高速回転軸流ポンプのキャビテーション発生を減らした設計事例です。
次は一般的な軸流ポンプを高速回転数で回した時のキャビテーション発生を流体解析シミュレーションで解析計算した結果です、
これを見ると、軸流ポンプブレード負圧面全体にキャビテーション発生ボリュームが存在することが分かりました。
これではキャビテーション泡がブレード翼間流路に充満して極端に流量が減ることとなります。
実際の実験でもこの高速回転になると急激に流量が減っていましたので、このキャビテーション解析は実際にかなり近いと考えられます。
次が高速軸流ポンプでのキャビテーション発生を減らす耐キャビテーション性能を持つインデューサー型軸流ポンプを設計して、それでのキャビテーション発生状況を流体解析した結果図です。
明らかにキャビテーション発生領域は減っていて、流量の減少幅は少なくなり、ポンプとしての性能を発揮できていると言えます。
これはロケットターボポンプ設計につながるポンプ設計の事例ですが、このように適切な設計とそれの流体解析シミュレーションを実施すれば実験の最初から充分な性能をターボ機械は出すことが出来て、実験と改良の回数を劇的に減らし、実験が一度で済むことも可能なのです。
そうすれば、ターボ機械開発の期間と費用は劇的に短くて安くなり、特に開発競争がある場合は非常に有利に立てるでしょう。
<今日の流れ>
今日は社外での地熱発電装置に関する打ち合わせがあり、午後遅くに会社に出てきました。
よって明日は急ぎの設計を集中して進めるつもりです。