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薬学の勧め

薬学に興味のある方,医薬品の研究者,医療人、薬剤師を目指す方へ

患者カード

2005年09月07日 12時00分16秒 | 薬剤師への道
朝日新聞に、こんな記事がありました。

厚労省が初のアレルギー総合対策 06年度から実施へ
2005年09月07日06時25分

 国民の3人に1人が何らかのアレルギー疾患を抱える状況を改善するため、厚生労働省はアレルギー治療の地域ネットワークづくりなど診療体制の整備に乗り出す。来年度からの5年計画で、国がアレルギーの総合対策に取り組むのは初めて。中でもぜんそく死対策に力を入れ、「患者カード」の普及を図る。9月中にも対策の指針を都道府県に通知し、方針を徹底したい考えだ。

 同省のアレルギー対策検討会の報告書は、気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎、花粉症、食物アレルギーなどのアレルギー疾患を持つ人は、国民の30%以上にのぼり、ますます増加傾向にあるとしている。中でも深刻なのはぜんそくで、03年には3701人が死亡し、アレルギー関連死の99%を占めた。

 しかし、アレルギー疾患については、日常的に対応する地域のかかりつけ医が診療ガイドラインをよく理解していないケースが多いという。このため厚労省は、日常的な生活圏に設けられた「2次医療圏」(全国370カ所)ごとに専門病院を決め、地域の医師の教育を進めるとともに、都道府県に最低1カ所は基幹病院を決めてネットワーク化。重症患者にも対応できる体制にする。

 ぜんそく死については、患者自身の認識不足や不定期な受診などが原因で、減らすことができるとしており、「ぜんそく死ゼロ作戦」と銘打って5年間で死者をなくすことを目標に掲げる。

 具体的には、発作が起きた時に適切な救急医療が受けられるよう、医療機関名や病歴、合併症の有無、治療状況、服用している薬の名前などを記入して常に身につける「患者カード」の普及や、アレルギーに対応できる救急病院の整備を都道府県に促す。

 都道府県ごとに、医師会や専門病院などで構成する協議会を設置してもらい、こうしたアレルギー対策を地域医療計画に盛り込むよう求める。

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違う病院をはしごする患者様のために、患者カードの導入は有効だと
思うのです。

各医療機関ごとに、患者(診察)カードをもらいますが、はっきり言
って無駄。

どこの医療機関でも使えて、患者様の病歴や副作用情報などを登録で
きるシステムがあればいいのに、と思います。

特に、健康保険証と一緒にして、さらに、医療費のみに使えるクレジ
ットカードを兼任させれば、怖いものなし。

導入には各クレジット会社が設備投資してくれるはずですし、保険料の
未納者には取立てもやってくれる(それは無理か)。

そこまで大規模でなくても、クレジットや患者情報をカード化している
医療機関はあるようです。

医療機関や患者様の負担にならないように、導入してゆく方法もあるよ
うですし。

個人情報保護を守りつつ、便利で安全なIT化は大歓迎ですね。

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おかしな日本○師会の意見?

2005年09月05日 09時12分57秒 | 薬剤師への道
またまたきわどい内容で申し訳ありません。

先日の日本イ師会のご意見をわかりやすく、解説させていただきます。

我ながらチャレンジャー。

日医は,
「一,交通災害に対する診療は,災害医療の範疇に属するものであり,一般傷害に対する健康保険診療と異質のものである.」

と言ってます。
これは、事故は災害医療なので健康保険にするべきでない、と言うご意見です。

しかし、自損事故や自分で誤って負傷した場合は、事故(災害医療)でないのでしょうか?と、私は思うのです。

日医は、同じ交通事故であっても、相手がいる時は保険が使えなくて、相手がいない時は保険が使える、と考えているようです。

それで、こんなご意見になります。

「二,ひき逃げ,または無保険者による場合を除き,自賠法優先を認めるべきであり,行政上の取り扱いも,できるだけ自賠法の優先適用という方向をとらなければならない.」

なるほど、相手がいる時は相手がその治療費を負担するべきである、ということです。

それだけなら、私は何にもおかしく思わないのですが、ここから先がよくわかりません。

「健康保険は相互扶助保険であり,自賠責保険はユーザーに義務的に課している被害者救済を目的とした補償保険である.そして,自賠責基準案は国会の要請により,自賠責審議会を経て,日医,損保協会,自算会の三者により作成されたもので,審議会に答申して,現在三十八都道府県で実施されている.その基本は被害者救済であり,特別の事由がない限り基準案優先である.」

