ぼやきくっくりさんのブログからの記事紹介の9回目です。
くっくりさんのブログには戦後も含めた事例が満載ですが、ここでは戦前の事例に絞っています。
やはり、米国の影響下に置かれた戦後よりも、戦前の日本人の姿がより本質に近いと考えるからです。
■ディアス・コバルビアス=メキシコ人。天文学者。1874年(明治7年)、金星観測の国際共同事業のために来日。
「日本旅行記」より
日本人に関して一番興味深いことは、彼らが慎み深く、本質的に従順で秩序正しい民族であるということである。天皇と女御の間に最初の女の子が誕生した時に取り行われた祝祭行事や、大久保大使が台湾問題で、日本が中国に要求した賠償金を手にして帰還したさいに開催された祝祭、その他にも多くの機会を通して、横浜、神奈川といった人口六万から七万の都市で、国民が、喧嘩も酔っぱらいも何の混乱もなく、照明と花火と、動物に変装した人々の怪奇な無言劇などを楽しむのを目撃する機会にめぐまれた。どの祭り場でも、通りで酔っぱらいに会ったことがなかった。