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『夜間飛行』

また靴を履いて出かけるのは何故だろう
未開の地なんて、もう何処にもないのに

沈殿、後部座席にて、夜明け前に。

2015-10-03 | Life(日常):書いとかないと、忘れちゃう


日本中がそうなのか、東京だけなのか知らないが。

タクシー業界の方に会ったら、ぜひ伝えたい。

後部座席に、あの小っちゃいモニターをつけて、イケてないCM動画を延々見せ続けるのを止めちくり、と。

明け方にタクシーで帰宅しつつ、シートに沈んでいる時間は俺の宝物なのだ。

思う存分、沈ませてほしーの宣言。(ほしのあき、どこ行った)


音楽もいらない。

運ちゃんのおしゃべりいらない。

CM動画ぜったいにいらない。


シルバーウィーク後半から会社に出て。

朝方まで提案書を書いて過ごす日々。

毎夜4時だか5時だか会社を出て、

フラつく足取りでタクシーを止め、

シャワーを浴びて髭をそって1時間だけ寝るために家に帰る。


明け方のタクシーがどれくらい飛ばすか、貴方はご存知だろうか。

きっとご存知だろう。

青になったとたん、暴力的に加速する。


国会議事堂。

東京タワー。

誰もいない東京は知らない街のようだ。


3時間後にはまた会社にいて会議をしている自分を思うと憂鬱だが、

俺はあの、後部座席で完全に沈殿している状態が好きだ。

空一面を覆う、

すっごい迫力のある雲を見た。

低く垂れこめ、いつだって東京中を水浸しにできると、こちらを圧するようだった。


雲の間に、顔を出した月は驚くほど大きかったが。

写真に撮ると、まあその小さいこと!

何万画素とか言っても、写真はしょせん写真だ。


俺はずっと生きていたい。

写真でなく肉眼で雲を見ていたい。

寝不足で倒れそうでなければ、もっと雲を見ていたかった。


そんなわけで、来週はたくさん肉を食おう。


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