つまり、保険は大切なものだから、事故なんかに使ってもらうことは困る、と。

どの医療保険も、治療費は最終的に加害者に請求するようになっています。

一時的に健康保険を利用するかもしれませんが、保険者がその治療費の自腹を切ることは無いことになっています。

ので、国民にとって大切な「保険」に傷がつくことが無いはず。

しかし、医師会は一時的にもそのような「保険」を使用することに反対しています。


なぜか?

他でもありません。理由はただ一つ。

自由診療できないから、と思うのです。

自由診療できると何が違うのか?

保険の点数(診療費)を、その医療機関が勝手に決めることが出来ます。

つまり、割高に治療費を請求出来ます。

しかし、一時的にであっても、保険を使われると国が定めた保険の点数にあわせなければなりません。

どうしてそんなことをしたいのか?医者は金の亡者か?と思われるかもしれません。


その点についてはこう述べられています。

「交通災害の救急医療の八〇%を民間医療機関が行っているが,救急医療は不採算医療ともいわれ,空床の確保,救急時の人員の確保と待機,医療機器の高額化など,その運営にはたいへんな努力をしている.
 マスコミは,このようなことを正しく理解して,一般国民の啓発をすることが重大な責務ではないだろうか.」

つまり、救急救命医療はとにかくお金がかかる。しかもその殆どは民間経営なので、自由診療でなければやってゆけない、ということです。

確かに、これは本当のことで、最新の設備が必要なこのような医療機関は、通常の保険診療だけではやっていけない状況にある、と思うのです。

このため医師会は、厚生労働省がなんぼ使えると言っても、裁判所が使えるといっても、頑なに「使えない」と言い続けていると思うのです。

さて、医療の最もダークな箇所に触れてみました。

一億円もウラから渡せる方々が、どんなに保険は大切だから、と言ってもいささか説得力に欠けるのですが、本当に必要ならば、そのような制度を作るべきであって、今のように「おざなり」にしておけるものではない、と思うのです。

何はともあれ、今後の保険医療制度に幸あらんことを願います。

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日本医師会と厚生労働省の溝

2005年09月03日 14時34分58秒 | 薬剤師への道
先日の「第三者行為による傷病届」の続きです。

交通事故による怪我の治療に健康保険を使えるのか?という問題です。

実は、思ったより根が深い問題でした。

日本医師会と厚生労働省の見解は、未だに真っ向から対立しています。

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旧厚生省(厚生労働省)の通達

健康保険及び国民健康保険の自動車損害賠償責任保険等に対する求償事務の取扱いについて ( 昭和 43 年 10 月 12 日保険発第 106 号)
厚生省保険局保険課長国民健康保険課長から各都道府県民生主管部 ( 局 ) 長宛

自動車による保険事故の急増に伴い、・・・
・・・保険者の求償事務を下記により取扱うこととしたので、今後、この通知によるよう保険者に対し、必要な指導を行われたい。

なお、最近、自動車による保険事故については、保険給付が行われないとの誤解が被保険者の一部にあるようであるが、いうまでもなく、自動車による保険事故も一般の保険事故と何ら変りがなく、保険給付の対象となるものであるので、この点について誤解のないよう住民、医療機関等に周知を図るとともに、保険者が被保険者に対して十分理解させるよう指導されたい。また、健康保険法施行規則第 52 条又は国民健康保険法施行規則第 32 条の 2 の規定に基づく被保険者からの第三者の行為による被害の届け出を励行されるよう併せて指導されたい。



