先日某所で、知人が金庫の中に金庫の鍵をいれたまま蓋をし、鍵が取り出せないという場面に遭遇した。
泣きそうになりながらハサミを鍵穴につっこんで無理矢理こじあけようとする知人をみかねて俺は手を貸した。
小説のネタやエッセンスになると思い、キーピッキングの基本は知識として知っていたので、クリップを二本延ばして簡単なツールを作り鍵穴に挑んだ。
鍵穴の構造が簡単だったのか、たまたま運がよかったのか俺に鍵開けの才能があったのかはわからないが、10秒程度で開いてしまった。
鍵穴のセキュリティはこんなものなのかと、落胆する傍ら、鍵穴を征服した満足感に、デスノートの一部の最後のほうに見せたキラみたいな笑みを浮かべていた俺に周りはドン引きしていた。
鍵屋に頼む金が浮いたのでそれなりに感謝はされたが、身近に犯罪者を見付けたような目で
「これからもし金庫がだれかに開けられたなんて騒ぎがおきたら真っ先にclubを疑うね」
と涙がでるほどありがたいお言葉をいただいた。
ライターや作家の皆さんも作品のために手にいれた知識の現実世界での行使はくれぐれもご注意を。
魔法とか呪いとかマジ危険だから。
やっぱこういうのを披露するなら紙とかゲームでするのが一番ですね。