液体ロケットエンジン設計において重要な再生冷却機能を持つ燃焼筒とノズルスカート部の冷却通路の圧力損失解析にて目標値を達成しました。
次が再生冷却用の多数細溝冷却通路を持つ燃焼筒とノズルスカートの流体解析モデルです。
次は冷却用細溝流路を見たものですが、前回の冷却通路に比較して少し通路幅を増やしています。
この再生冷却流路による圧力損失の値は流体解析計算の結果195万Paにすることが出来て圧損値を目標以内に抑えることが出来ています。
次が流体解析計算モニタリング画面の計算終了時のものです。燃料噴射ノズル手前での燃料圧力は4.95MPaになりました。
次図からは燃料流れの3次元流線群により再生冷却用溝群への流れ込みの偏りがないかどうかを見ている解析結果図です。
一見流れの偏りは無いように見えていたのですが、次図を見ると再生冷却入口ドーナツ状チャンバーの1箇所のパイプからの流入口の反対側では流線が少なくなっていて冷却液流れ量が少なくなっていると推定出来ます。
再生冷却多数溝への流れ込みの偏りは、冷却壁面の温度に予定よりも温度の高い状態が現れることとなり、熱応力の過大化などで冷却通路が破れる可能性があることから、なるべく均一に再生冷却を行うためには燃料の入口を現状の1箇所から2箇所に変更する必要が有りそうに思われます。
<今日の一日の流れ>
来客もないので朝から色々なプロジェクトの判断や方向性の打合せが出来ています。
その後は新たな解析システムの構築作業に入ります。