一方、日本医師会ではそういうふうには考えていません。

日医ニュース 第937号(平成12年9月20日)

八月十七日付朝日新聞に「交通事故のけが 健保が使えます」という見出しで自賠責保険についての記事が掲載された.その内容をお読みになった方はさぞ驚かれたろうと思う.実際に取材を受けて,日医の見解を話をした者にとってはびっくり仰天である.
 この件について,記者が日医に来館して,自賠責についていろいろな質問を行い,それに対して懇切に説明をしたが,その結果があの記事となって報道された.もちろん,医師会以外の団体,識者にも取材したとのことであるが,医師会の考え方をまったく理解せず,どうも何かを意図的に作文したとしか考えられない内容である.
 日医は,従来より,次の二点の考え方を明らかにしている.
一,交通災害に対する診療は,災害医療の範疇に属するものであり,一般傷害に対する健康保険診療と異質のものである.
二,ひき逃げ,または無保険者による場合を除き,自賠法優先を認めるべきであり,行政上の取り扱いも,できるだけ自賠法の優先適用という方向をとらなければならない.
 これらは,昭和四十四年十月に公表したもので,現在も,この考え方になんら変わりがない.
 健康保険は相互扶助保険であり,自賠責保険はユーザーに義務的に課している被害者救済を目的とした補償保険である.そして,自賠責基準案は国会の要請により,自賠責審議会を経て,日医,損保協会,自算会の三者により作成されたもので,審議会に答申して,現在三十八都道府県で実施されている.その基本は被害者救済であり,特別の事由がない限り基準案優先である.
 また,交通災害の救急医療の八〇%を民間医療機関が行っているが,救急医療は不採算医療ともいわれ,空床の確保,救急時の人員の確保と待機,医療機器の高額化など,その運営にはたいへんな努力をしている.
 マスコミは,このようなことを正しく理解して,一般国民の啓発をすることが重大な責務ではないだろうか.
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日本医師会だけでなく、日本臨床整形外科医会も同じ考えです。
日臨整第35号平成12年9月20日

また、健康保険を使うか使わないかということで、裁判になった例も
あります。

大阪地裁 昭和60年6月28日判決

この判決では、健康保険は使える、医療者はそれを拒んではならない、
というものでした。

しかし、日本医師会の考えは変わらないようです。

なぜでしょう?

本当に理由がわかりません。

医療機関が板ばさみになるから?
自由診療(保険点数を適当につけられる)できなくなるから?

主張は一貫して保険をそのようなものに使うべきではない、と言うもの
ですが・・・。

事実として、未だに医療機関では保険を使用することを拒み続けています。

医療に対する私の「希望」が、音を立てて崩れてゆく気がします。


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「第三者行為による傷病届」医療保険制度の穴?

2005年08月31日 21時23分05秒 | 薬剤師への道
医療保険制度について、興味深い記事を見つけたので、ご紹介
します。

耳を叩かれた高校生

私達が病気や怪我をして病院のお世話になった場合、健康保険
や社会保険に加入していると、かかった費用の3割だけ負担し
なければなりません。

しかし、事故や喧嘩など、第三者の行為による怪我の場合、これ
らの保険は使えるのでしょうか?

以前、私が事故で病院の治療を受けた時、「保険使いますか?」
との問いに、思わず「いいえ、結構です。」と答えて全額負担し
た事があります。

15年ほど前のことで何も知らず、思わずそう答えていました。

医療保険は使えるのか?使えないのか?

ブログの中で医師と弁護士の方が論争をされていました。

社会保険庁のホームページでは、
「自動車事故などで健康保険で医者にかかったときは、健康保険
で治療は受けられますが、かならず「第三者行為による傷病届」
を保険者へ提出します。事故証明書、および示談が成立していれ
ば示談書なども添えます。届書をすぐには作成できないときは、
口頭でも電話でも、一刻も早く保険者に届け出ておき、後日でき
るだけ早く正式な書類を提出してください。」

とあります。つまり、一時的に保険が使えるのでは?

