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〖青矢先輩と私の探偵部活動〗ネタバレ感想!探偵部復活を目指す中1女子と天才高校生コンビ

喜多喜久著〖青矢先輩と私の探偵部活動〗あらすじ・ネタバレ感想。
亡くなった母が中学時代に在籍した探偵部に入りたくて北海道から母の母校がある東京へ一人で越して来た美玖。
入学式の後、探偵部が既に廃部になっていると知りショックを受けるが、探偵部復活を目指し部員集めに奔走する。
そんな中、超進学校の天才・青矢と出会い……。


〖青矢先輩と私の探偵部活動〗

著者:喜多喜久
カバーデザイン:篠田直樹(bright light)
イラストレーション:けーしん
発行:株式会社集英社(集英社文庫)
2020年12月18日発売
〖青矢先輩と私の探偵部活動〗 著者:喜多喜久著

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〖青矢先輩と私の探偵部活動〗あらすじ・ネタバレ感想


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〖青矢先輩と私の探偵部活動〗主な登場人物 

●森崎美玖(もりさき・みく)/ミクオ
 3年前に両親が交通事故死
 北海道の祖父母が親代わり
 探偵部入部を目的に北海道から東京へ引越
 祖母の影響でことわざ好き

●青矢理生斗(あおや・りおと)
 全国の秀才が集まる叡光学園の高1男子
 中学から全国模試で1位を取り続ける天才

●敷島心愛(しきしま・ここあ)
 美玖と同クラで女子サッカー部に入部
 美玖の探偵部活動を応援してくれる
 青矢の存在は知らない

●令奈(れいな)
 美玖の叔母(母の6つ下の妹)
 出版社の編集者で独身

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〖青矢先輩と私の探偵部活動〗あらすじ 

【第一話 探偵部の復活】
両親が3年前に交通事故で他界し祖父母に育てられた森崎美玖は、北海道札幌から東京都桜永市に一人で引っ越して来た。
生前の両親から聞いた母の母校・桜永第二中学校の[探偵部]に入部したくて、母の妹・令奈宅で居候させてもらっている。
だが、中学の入学式が終わり担任の奈良先生が配った部活動一覧表の中に探偵部の文字は無く、廃部になっていたと知る。

それから2日後、美玖は午前7時半から校門前で『探偵部・入部希望者絶賛募集中!』と書かれたチラシ配りを始める。
毎日チラシを配っていると田村という2年生の男子が声をかけてきた。
田村は、探偵部に入ってもいいが親を説得するには形として親に見せられる“モノ”が必要だと言う。

田村が美玖に提案した入部条件は、1週間以内に全国のトップクラスの秀才が集まる叡光学園に忍び込んでできるだけ多くの写真を撮ることだった。
美玖の話を聞いた心愛は、全寮制の叡光学園は勉強の邪魔だという理由で生徒の親族であろうと敷地内の女性の立ち入りを一切禁止しており、女子と話した生徒は一発で退学になると教えてくれた。
秘策を思いついた美玖は北海道の祖父母から父の中学時代の制服を送ってもらう。
それは叡光学園の制服だった。
父の制服を着てまんまと叡光学園に忍び込んだ美玖だったが早々にある男子に見つかり……。


【第二話 夜の未確認飛行物体】
午後十時、古川星羅は自宅の2階のベランダに出て、星を見る為に置いてあるビーチチェアに寝そべりくつろいでいた。
夜空を眺めていると小さな白い光が見えた。
光る物体は街の上空を飛んでいるようだ。
星羅は慌ててスマートフォンを構え、不気味なほどゆっくりと水平移動しているその物体の動画を撮影し始めた。

入学して2週間が過ぎ、青矢と2人で探偵部の活動を始めた美玖は相変わらず校門前でチラシ配りをしている。
が、今は部員集めより謎集めをしている。
そんな中、心愛がサッカー部の先輩を通して不思議な体験をした古川星羅を紹介してもらい美玖に引き合わせてくれた。
星羅の依頼を受け、光る物体の正体を調べることになった美玖だが、生徒会長の松浦梓葉から注意され、更に脅迫状が……。


