ターボ機械には必ずつきものの「渦巻きケーシング」というカタツムリの貝殻のような流れを導くケーシング部分があります。
例えば下図のようなものが渦巻きケーシングの例となります。
この渦巻きケーシングの形は、どんな形状にすれば効率が良くなるのか、色々な考え方があります。
例えば渦巻きの断面形状は、基本は円形状となるでしょう。
ただ円断面形状に羽根からそのまま流れ込むと急拡大による損失の発生が考えられるので、インペラ出口幅から滑らかに拡大する流路を付けそれから円に入るようにすると拡大損失が防げて良いと思われ、それの発展形としてバルーンという通路断面形状が良く用いられます。
しかしこれは濡れ縁が長くなりますし、インペラ出口から滑らか部に流れ込む場合に以外と縮流などによる圧損が生じているのではないかなどの考えもあるようです。
それで、インペラ出口部がスパイラル断面形状に入り込むようにケーシング形状を工夫すると急拡大のように見えて以外と効率が良かったなどの資料もあります。
またケーシング造りやすさを求めて、インペラ出口がケーシング断面形状の真ん中になく、片方に寄っているスパイラルケーシングも特に送風機やブロワなどで良く見られますが、そのような片よりでも効率が高かったりするので少々ややこしいです。
また、ケーシング断面の出口への広がり率も色々な設定方法があるため、流体解析による高効率ケーシングを求める場合でも、パラメーターが多過ぎるようにも思います。
そこら辺をスムーズに求める為にも、パラメータ評価の手法により気を使う必要がありそうです。
解析ソフトウェア自体にも、最適解を求めるための最適化手段が取り入れてあったりするので、もう少し研究してみましょう。