グリーンコーポで注文していた「セックスボランティア」を読みました。
思ったとおり、と言うべきか、本当に心が痛い話でした。
皆さんにご紹介したいのですが、おそらく伝わらないでしょう。
健常者にとっては当たり前のことが、当たり前で無い世界。
身障者であるためにタブーとされ、言葉にすることさえも許されなかった世界。
どちらかと言うと、そのことに触れることを積極的に避けてしまっていた世界。
見て見ぬふり、聞こえないふりをされてきた世界。
しかし、現実に存在し、本当にたくさんの人が苦しんでいる(であろう)世界。
しかし、知ってしまったからといって、実際に私がしてあげられることはあり
ません。
ありませんが、知って認めること、理解することはできます。
残念ながら、今の日本では闇として扱われていますが、今後、一般的に認められ
るようになり、少しでも障害者のQOLが向上できればと思います。
(社会福祉先進国である、オランダのお話はまた今度)
私の文章では、ほとんど伝わらないと思いますので、印象的な言葉などを勝手に
引用させていただきます。
(詳しくは本を購入されて下さい。)
身体が全く動かず、酸素ボンベがないと生きてゆけない65歳の身体障害者。
それでも生きてゆく希望のために、年に一回風俗店に通う。
勿論、一人では行けないので、介助が必要である。
呼吸しか出来ない身体でありながら、酸素ボンベをはずし、サービスを受ける。
本当に命がけである。呼吸しか出来ない身体で、日々生きるために戦っている。
「たとえ てあしがうごかなくても にんげんのおとことしての よくぼうが
あるかぎりはけいざいのゆるす はんいの ことであれば それによって ひ
ごろの ストレスを はっさんさせ あすへの いきる みなもとにおするな
ら それなりのいぎの あることとおもう」
精神を病んで自殺未遂した女性ボランティア。
「食べることや排泄についてはみんな言い出せるけど、性に関しては何もいえない。
一生当然の権利を口に出すこともできずに死んじゃう人があまりに多い。自分が生
きていることだけでも迷惑だと思っている。贅沢なのかなと思い込んでいる。その
人たちをどうしたらいいんでしょうか?」
しかし、周囲の理解が得られずに続けることができなかった。
十八歳から腫瘍があちこちにでき、何十回も手術を繰り返しながら実業団のスポーツ
選手でもあった女性。二十一歳で乳ガンとなり、結婚・出産したものの、頚椎にでき
た腫瘍のために寝たきりの障害者となり、離婚。
余命3~5年といわれながらも、三人の恋人をもち、前向きに生きている。
「病気のこと、イケないこと。男性はわからなくてもいいんです。わかっていても知
らないふりをして欲しい。支配されたりするのはイヤです。助けを求めたときに初め
て手をさしのべて欲しい。」
「最初はセックスボランティアは意味があることだと思いましたが、今は疑問に感じ
ています。女性は傷つきやすいものです。『セックスしたい人がいたら、相手します
よ。でも、好きになられても困る。』ということで本当に大丈夫なのでしょうか?」
「女性はセックスの『ボランティア』という言葉だけで傷つくものです。」
障害者専用のデリヘルを運営する障害者の店長とそこで働く聴覚障害者の女性。
「だいたい、障害者専門の風俗店というのが不健全なんだ。本当は、障害者を受け
入れてくれる普通の風俗店が増えたほうが健全な世の中でしょう。」
「お金を貯めて耳の手術代に当てたいの。成功するかどうかわからないけど、やれる
ことならなんでもやりたいから。」
自衛隊の自動小銃で自殺未遂し、ほとんど動けなくなって初めて生きたいと思い始
めた男性。障害者の女性と結婚し、夫婦として「普通」の生活を望んでいる。
「きっと行きずりの相手だったらしないでしょうね。でも、家内は別です。私はほと
んど性的な満足感はありません。しかし、自分のできる範囲で相手に喜んでもらえる
ことが私の満足なんです。それにつきますね。感覚はないに等しいのに、精神的に
いけるんです。」
周囲に理解されない、様々な状況の中で、みんな必死に生きようとしていました。
生きることはこんなにも辛くて、大変なことであるのかと、改めて感じさせられ
ました。
私のつたない文章では、作者の言いたいことを上手く表現できませんが、そうか
そういえばそういう問題があるのか、と気付いていただけるきっかけになれば
幸いです。
