流体機械設計による近未来に役立つエンジニアリング

流体機械設計をベースとして近未来に役立つエンジニアリングを行う株式会社ターボブレードの社長 林 正基の毎日の活動

水力発電計画の件で熊本に出張しました

2011年10月03日 | 再生可能エネルギー発電タービン

今日は水力発電計画の件で熊本市内まで出張しました。

発電計画は落差が低く、流量がある程度多いので次図のような斜流型水力タービンが適しているように現地で考えていました。

20111003

斜流水力タービンは、フランシス水車と軸流プロペラ水車の中間あたりの領域で使用されるものであり、その最高効率性能は大変優れている型式となります。

最高効率が優れている理由は、水が無理なく流れる静翼および動翼の形をしているので損失が少なくエネルギー転換効率が高いためです。

斜流水力タービンの特性として良いところは他にもあり、まずフランシス水車に比べて同じ条件では回転数を高く取れるので発電機が小型化出来る、またフランシス水車のような羽根シュラウド側バンドがないので、作り易くブレード表面仕上げがし易い点も優れています。

このように斜流水力タービンは良い水車なのですが、設計が難しいためにあまり普及していないのが現状です。

自分としては可変ピッチも可能なフランシス水車のように使う方法が最も有効な斜流水車の使い方だと思っています。

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