【第三話 救済の毒草】
美玖が通う桜永第二中学校に救急車がやって来た。
救急車で運ばれたのは三年二組の副担任・徳山先生で、彼女は給食を食べた後、体調不良を起こしたらしい。
実は、徳山先生はあるグループの生徒達を注意したことで嫌がらせを受けていた。
嫌がらせの中心になっている生徒達が「給食に何か仕込んでやろうか」などと話しているのを耳にした生徒もいる。

徳山先生の体調不良の原因はコルヒチンという毒物だった。
給食にイヌサフランが混入していたようだ。
ただし、先生のカレーにだけ。
美玖から話を聞いた青矢は、噂で広まった内容が詳細すぎることから犯人自身が情報を流している可能性を示唆する。


【第四話 神の目の在り処】
コンピューター部の部長・熊谷修太郎と副部長の野田は、製造から10年は経っているであろうパソコンを前に悩んでいた。
新たに高性能のパソコンを買う予算はない。
野田は金を稼ぐ方法が一つある、と熊谷に進言する。

美玖は辻井先生に呼び出される。
実は辻井先生は美玖の母の後輩で、探偵部にも所属していたのだという。
そして、廃部になるまで探偵部の顧問でもあった。
そういう縁もあり辻井先生は美玖に、中間テストでトップ10の順位が丸々入れ替った謎を調査してほしいと依頼する。


【第五話 円環の暗号】
七月七日の朝、その手紙は届いた。
中央に鉛筆で描かれた直系6㎝ほどの円。
その中心には<9 J>という文字。
一体何を意味しているのか?

美玖が学校へ行くと、心愛から<5 M>の文字が書かれた紙を見せられる。
どうやら謎の手紙は他の生徒にも届いており、美玖は青矢に報告する。
生徒に届いた手紙は全部で9通。
青矢はその暗号をたやすく解いてしまう。
答えは AOYA RIOTO であった。

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〖青矢先輩と私の探偵部活動〗ネタバレ感想 

この本を読み始めて少々違和感を覚えた。
美玖の喋り方が大人っぽすぎるのだ。
81ページで青矢も
「中一になりたてとは思えない、渋い言葉を使うんだな」
と言っていたが、美玖は祖母の影響で諺をよく使い、今時の子には珍しく敬語も使いこなせているのだ。
だが、息子を叡光学園に入れるくらいの教育をしていた祖父母に育てられたのなら納得できるキャラ設定なのかもしれない。


美玖は喋り口調は大人のようだが中身は子供で、悪い事には知恵が回らない。
勉強ができることが社会への対応力や適応力に繋がるわけではない。
「お湯は熱い」と知っているだけでは火傷をする危険性を想像したり、火傷をした時に対処したりできないのと同じだ。
中学生になりたての美玖には経験から得られる知識量が圧倒的に少ない。
よってあっさり田村に騙され危険を回避できなかった。


美玖の両親は探偵部の活動を通して知り合って結婚するまでに至る。
年齢は3つ違いで父親は叡光学園の生徒。
まるっきり美玖と青矢と同じだ。
これは最終的にラブに発展するんかいな?と思ったが、さすがに中1と高1ではそこまで発展しない。


ところで、登場人物の名前が“キラキラネーム”とか“ドキュンネーム”であることに時代を感じた。
ぱっと見、オバサンには読めないわ。
オバサンでなくても読めないだろう。
今の中高生はホントこういう名前が多いな。


〖青矢先輩と私の探偵部活動〗はミステリー好きの大人が読むとわりと簡単に謎解きができてしまうが、中学生くらいが読むには丁度良いかと思う。
そして、多分、これはシリーズ化を目指しているような気がする。
特に青矢はプライベートがあまり語られていない為、この後の続きがあるのではないかと思う。
と、思ったらどうやらコミカライズされるらしい。

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※残念ながら続編の出版はないと決定したようです。
ご訪問ありがとうございました(人´∀`*)

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