goo blog サービス終了のお知らせ 

流体機械設計による近未来に役立つエンジニアリング

流体機械設計をベースとして近未来に役立つエンジニアリングを行う株式会社ターボブレードの社長 林 正基の毎日の活動

極薄3mmのノートPC冷却ファンの設計

2020年05月04日 | 流体機械設計

極薄3mmのノートPC冷却ファンの設計の結果が次図です。

設計の苦労した点は、

〇4mm厚みの冷却ファンと変わらない風量を3mm厚みで達成した。

〇回転する羽根部のケーシングとの隙間は量産組立精度の関係から極端に狭くすることは出来ないので、隙間漏れ損失をいかに抑えられるかをインペラ形状の工夫で補った。

〇それら工夫でも最大流量付近での予定流量に対する風量はわずかに少なくなったが、冷却ファンは送風抵抗が有る状態で実際にはノートPC内で運転されるので、無抵抗に近い最大流量付近の吐出風量はあまり問題とはならなかった。

〇金型の軸方向分離樹脂成型によって量産性に問題無いように、羽根全体の形状を厚みなどを中心に工夫している。

〇両吸込み遠心型ターボファン形式は風量と風圧を大きく取れて、流れの乱れが軸流ファンやシロッコファンに比べて少ないので必要動力が少なく省エネで流体騒音も小さく出来た。

この記事についてブログを書く
« 自宅での流体解析と構造解析... | トップ | 陽圧発生ブロワーの開発設計例 »