『夜間飛行』

また靴を履いて出かけるのは何故だろう
未開の地なんて、もう何処にもないのに

135 "我愛你"

2020-04-06 | Music(音楽):音楽は風に乗る

2月1日、新橋の某店で飲んどりまして。

そこは雑居ビルの地下にある、何でもない居酒屋を装いつつもめちゃくちゃ魚介の美味しい店なんですが。

BGMは店長の趣味の80年代Jポップで・・・。

(もちろん80年代当時にはJポップなんつー単語は無かった)


その日はお世話になったオジサンがドイツに転勤という事で、送別会の体でお礼を兼ねて飲みつつも、最後のお会計はオジサンが全員分出してくれたという、そんな夜で(あざス!笑)


その手前の数か月の激務を振り返りながら、

「いやー、あん時ホント忙しくて死ぬかと思いましたね」

とか何とか、思い出話に花を咲かせていた小生は、突然電撃に打たれたように鰤を箸から落としたのでした。

(ちょうど、美味しい鰤の刺身を食べようとしていたのです)


こ・・・この曲はッ!

ビクター ロボットコンポCM

そうなんです。

その時、店内でかかったのは135(イチサンゴ)の”我愛你(ウォーアイーニー)”という曲。


1987年にビクターのロボットコンポのCMで使われた曲なんです。

当時、小生は海外に暮らす小学生で、日本のTV番組はビデオテープに録って送ってもらうくらいしか見るチャンスが無かったのですが。

友人から借りたビデオテープのドラマだか歌番組だかの合間に、たまたまこのCMが録画されていて。

そりゃもう、プルプルと震えちゃいました。


ちなみになんで「ロボット」コンポかっていうと、このビクターのやつは4ウェイスピーカーの一つが電動式になってて、ボタンで動くんですわ。

その電動スピーカーを外に開かせたり内に閉じさせたりすると、他のスピーカーと違う指向で音が鳴るんで、「あら、ちょうど一人サラウンド」ってな塩梅で。


まあ、ロボットコンポの説明はどうでもいいんだけど。

とにかく当時、短パン(今みたいなスケーターっぽいヤツじゃなくて、キン〇マが横からはみ出そうなキュッとしたホットパンツでした)を履いた小学生だった小生は、このCMの世界観に甚く感じ入りまして。


りんたろうの手掛けたアニメーションの古くて新しい世界観。

135(バンド名)の梶原茂人さんの澄んだボーカルと、異国情緒あふれる歌詞。

次々と打ち上っていくロケットを眺めながら、子ども心に

「実はこの星は壊滅寸前で、手前の女の人とロボットは逃げ出す人々から置いてかれてるんだろうか?」

なんて想像力を働かせたもんです。


今なら検索一発だけど、当時はインターネットなんてものも無い時代。

一度だけ見たこのCMソングが何なのか、海外暮らしの小学生には調べる術もなくてね。

今見るとMusic 135ってCM画面の隅っこに書いてあったけど、135が意味不明でしたね、当時。


それから33年間、毎日「あー、あのCMソング一体、なんて曲だったんだ」と嘆きながら生きてきたんですけど。

それが突如、雑然とした居酒屋のBGMで流れた訳です。

「うわうわうわうわ、ちょ、ちょっと黙ってチョ!」

叫びましたね、隣のテーブルの人まで振り返る勢いで・・・。


つーわけで、当たり前のように、さもずっと知っていたかのように ↑ の動画貼ってますけど、実につい2カ月前に感動の再会を果たしたCMのお話でございました。


(おまけ)

本当に偶然としか言いようがありませんが、この曲と再会した2月1日は、33年前に”我愛你”のシングルが発売された日なんだそうです。

運命と書いてサダメなのかしら・・・。

今聞くとそりゃ歌詞とか多少はアレですけど(「舞い上がれ聖少女♪」とかネ)、やっぱり33年間の月日の流れを凌駕する魅力に溢れたステキな曲だと思いました。


釣られて何となくフルで聴きたくなった子猫ちゃんにはコチラ。

我 愛 你 by 135



それにしても、こういう曲と思いがけず再会できた時、Siriに「この曲な~に?」って尋ねたら解決すんのって本当スゴい時代だよね。


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