石神(川口)の女郎仏を観る
江戸のころ あらしの夜 若く気品卑しからぬ女性が病に苦しんでいた
村人の手厚い介抱のかいもなく 数日後に息を引き取ったという それを哀れんで
この地に葬ったと伝わる 不憫な話に感動し 参拝してみた
女郎は「遊女」「遊び女」と考えがちだが辞書によると「女性一般」を指すともある
この方の「女性」だったのであろう 勝手にこんな女性を 思い描く
鈴木晴信描くところの 錦絵に描かれた 痩身・柳腰の美人
多分こんな女性であっただろう そうあってほしい薄幸であればなおいい
手前勝手なこんな空想をしては 不自由な 春の一日の気晴らしをする