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思ったとおり、と言うべきか、本当に心が痛い話でした。
皆さんにご紹介したいのですが、おそらく伝わらないでしょう。
健常者にとっては当たり前のことが、当たり前で無い世界。
身障者であるためにタブーとされ、言葉にすることさえも許されなかった世界。
どちらかと言うと、そのことに触れることを積極的に避けてしまっていた世界。
見て見ぬふり、聞こえないふりをされてきた世界。
しかし、現実に存在し、本当にたくさんの人が苦しんでいる(であろう)世界。
しかし、知ってしまったからといって、実際に私がしてあげられることはあり
ません。
ありませんが、知って認めること、理解することはできます。
残念ながら、今の日本では闇として扱われていますが、今後、一般的に認められ
るようになり、少しでも障害者のQOLが向上できればと思います。
(社会福祉先進国である、オランダのお話はまた今度)
私の文章では、ほとんど伝わらないと思いますので、印象的な言葉などを勝手に
引用させていただきます。
(詳しくは本を購入されて下さい。)
身体が全く動かず、酸素ボンベがないと生きてゆけない65歳の身体障害者。
それでも生きてゆく希望のために、年に一回風俗店に通う。
勿論、一人では行けないので、介助が必要である。
呼吸しか出来ない身体でありながら、酸素ボンベをはずし、サービスを受ける。
本当に命がけである。呼吸しか出来ない身体で、日々生きるために戦っている。
「たとえ てあしがうごかなくても にんげんのおとことしての よくぼうが
あるかぎりはけいざいのゆるす はんいの ことであれば それによって ひ
ごろの ストレスを はっさんさせ あすへの いきる みなもとにおするな
ら それなりのいぎの あることとおもう」
精神を病んで自殺未遂した女性ボランティア。
「食べることや排泄についてはみんな言い出せるけど、性に関しては何もいえない。
一生当然の権利を口に出すこともできずに死んじゃう人があまりに多い。自分が生
きていることだけでも迷惑だと思っている。贅沢なのかなと思い込んでいる。その
人たちをどうしたらいいんでしょうか?」
しかし、周囲の理解が得られずに続けることができなかった。
十八歳から腫瘍があちこちにでき、何十回も手術を繰り返しながら実業団のスポーツ
選手でもあった女性。二十一歳で乳ガンとなり、結婚・出産したものの、頚椎にでき
た腫瘍のために寝たきりの障害者となり、離婚。
余命3~5年といわれながらも、三人の恋人をもち、前向きに生きている。
「病気のこと、イケないこと。男性はわからなくてもいいんです。わかっていても知
らないふりをして欲しい。支配されたりするのはイヤです。助けを求めたときに初め
て手をさしのべて欲しい。」
「最初はセックスボランティアは意味があることだと思いましたが、今は疑問に感じ
ています。女性は傷つきやすいものです。『セックスしたい人がいたら、相手します
よ。でも、好きになられても困る。』ということで本当に大丈夫なのでしょうか?」
「女性はセックスの『ボランティア』という言葉だけで傷つくものです。」
障害者専用のデリヘルを運営する障害者の店長とそこで働く聴覚障害者の女性。
「だいたい、障害者専門の風俗店というのが不健全なんだ。本当は、障害者を受け
入れてくれる普通の風俗店が増えたほうが健全な世の中でしょう。」
「お金を貯めて耳の手術代に当てたいの。成功するかどうかわからないけど、やれる
ことならなんでもやりたいから。」
自衛隊の自動小銃で自殺未遂し、ほとんど動けなくなって初めて生きたいと思い始
めた男性。障害者の女性と結婚し、夫婦として「普通」の生活を望んでいる。
「きっと行きずりの相手だったらしないでしょうね。でも、家内は別です。私はほと
んど性的な満足感はありません。しかし、自分のできる範囲で相手に喜んでもらえる
ことが私の満足なんです。それにつきますね。感覚はないに等しいのに、精神的に
いけるんです。」
周囲に理解されない、様々な状況の中で、みんな必死に生きようとしていました。
生きることはこんなにも辛くて、大変なことであるのかと、改めて感じさせられ
ました。
私のつたない文章では、作者の言いたいことを上手く表現できませんが、そうか
そういえばそういう問題があるのか、と気付いていただけるきっかけになれば
幸いです。
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