goo blog サービス終了のお知らせ 

流体機械設計による近未来に役立つエンジニアリング

流体機械設計をベースとして近未来に役立つエンジニアリングを行う株式会社ターボブレードの社長 林 正基の毎日の活動

ロケットエンジン燃焼室から拡大噴射ノズル部への流れを流体解析してみました

2018年03月09日 | 宇宙航空産業機械

それらしい形状に造ってみたロケットエンジン燃焼室から拡大噴射ノズル部への流れを流体解析してみました。高マッハ数流れ解析です。

次のようなロケットエンジン噴射部モデルを造り、燃焼室に圧力4.5MPaをかけて、燃焼によるガス温度は3000℃としたガス流れ解析の設定としています。

次図は流れの流線を示しており、色分布は速度の分布を示しています。

流れの3次元状態を見ると、ほぼ真っ直ぐにノズルから出た流れは離れたあたりで縮流しています。

次はノズル中心断面での流速の色分布と流れの速度ベクトル矢印を表示した流体解析結果図です。

最高速度は2300m/sに達していて、それは拡大ノズル出口中心部付近です。

次は噴射流の軸断面での温度分布ですが、ガスがノズルから出た直後の中心付近の最大速度付近では温度が下がっており、その後流では再び温度が上がっています。

燃焼室では温度がほぼ3000℃です。

次図は中心断面での圧力の分布色表示です。

ノズルスロート部から出た流れは急激に大気圧付近まで圧力が下がっています。

次はマッハ数の色分布表示です。

マッハ数が高い領域がノズル出口付近中心部に三角形に分布しており、これと温度の分布は似ているので、ロケット噴射ガスに見られるダイアモンドコーンは中心付近の温度が低い領域が膨張して縮流を繰り返すことで見えていると思われます。

<今日の流れ>

今日はノズル設計を進めます。

<今日のロケットターボポンプ設計の基本的な検討>

ロケットターボポンプの基本設計検討は昨日よりも進み、次のような基本設計計算表へ進化しました。

 

この記事についてブログを書く
« ピコ衛星軌道投入用 ドロー... | トップ | ShindenKai型ジェットロケッ... »