もちろん、これらにかかった費用は、最終的には加害者が支払う
ことになります。

被害者の肩替わりをした保険者が、加害者に費用を請求する、と
いう仕組みです。

しかし、医療の現場ではそう甘くは無いようでした。

健康保険や社会保険などの保険者は、医療機関に「原則保険は使
えない。」と言っているようなのです。

そのため、医療機関が保険者と被害者の板ばさみに合い、治療費
をどこにも請求できない状況に追い込まれる可能性がある、らし
いのです。

そのため、医療機関は被害者に「保険は使えません」と言ってい
るようです。

事情を良く知らない被害者は、「そうなんだ」としか思いません。

加害者がまっとうな方であれば問題ありませんが、任意保険にも
加入せず、支払能力にも問題がある方であった場合、被害者が全
額支払った後で、加害者に全額請求しなければならないのです。

被害者は踏んだりけったり。

もちろん、たまたま運び込まれた医療機関も踏んだりけったりで
す。

国の政策とは別に、おそらくは各保険事務所の判断で、そのよう
な対応になっているものと思います。

そうならないために、事故にあったら、速やかに自分が加入して
いる保険に「第三者行為による傷病届」を提出しなければなりま
せん。

そうすることで、医療機関も安心して治療行為ができると言うこ
とらしいのです。

皆さん忘れないで下さい。

事故にあったら「第三者行為による傷病届」を提出です。


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Dr.コトーこと、瀬戸上先生

2005年08月30日 22時34分50秒 | 薬剤師への道
実は私、Dr.コトーが好きです。

ドラマも良かったですが、コミックも大好き。

皆さんもご存知の通り、このDr.コトーにはモデルの先生
がいらっしゃっいます。

と、言っても、Dr.コトーの物語そのまんまなのですが。

鹿児島県の沖にある、絶海の孤島、甑島。

全く手付かずの自然が広がり、その海はどこまで行っても
海底が見えなくなることがないほど、本当に透明であると
のこと(友人談)。

そこにある小さな診療所の先生が、瀬戸上先生。

本物のDr.コトーです。

瀬戸上健二郎先生
下甑村手打診療所所長(鹿児島県薩摩郡医師会理事)

離島医療のエキスパートとして、小さな島でもう既に23
年間も勤務されています。

そのため、ご両親の臨終にも立ち会えなかったとのこと。

本物の医師です。

先生はその活動を評価され、様々な賞を受賞されています。

例えば、日本の名医30人の肖像(ドクターズマガジン編
著)、や第11回ノバルティス地域医療賞にも選ばれています。

Dr.コトーのストーリーは先生は、先生の働きに感銘された
方が、出版社に働きかけて生まれたそうです。
参考HP

先生のことを詳しく記したホームページがありましたので、
ご覧下さい。

本当に感動します。

ドクターの肖像

一昨年のドラマのために、最近離島医療を目指す医師が増えて
いるとの話も聞きます。

また、この甑島にも、毎年たくさんの医療者の卵が訪れている
そうです。

いつかきっと、私も甑島に行ってみたいと思った次第です。

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「素敵な病院薬剤師」

2005年08月29日 13時21分53秒 | 薬剤師への道
日本病院薬剤師会のホームページで、「素敵な病院薬剤師」
心に残るエピソード募集キャンペーンをやっていました。

