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流体機械設計による近未来に役立つエンジニアリング

流体機械設計をベースとして近未来に役立つエンジニアリングを行う株式会社ターボブレードの社長 林 正基の毎日の活動

シロッコファン性能にケーシング形状が与える影響の解析を開始

2010年05月12日 | 流体解析シミュレーション

シロッコファンはターボファンの一種であり、ただ羽根の長さが短く、羽根枚数が多く、更に羽根出口角度が前向き角度をもつ少し特殊な遠心ファンと言って良いでしょう。

そのようなシロッコファンも遠心ファンと同じように、そのケーシングの形状がファン性能に与える影響は大変に大きくなり、今回どのようなケーシング形状がシロッコファンにとって良いのかを検討する解析例を色々と行ってみます。

下図が最初のケーシング形状を使ってファン性能の解析計算を行っている途中の画面ショットとなります。

20100512pic01

計算途中でのモニターは、羽根からケーシングにかけて横断する面での速度ベクトルと、主軸位置でカットしたシロッコファン断面での速度ベクトル図と全圧分布コンター図を解析進行とともに変化していく様子を見ながら行っています。

これは計算の途中ですが、既にケーシング吐出側下流流れに乱れと不均一が生じており、またシロッコファン主軸断面での流れでは、その羽根高さが非常に高い影響によるファン空気入口すぐの広がり位置での渦流れの発生が発達してきています。

実はシロッコファンの効率が低い理由のひとつが、この入口直後の渦領域の発生にあることが推定出来ますが、また羽根が短いことによる効率低下の割合も大きいでしょう。

とにかく流れ流路に渦流れや乱れが多くなれば効率は低下しますが、シロッコファンではそれが主軸に直角な断面形状に由来する原因が大きそうです。

これら解析の後には、これら高すぎる羽根高さよる効率低下と騒音発生を少しでも低減する方式についての模索結果をお見せ出来るように致します。

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