きんえんSwitter

医者の心の目で日々を綴ります

身を助けた学習

2024年04月24日 | ヘルスリテラシー
私がニコチン依存症の患者さんの治療、つまり禁煙治療に医師として携わるようになった頃、一生懸命勉強したのが、「ポジティブ(プラス)思考」についてでした。

そもそも、禁煙外来にくる方々は、医者にタバコを吸っていることを怒られるのを覚悟してやってきます。

でも、禁煙に失敗はつきもの。

タバコを吸っていることを怒られ、勇気を出して禁煙を始めてみても、うまくいかず失敗し、それをまた周囲から非難され・・・

こんなことを続けていくと、患者さんはもちろん、医者のほうも嫌になって、やめたくなってしまいます。

禁煙補助薬を使うと、禁煙成功率は格段にアップしますが、長年使い続けてきた依存性薬物と手を切るには、専門的かつ適切なカウンセリングサポートが必要です。
失敗を糧にして、あきらめずに取り組み続けるモチベーションをいかに維持するかが、成功への鍵となります。

世の中で成功している人たちに共通しているのは、おそらく「あきらめない」ということなんじゃないかと思います。
あきらめずに前に進もうとするときに役立つのが「ポジティブ思考」です。

私自身、どちらかというと、物事を悪いほうにとらえる傾向が強かったので、まずは自分自身がポジティブに考える癖がつくように、学習と実践を重ねていきました。

このことは、患者さんの治療という仕事のうえで役に立つだけでなく、その後の人生において、自分自身をも助けることになり、あのころ、一生懸命勉強しておいてよかったなあと思っています。

ポジティブ思考についてのハウツー本は、世の中にたくさんあり、どれか1冊を読んでみるのもよいと思いますが、基本的には、小学校時代の計算ドリルのように、毎日少しづつ練習を重ねるのがよいと思います。

たとえば、必ず毎日ひとつでも、「良かったこと」「うれしかったこと」「感動したこと」などを見つけて、実際に言葉にしてみるのです。
どんなにささいなことでもOK。

毎日同じネタでもOK。

でも、ネタ切れになってしまって手詰まり感を感じて楽しくないと思うなら、ネガティブ(マイナス)なことを見つけて、それをプラスに変換してみるようにします。
更にスキルアップできます。

世の中の物事には、かならず裏と表がありますから、必ず変換可能なはずです。

たとえば、ポジティブ思考だけが、物事への取り組みに役立つわけではなく、ネガティブな状況から逃げ出したいという思うことが、推進力を作り出すのだという考えもある・・・というように。

ですが、エネルギーの消耗が激しく、精神健康的にあまり良くない気がします。

今日のお昼のお弁当は、マカロニ入りのチリコンカンでした。
マカロニが幾何学模様のようにきれいに並んでいるのを見つけて、楽しかったです。
「ポジティブ=楽しい」のです。


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 断捨離の極意 | トップ | 褒め上手 »
最新の画像もっと見る

ヘルスリテラシー」カテゴリの最新記事