流体機械設計による近未来に役立つエンジニアリング

流体機械設計をベースとして近未来に役立つエンジニアリングを行う株式会社ターボブレードの社長 林 正基の毎日の活動

水中軸流タービンの回転数による下流旋回成分の変化

2009年05月27日 | 日常

水中軸流タービン発電機を計画して、それの設置構想例などを紹介して来ましたが、今日は性能流体解析の結果を少しご紹介します。

334rpm

動翼回転数が、設計回転数のちょうど半分ほどの場合の流れ状態です。

動翼後流では、回転方向と反対の旋回流が発生しています。それにより効率は落ちます。

668rpm

これは設計回転数での流れ状態を表し、ほぼ動翼後方での旋回流がなくなる状態に近い、性能の良い運転状況となっています。

1002rpm

動翼がこれ以上回らない「無拘束速度」との設計点速度のちょうど中間の回転数での流れ状態を示します。

設計回転数より高い回転数なので、動翼後方では回転と同方向の旋回流がかなり残っています。

1336rpm

これは「無拘束速度」付近での流れ解析です。

このような定格回転数よりも倍ぐらいの回転数となると、ガイドベーンで作られた旋回流れは速すぎる回転の動翼にあまり作用することなく流れがすり抜けてしまうため、動翼ランナ後方には大きな旋回流が残ったままの状態となります。

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