そこで、全国で活躍されている薬剤師の先輩方の働く姿が
エピソードとして記載されています。

とても感動的ですが、「本当に自分もこんなことが出来る
のだろうか?」と不安にもなりました。

ともかく、薬剤師を目指す皆さんに、大変参考になること
間違いなしなので、ご紹介します。

こちら→「素敵な病院薬剤師」

これを読むと、病院の薬剤師が患者の心の支えになっている
ことが本当によくわかります。

決して薬剤師に限ったことではないとは思いますが、少な
くとも薬剤師も患者の心の支えになることが出来る、という
証明であると思うのです。

薬剤師ごときが・・・なんてご意見もあるかと思いますが、
実際にこのように働かれている先輩方のお話を聞くと、仕事
の内容に関わらず、患者さんのことを思って仕事している、
仕事ができるのだなあと、改めて感じました。

そして、患者さんたちはそんな医療従事者を間違いなく求め
ている、と感じました。

将来私がそのような医療従事者になれるかわかりませんが、
少なくとも、そうなるように努力していきたい、と思います。

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セックスボランティア2

2005年08月23日 14時26分55秒 | 薬剤師への道
オランダの現状について、「セックスボランティア」の一部をご
紹介したいと思いながら、随分長いことかかりました。

オランダなんて、ハウステンボスぐらいしか知らなかったので、
(かなり違う?)社会福祉先進国であるということについては
知りませんでした。

オランダはキリスト教カルバン派が主流なため、人を助ける慈悲
の心に溢れているそうです。また、労働党内閣が続いたため、社
会保障に積極的であるそうです。

さらに、オランダ人は元来ヒューマンな国民性があり、性に対す
るおおらかさと独特のヒューマニズムがあるらしい。

そういえば、国連軍でいつも最初に活躍している気がする。

NGOの活動も盛ん。

そんなオランダで、びっくりする制度が紹介されていた。

例えば、刑務所。受刑者はパートナーと会って、セックスするた
めの個室を利用できる。

パートナーがいないものは、売春婦を呼ぶことも出来る。

日本ではありえません。

はっきり言って、それは進み過ぎ。

「塀の中で懲りる」ことが出来ないのでは?と思ってしまう。

そんな極端な例はともかく、障害者の性についての考えかたは
やはり見習うべき所があるようです。

たとえば、障害者施設。

入所者が望めば、セックスのためにいろいろな準備や片付けを
してくれます。

例えば、入所者どうししたい人もいるでしょうし、自慰行為をし
たい人もいる。

そんな入所者の要望を聞いてくれるようです。

しかし、性にまつわる環境を整えることはしても、施設のスタッ
フが自慰やセックスをするような介助は、法律で禁止されている
ようです。

法律できちんと区別し、ガイドラインが出来ているところが、
「進んでいる」と思いました。


この本の中では「SAR」(選択的な人間関係財団)という団体が
紹介されていました。

一人では自分の性欲を処理できない障害者に、セックスや添い寝
などの相手を有料で派遣している団体です。

代表者は車椅子に乗った初老の女性。

有料とは言っても、代表者の仕事は無償ボランティアであるそう
です。

若い頃は障害者からのセックスに関する電話相談を担当していた
そうです。

「SAR」には30代から50代の、16人のボランティアが活動し
ているとのこと。利用者は年間約2000人。

障害者の数に対して、これが多いか少ないか私にはわかりません。

印象的だったのは、代表者の女性でさえも、自分の伴侶がボラン
ティアをすることは「絶対に嫌」であるということ。

理解することと、感情的に受け入れることは違うようです。

それほど、微妙な問題なのかもしれません。

もう一つ印象的だったのは、作者が、ボランティアに対して恋愛
感情を持つことはないのか?という問に対して、恋愛感情は病気
ではない、という回答があった。

確かに、恋愛感情は結果的に本当に辛い結果を生むかも知れませんが、
障害者にとっても、健常者にとってもそれは変わらない、と思いました。

別にセックスボランティアに限らず、コンビニの店員さんに真剣に
恋心を抱いてしまうこともありますから。


もうひとつオランダが「進んでいる」例を。

市からセックス助成金をもらっている障害者がいること。

さすがに、これは市の担当者の裁量で、暗黙のうちに処理されている
お金のようでした。

公には出来ないが、障害者に対する考え方の違いが、そのような助成
金を生み出して、結果として障害者の役に立っているようです。

もちろん今の日本でも考えられない助成金ですが、そういう発想がで
きることに、オランダは「進んでいる」という気がしました。


かなり言葉足らずで申し訳ありませんが、詳しくは作品をご購入頂き、
実際に読んでご自分の頭でご理解頂きたいと思います。

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医療保険制度のウラ?

