日活の公式サイトにこうあった。
昭和27年7月初旬、すでに敗戦の色濃い頃、瀬戸内海の特別基地で若き“回天”特攻隊員たちは出撃に備えて連日猛特訓を行っていた。そして出撃を控えた彼らは故郷へと帰っていった。その中の一人、黒崎中尉(石原裕次郎)は、空襲で両親を失い、身寄りは兄だけになってしまった妹・洋子(芦川いづみ)と最後の別れを惜しむのだった…。
敗色濃い昭和27年7月初旬って大丈夫か。単に20年7月初旬の誤りのようだ。prime videoの解説は27年のままだ。
広島、長崎へ落す原爆をテニヤンへ運んで帰途につく重巡インディアナポリスを撃沈したのが、回天かとおもったら、それは魚雷だった。インディアナポリスと原爆のことは冒頭に描かれる。
インディアナポリスは対潜兵器は備えていない。
回天をのせた、日本海軍の潜水艦伊58号の戦果を伝える作品というより、特攻隊員や出撃をさせる艦長らの緊迫した生活を描く作品。
故障つづきの回天。
「行かせください」とはいうが、勇んで出撃するわけではない。生きて帰還・上陸するわけにいかない。
インディアナポリスの艦長は軍法会議にかけられ有罪。責められて自殺。
その後名誉の回復は果たされる。
インディアナポリスについては、映画「パシフィック・ウォー(USS Indianapolis: Men of Courage/2016)」が取り上げているらしい。ウォッチリストに加えた。
特攻隊員募集の文書には、海軍大臣米内光政大将、次官井上成美中将、軍令部総長及川古志郎大将、次長伊藤整一中将らの捺印あったらしい。
阿川弘之の『米内光政』でどのように触れられているか、同書には回天の記載はない。版によってちがうかもしれないが、『新潮現代文学39 雲の墓標 米内光政』(ネットにあった)のPDFを検索した限りでは記載がない。「雲の墓標」には数カ所出てくる。
「眼下の敵」いらい潜水艦ものというだけでみたくなる。「シービュー号」なんてドラマもあった。
「海底二万哩」は父とみた数少ない映画のひとつだ。新宿の映画館だった。何度目かの公開のときだろう。潜水艦に魅せられたのは、こっちが先かもしれない。「眼下の敵」はテレビでみた。ブックオフで文庫本をみつけて買ったもののそのままだ。薄い本だ。
UFOの研究家で潜水艦にも詳しかったAさんは大酒呑みで楽しかったが、UFO・潜水艦の蘊蓄を大声で聞かされて閉口した。
日活。
★7/10
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