映画「フラガール」を見てきました。想像以上に感動の映画に出来上がっていました。昭和40年と言う時代を思えば、まだ、フラダンスは裸で腰をふる不謹慎な踊りと一般には考えられていたのでしょうね。それゆえに、親たちと意見が合わず苦しむ若いダンサーたち。それでもなお、廃坑に追い込まれてゆく炭鉱の町を観光と温泉で救おうと頑張るマネージャーや、まだ高校も卒業するかどうかの若い女性たち。そして石炭から石油へのエネルギー改革のなか解雇されてゆく炭鉱労働者やその家族の貧困、働く場所を求めて夕張へ移ってゆく友達家族との別れ。閉山を待たずに落盤事故で死んでいった親との死別。東北の片田舎がハワイになるものかと、理解されない周辺社会も常磐ハワイアンセンターのオープンに間に合わずストーブを集めてやしの木を守る中でやっと共通理解が生まれ始めます。母に理解されず家を飛び出したヒロインの激しい練習を見守る中、古風な炭鉱夫の妻だった婦人会長の母も新しい時代のなかで、ダンサーという仕事への理解をもち始め、オープンの日観客の中で静かに声援を送ってくれました。フラダンスの練習風景やショーのハワイアンのリズムのなかで、次々と繰り広げられる人間模様は涙と笑いと感動の連続でした。ハワイアンの先生・平山まどか役の松雪泰子さんや、トップダンサーとして育ってゆくヒロイン・谷川紀美子役の蒼井優さんのハワイアンの踊りも見事で、見ごたえありです。
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