2005年08月23日 13時11分15秒 | 薬剤師への道
皆さんご存知の通り、医療費は保険の点数を算定することで、患者が支
払う金額が決定します。

何を今更、という話ですが・・・。

実は、私の妻が医療事務の勉強をしていまして、いろいろと話を聞いて
います。

だれでも取れる医療事務といっても、侮るなかれ、実に奥が深いのです。

先日の妻のぼやきをご紹介しますと、なんでも医療事務というのは、各会
社の認定資格であって、簡単な会社もあれば、非常に難しい会社もある。

しかも、算定方法(結果)が違っていたりする。

これってすごいことです。

ある会社の医療事務を持っている人では加算されるのに、他の医療事務を
持っている人は加算されない。

つまり、医療費に差が生じる可能性があるということです。

これって本当なの?

(ここからちょっと変更)

めんどくさい例を一つ。
レントゲンのフィルム代は、子供の場合1.1倍掛けて計算されます。
また、CTの画像現像用フォルムは、子供の場合でも1.0倍で計算さ
れます。

しかし、レントゲンをCTの画像現像用のフィルムに焼いた場合、子
供料金(1.1倍)で計算できるか?

答えは、出来ます。

ものすごく細かい。めんどくさい。

しかもテキストは解りづらい。

妻との会話でも解り辛い。

普通の医療機関ではどうしているのでしょう?

