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流体機械設計による近未来に役立つエンジニアリング

流体機械設計をベースとして近未来に役立つエンジニアリングを行う株式会社ターボブレードの社長 林 正基の毎日の活動

スラスト均衡型多段高圧ポンプ設計例

2012年10月22日 | 流体機械設計

ターボ型の高圧ポンプでは6段以上の多段ポンプが設計されたりしますが、多段で圧力が上がるほど、その入口圧力と出口圧力の差が普通に何十気圧にもなり、羽根を一方向に並べていく多段ポンプではポンプ羽根にかかる入口方向へ押す力、すなわち羽根スラスト力が非常に強大なものとなったりします。

その強大なスラスト力をバランスディスクなどの特殊圧力均衡機構で少なくすることもありますが、より高圧になるとその機構でのスラスト均衡も厳しくなります。

そのような場合には、多段ポンプの段数を半分に分け、例えば最初の4段と後の4段が羽根配置がちょうど反対向きになるようにすると4段あたりのスラスト力が反対方向にちょうど釣り合い、スラスト力の問題を根本的に回避出来ます。

スラスト力回避高圧10段ポンプとして設計した例が次の図です。

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図の右側の5段で最初の昇圧を行い、その昇圧水を左側の5段の入口にケーシング内の通路を利用して導き昇圧を行い、中心の出口から吐出する方式の構造となっています。

どうしても構造の複雑化は回避出来ませんが、安定した運転が可能な高圧ポンプとして製品化されます。

<今日の感想>

久しぶりの今日の感想ですが、最近ぎっくり腰になったり、食物アレルギーでちょっと体調が悪くなったりと少々健康に関するトラブルが続きましたが、詳しくお医者さんに診てもらう機会となりそれほど悪くないことが分かりましたので、健康に気を使う良い結果となったと捉えています。

以前よりも集中力は増したようにあり、相当に増えた仕事をなんとか処理出来ていると思ったりしています。

仕事がより処理できる社内的な要因もあり、それは設計人材が増えたことによります。

強力な設計の助っ人により、益々開発設計に展望が見えてきました。

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