集目次の書き下ろしを何とか完遂し刊行出来たことは本当に喜ばしい限りです。
また、デビュー作『トリニティ・ブラッド』だけでなく、『新・魔界行』『オペラ』『骨王』『天涯のパシュルーナ』『バチカン奇跡調査官』『六使徒』『黎明の書』の各シリーズや『ファイブスター物語』『デモンベイン』『オーラバトラー戦記』などのゲスト画の収録、ザ・スニーカーのイラストコンテスト投稿作品や雑誌休刊により急遽終了したオリジナル画劇『シザーズクラウン -セカイの仕立屋-』を纏めて収録するという、THORES柴本の軌跡を辿る集大成な作品集となりました。
此れも一重に画集を企画して編集下さった担当猛様、装丁デザインをして下さった朝倉氏とデザインクレスト様、凸版印刷様、組ませて頂いた作品の各作家様方やご遺族様、ご協力下さった各出版編集様、販売や宣伝及び営業担当様、更に、当時担当下さった作品の編集様のお陰であります。心から感謝致します。
そしてこれ迄応援して支えて下さったファンの皆様にも感謝を込めて。
作品が一先ず纏まった事は良い機会で、私の中でも各作品に対して一つの区切りになったのではないかと思います。
小説の装画をメインにしている為、どうしても自身の作風を作品と同一視されやすく、またそのイメージのお陰でこうして描いても居られる訳ではありますが、相性はあれど元々の作風イメージは作品とは違うものではあります。
基本的には作家さんが小説を書いてこそであり、其に相性が良いと思われる装画で視覚的表現をしてイメージを創り、一つの作品として形にしているものです。
核の小説が無ければ視覚だけ装っても中々難しいです。
幸運にも読者に愛される作品やキャラと成り得れば例えそれらが無くなっても作品やキャラは生き続けるのではないかと思われます。
作品やそのイメージから脱却したい気持ちは割りと毎回あるのですが、周りはそうは思わないので、それらで着いたイメージは憑いて廻ります。
作品とは手を取り仲良く付き合いたいものです。
でも自分の手は沢山はないので、今手を取るべきものと離すべきものは分けないといけないと以前から考えていました。
その良い機会が、今回の画集ではないかと思います。
此からは終了や完結出来た作品には離れて、私の手が必要な作品に向けて行きたいです。
長く付き合った作品たちは分身や身内みたいなもので離れても恐らく変わらない存在です。
新しい作品は仲良くなるのに手間と時間が掛かるので出来れば沢山手を掛けてあげたいです。
現在連載中の作品や続行中のシリーズ、更に新作も有りますので、今後は新たな気持ちで作品に取り組めるのではないかと思います。
此からの作品にもう少し力を注いで行きたいです。
来年からも何卒宜しくお願い致します。
新しい作品たちが此れから何時も近くに存在する作品たちと等しく共にある存在に成りますように。