医療保険の根底を揺るがす(言い過ぎ)大問題です。

そこまで行かなくても、先日お世話になった病院のレシートを妻に見て
もらったところ、「あれ?、何で請求されているのだろう?」という
ものが含まれていました。

よく考えれば、私たちは保険について細かいルールを知りません。

請求された金額を払うばかりです。

現在の保健制度は、医療機関を信用することで成り立っているといっても
過言ではないでしょう。

それほど、医療事務(保険点数の算定)は奥が深いようです。

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ヒーロー2

2005年08月21日 21時25分12秒 | 薬剤師への道
薬学生・薬剤師応援マガジンMission in lifeを楽しみに
しています。

この雑誌には、国内にとどまらず、世界で活躍されている
薬剤師の先輩方の手記が掲載されているからです。

いろんな意味で、とても励みになります。

その中にあった日本病院薬剤師会の会長の記事をご紹介し
ます。

現在の出生数は年間約130万人、平成17年度の薬学部入学者
数は1万2千人であることを考えると、人口の約1%が薬学部
に入っていることになる。

これらの学生が全て薬剤師になるとしたら、完全に薬剤師は
余ってしまいます。

医師や歯科医師、教師は政府の方針としてこれ以上増やさな
いと決めているのに、薬学部はどんどん新設されている状況
です。

なんでも、薬科大学は許可制で新設することが可能であり、
薬草園と図書館があれば新しく大学を造ることが出来るそう
です。

そりゃあ、増えても仕方ないかも。

将来、薬剤師は過剰になることが目に見えているようです。

会長いわく、「薬の守り人」になる以外に、薬剤師が生き
残る道はない、との事です。

薬剤師は過剰になるかもしれませんが、薬剤師の資格を活か
した職業はまだまだあります。

薬学部に進学する学生さん全てが、就職難になることはない
かと思いますが、一生懸命勉強しないと、薬剤師になれない
ことに変わりはないですね。

さて、そんな将来に暗雲漂う薬剤師の業界ですが、同じ雑誌
にヒーロー(ヒロイン?)を見つけました。

ちなみに、ヒーローといえば、現在私は仮面ライダー響鬼に
ハマっていまして、子供はビデオで見ているのに対して、私
はオンタイムで楽しんでいます。

ビジュアルのかっこよさもさることながら、ストーリーや登
場人物、ストーリー設定もよく出来ていて、本当に楽しめま
す。

決して、子供が見て喜ぶ話ではないな、という気がしますが
・・・。

さて、話が飛びましたが、ヒロインの紹介です。

国際赤十字のスタッフとして、地震などの災害地域で活躍し
ている薬剤師の東さん。

国内だけでなく、インドやアフリカのジンバブエでも活動
されています。

驚くべきことは、インドでの仮説診療所で働く全てのスタッ
フの中で、薬剤師はたった一人だけであったということです。

確かに、看護士や医師と比較して、人数が必要ないとは言っ
ても、遠い異国の地で、誰一人頼ることが出来ずに、全ての
薬の責任を負うなんて、本当にものすごいプレッシャーであ
ったものと思います。

私から見ると、響鬼と同様にヒーローです。

例えばジンバブエでは、薬はあっても人々の手に渡ることが
出来ずに、期限切れを迎えている状況であったそうです。

そのため、現地のスタッフに情報提供を行い、患者の家を回
って医薬品を手渡していったそうです。

これぞ薬剤師の醍醐味!。

国内に仕事がなければ、海外に目を向けることも出来るのです
ね。

仕事がないと嘆く前に、自分に何が出来るか考えるようにしな
ければならないと思いました。

折角、薬剤師を目指して勉強しているのですから。

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坐薬

2005年08月17日 15時41分56秒 | 薬剤師への道
初めて自分で使いました。

前回使ったのは小学校に入るかどうかぐらいだったので、
ほぼ30年ぶりに使いました。

その時に、すごく嫌だった記憶があったので、坐薬は嫌だ
と思っていたのですが、今回、薬剤師を目指す手前、坐薬
というものがどんなものか、使う時の心境や手法など確認
したく使ってみました。

もちろん、尿管の痛みに耐えられなかったのもありますが。

病院から処方されたのはボルタレンでした。

解熱鎮痛用の坐薬としては結構メジャーでは?

坐薬を座って飲む患者がいる、と授業で教わっていたため、
薬局で使用方法について念入りに説明があることに納得。

でも、本当にそんな方いるのかな?と思ったりもする。

先生は、「そのような患者がいてもおかしくない、そのよう
な患者を笑うことは出来ない。自分達が知っていることが常
識で、知らない人はバカだと思ってはいけない。」
とおっしゃってました。

確かに笑うつもりはないですが、ほんとに本当に座って飲む
患者さんがいるとは、正直想像できません。

(パップを食べてしまったおばあちゃんはいましたが・・・。)

ともあれ、初めて自分で使う坐薬です。

痛みがひどく、冷蔵庫から坐薬を取り出し、トイレで包装を
あけます。

結構大きい。こんな大きなものを本当に入れるのか?

軽く不安。

子供には使ったことがあるので、入れるときの手ごたえは解る。

しゃがんで、肛門を捜します。

ここかな?と思うところへ、突っ込んでみる。

おっ、と声が出そうになるが、構わず奥まで挿入。

若干違和感が残るが、難なく挿入完了。

ちょっと物足りないくらい。(違う違う。)

これで痛みが治まるなら、ありがたい限りです。

15分後、なんか痛みが軽くなった気がします。

30分後、明らかに痛みが引いてきました。

すごい、本当に効いた。

昨日の注射と点滴はそこまで効かなかったのに、坐薬は一撃
です。

確か坐薬の基剤は、ポリエチレングリコールだったのでは?

ポリエチレングリコールは、重合度が300ぐらいから2万
位まで幅広く、小さいものは液体で、大きいものは固体です。

これらを上手く混ぜ合わせることで、軟膏や坐薬が出来ます。

化学の勝利、本当によく効いてきました。

しばらくは、お世話になりそうです。使うのが苦手な皆さん、
本当に平気ですよ。

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