つらつら日暮らし

マルティン・ルター『九十五箇条の提題』を学ぶ・54

ドイツ宗教改革の発端にもなったとされるマルティン・ルターの『九十五箇条の提題』の日本語訳を学んでいく連載記事である。連載54回目である。なお、英訳された『九十五箇条の提題』を、当方で日本語訳して掲載することとした。

4〔54〕 同じ説教の中で、この御言葉よりも赦しに、同じかそれ以上の時間が費やされるとき、神の御言葉は傷つけられている。
    訳は当方


要するに、説教の内容が偏っていることへの批判で、特に「贖宥状」に関する「赦し」についての説教が長かった場合、それは本来の神の教えを伝えることを邪魔していることになると指摘されている。神の御言葉を傷つけるという表現、中々に厳しい。

【参考文献】
Works of Martin Luther:Adolph Spaeth, L.D. Reed, Henry Eyster Jacobs, et Al., Trans. & Eds.(Philadelphia: A. J. Holman Company, 1915), Vol.1, pp. 29-38
・マルティン・ルター著/深井智朗氏訳『宗教改革三大文書 付「九五箇条の提題」』講談社学術文庫・2017年
・L.チヴィスカ氏編『カトリック教会法典 羅和対訳』有斐閣・1962年
・菅原裕二氏著『教会法で知るカトリック・ライフ Q&A40』ドン・ボスコ新書・2014年
・ルイージ・サバレーゼ氏著/田中昇氏訳『解説・教会法―信仰を豊かに生きるために』フリープレス・2018年
・田中昇氏訳編『教会法から見直すカトリック生活』教友社・2019年

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