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流体機械設計による近未来に役立つエンジニアリング

流体機械設計をベースとして近未来に役立つエンジニアリングを行う株式会社ターボブレードの社長 林 正基の毎日の活動

軸流3段+遠心1段の圧縮機を設計して性能流体解析を行った結果図

2020年11月22日 | 流体機械設計

軸流3段+遠心1段の多段圧縮機を設計して、それの性能流体解析を行った流れ状態結果図です。

左側から空気を吸い込み、軸流圧縮機の動翼と静翼の組み合わせが3段あって、更に遠心の1段のインペラとディフューザーがそれぞれに空気を加速加圧して流れる様子が、空気の相対速度流れの流線表示により詳しく見ることが出来ています。

この相対速度流線群の流れ状態の結果からは、軸流動翼の翼間で旋回を与えられた空気が静翼に滑らかに流入して、そのような加速加圧を軸流3段にわたって無理なく行っていることが分かります。

軸流静翼入口の流れ込みは良い状態ですが、出口では圧力面側に渦領域が有り、それが改良の必要が有ります。

高圧力比を達成するために付けられている遠心1段のインペラ内の相対速度流れは非常に滑らかに入口から入り翼間の出口まで均一な減速を行っており、インペラの高性能化が出来ています。

遠心インペラから出たディフューザー静翼に於いても絶対速度が入口角度に合って流入し、出口に向かって翼間流れは剥離も無く滑らかな減速により充分な圧力回復を達成しています。

次図は、圧縮機全体の流れの様子を3次元流線群で見たものです。

これらの3次元流線が軸流段の初段から3段までに滑らかな絶対速度流れの転向を繰り返しながら渦流れも少ない状態を見ることが出来ます。

遠心インペラでも絶対速度流れの流線表示となっていて、インペラが回転方向に空気に対して速度を与えている様子が分かり、それがディフューザーに滑らかに流入していることも確認可能です。

そして次の最後の図では、遠心圧縮機からの流出流れが円筒面の案内羽根によってほぼ軸方向に滑らかに転向されて後方の円形出口から高速流として噴出しているのを見ることが出来ます。

この出口の円形部面積を変更することで圧縮機出口圧力を変えることが出来て、流体解析シミュレーションによる圧縮機の特性線図を求めることが出来るのです。

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