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『夜間飛行』

また靴を履いて出かけるのは何故だろう
未開の地なんて、もう何処にもないのに

映画 『ロング・グッドバイ』

2008-06-03 | Movie(映画):映画ってさ

『ロング・グッドバイ』
”The Long Goodbye”
1973年・米
監督:ロバート・アルトマン


フィリップ・マーロウ…エリオット・グールド
ロジャー・ウェイド…スターリング・ヘイドン
アイリーン・ウェイド…ニーナ・バン・パラント

製作総指揮:エリオット・カストナー
製作:ジェリー・ビック
監督:ロバート・アルトマン
原作:レイモンド・チャンドラー
脚本:リー・ブラケット


ゆるぅ・・・。

原作を清水俊二で読み込み、村上春樹の訳で読み込み

「本当のギムレットって言うのはね・・・」

と台詞の真似までした鬱陶しいチャンドラー・ファンからすると、そのユルさ加減に脱力。


フィリップ・マーロウの友人、テリー・レノックスの死の謎に迫るあの手紙が、ザクッと割愛。

読者を唸らせるあのどんでん返しも、映像化が難しいのでパスッと割愛。



あと、エリオット・グールドはお猿系で、云わばブラッド・ピットに続く系譜。

嫌いじゃないんだけど、俺の思うマーロウはきっと違うんだよね、顔の系統が。

ちなみに、チャンドラー本人は

「一番マーロウのイメージに近いのはケイリー・グラント」

と言っていたそうです。


顔のイメージとしては、言ってること非常によく分かるな。

グラントのマーロウも1作くらい観てみたかったねぇ。


ところが、面白いことに、アルトマンが暇つぶしに撮ったかのようにユルいこのロング・グッドバイが、数あるマーロウ物の中で、一番マーロウっぽい反骨精神は出てるんだよね。

まあ、ミッチャムやボギーでは、マーロウにはちょっとマトモすぎるでしょう。


この映画は夜景が凄くクール。

マーロウの住んでいるアパートメントは、とてつもなくイカしてる。

そして、主題歌を真似して歌うけど、何回歌っても音程が取れない。


そんな映画。


■チャンドラー 自己中心派
(1)長編
『長いお別れ』 (1976年・ハヤカワ文庫)
『さらば愛しき女よ』 (1976年・ハヤカワ文庫) 
『湖中の女』 (1986年・ハヤカワ文庫) 
『高い窓』 (1988年・ハヤカワ文庫) 
『リトル・シスター』 (2010年・早川書房)  
(2)短篇
『ヌーン街で拾ったもの』 (1961年・ハヤカワミステリ) 
『赤い風』 (1963年・創元推理文庫) 
『チャンドラー短篇全集』 (2007年・ハヤカワ文庫) 
(3)トリビュート/アンソロジー
『プードル・スプリングス物語』 (1997年・ハヤカワ文庫)
『フィリップ・マーロウの事件』 (2007年・ハヤカワ文庫) 
(4)チャンドラー研究
『レイモンド・チャンドラー読本』 (1988年・早川書房)
(5)映画でチャンドラー
『三つ数えろ』 "The Big Sleep"(1946年) 
『ロング・グッドバイ』 "The Long Goodbye"(1973年) 
『さらば愛しき女よ』 "Farewell My Lovely"(1975年) 
(6)ドラマでチャンドラー
『ロング・グッドバイ』 (2013年・NHK・浅野忠信主演) 


■所謂、アメリカン・ニューシネマ
『卒業』(The Graduate/1967)
『俺たちに明日はない』(Bonnie And Cryde/1967)
『ワイルドバンチ』(The Wild Bunch/1968)
『明日に向かって撃て!』(Butch Cassidy and Sundance Kid/1969)
『ダーティーハリー』(Diry Harry/1971)
『ロング・グッドバイ』(The Long Goodbye/1973)



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