セラピールーム燦燦

精神分析を通して、日々の雑感を綴っております。

生命の声を聴いて!

2009-08-05 21:00:00 | 日記
しばらく前の事です。

あるところで、

『心の目を、心に耳を、心を言葉にして!』と書いているポスターを見ました。

たぶん、児童相談所のものだったと思います。

たしかにそうだなと思います。

物事の本質を見て、聴いて、話してということだと思いました。

児童相談所のポスターだから、子供たちをよく見て、声を聴いて、思っていること

を話してもらえるようにしましょうと、私は勝手に解釈いたしました。


随分前の出来事です。

友人・知人たちで遊びに出かけた時のことです。

Aさんが「私は必要のない人間だよね。」とポツッと言うのです。

聞いて、ちょっと違和感を感じましたが、その場にいたBさんと私は、今のこの場

の事を言っているのかと思い、「そんなことないよ。いてくれてうれしいよ。」

みたいな会話をしたのでした。あとは、普通に会話したり、楽しんだりしたので

す。

その数か月後、Aさんは帰らぬ人となってしまいました。自ら生命を閉じたので

す。


もうビックリです。訃報の連絡を友人からもらった時、小一時間身動きできなかっ

たように思います。

その頃は私自身がセラピーを受けて間もないので、言葉の意味に気づけませんでし

た。数年後、あの時Aさんが言ったのは、その場のことではなく、自分の人生、自

分の存在価値だったんだと気づきました。

「Aさんの生命の声だったんだ・・・。」

「なんで、あの時、気付けなかったんだろう。」と悔やんでも時すでに遅しでし

た。


きっと、家族や親しい友人には言わなかったんだと思いますが、その場にいた私と

Bさんは、あまりAさんのその時の環境・状況を知らない人間だったからポロッと

心の奥の言葉を口にしたのかなとも思いました。

悲しい出来事でした。


自らの生命を閉じる人の年齢がどんどん若年齢化しています。そして、増えていま

す。大切な生命。

皆既日食の時、日本中で(オーバーかな?)歓喜・感動・感激・感謝でいっぱいで

した。生かされている事を実感したと言う方も多くいたようです。

それこそ、“いのち”の躍動を感じた方も多かったのではないでしょうか。

大切ないのち!!なんです。


家族だけでなく、周囲の人に対しても、心の目で見て、心に耳をもって、心の声を

聞ける人になれるよう自分も努力したいと思いますし、心を配れる人が増えて悲し

い事件が減るように心から願います。

セラピールーム燦燦HPです。


インテグレーター  幸司 満月

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