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流体機械設計による近未来に役立つエンジニアリング

流体機械設計をベースとして近未来に役立つエンジニアリングを行う株式会社ターボブレードの社長 林 正基の毎日の活動

気体エジェクタの性能解析を行いました

2011年09月28日 | 流体機械設計

気体エジェクタの性能解析を行いました。

気体エジェクタとは、圧力の高い気体を筒内で高速度にて噴出させて、その高速度噴出流が周りにある他の気体を巻き込みながら吸い出すという構造を持つ一種の噴流ポンプのようなものです。

その用途としては高速蒸気を噴出させて周りの空気を連れ出すような真空ポンプ作用の蒸気エジェクタや高圧空気で周りの空気を連れ出すエアエジェクタなどがあります。

次の図は高圧空気をノズルスロットから噴出させてメインパイプ内の空気をどれだけ動かすことが出来るかを流体解析した結果の速度分布図となります。

Photo

高速空気の噴射流がメインパイプ内の空気も動かしていることが図から分かります。

Photo_2

上図は流れの流蹟線を表示したもので、これによってもエジェクタ拡大流路での吸出し効果が分かって頂けると思っています。

Photo_3

このような噴流で他の気体を加速するタイプのポンプは2つの流体が交じり合う時に損失が大きくなりポンプ効率としては30%以下になることも通常ですが、この加速ポンプには駆動部がないため動作は確実で金額も廉価に出来ることが非常な有意点だと思います。

圧力の高い側の気体が簡単に手に入る場合は廉価なので真空ポンプ的な使い方が可能となり、役に立つ装置となります。

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