こんにちは。サイバーおかんタナゴです!
あの看板前。
さて、私(たち)が好きなサイバーパンク日本は昭和の下町の風景が残ってて、狭くてこ汚い飲み屋にネオン管やLEDがごちゃ混ぜにミックスされていて、ねじり鉢巻で愛想の無い親父の包丁を持つ右腕はサイボーグ義手みたいなやつですよね(断言)。
……ですが今回はサイバーなし!!
実は、マニアブログ「地理人レポート」でもおなじみ地理人こと今和泉隆行さんの展示「今和泉隆行+空想調査員 『空想調査員が見た、空想都市』 | ART FOR THOUGHT
に、タナゴも空想調査員として参加させていただきました!
に、タナゴも空想調査員として参加させていただきました!
そして空想調査員タナゴの作品はこちら!空想都市中村市、出ノ町にある出ノ町荻野ビル!こちらをドーンとおっ建てたました!!
出ノ町荻野ビルは4階建てのちょっと古いビルですね。
今回はこちらの出ノ町荻野ビルのデザイン「らしさ」のデザインについて解説いたします!
まず、このビルが建つ中村市を作り出した創造主地理人さんとの打ち合わせで新旧入り混じる駅近くの歓楽街に「ビルを建てよう」と決まりました。他の空想調査員が中村市にあるコンビニチェーン店「アルファマート」の調査を行なっていると聞き、雑居ビルの1階のコンビニは「アルファマート」に決定。そのあとは駅近く、古い雑居ビル、飲食店が多いという、ロケーションから2階より上の階を決めていきます。
お客の流れを考えます。
全て空想というか、妄想です。
3階カラオケサニーは中村市に展開するカラオケチェーン店で、カラオケチェーンの中では古株です。こちらのビルに入ってからも入れ替わることなく長く入っていますね。場所も良く、安いことから飲み会前後によく使われているようです。
現在2、5階は居酒屋が入っていますが、入れ替わりも多いです。特に4階は入れ替わりが多かった末、現在はキャッシングになっています。
5階に相席居酒屋が入ったことで、ビル内で2次会3次会の移動が完結するよう、2階は少し見た目がいい(けどそんなに高くない)居酒屋チェーン店に決まりました。
お店の配置が決まったら名前決めです。
世にある、居酒屋やキャッシングのお店に混じっても違和感のない名前を妄想します。ビルの中に入っているお店、名前は地理人さんと打ち合わせをして決めたのですが2人とも現実世界と空想都市「中村市」を行き来するのに境目が無い、フラットな感情なので「ここがこうならこうなるはず」が通じ、トントンと進んでいきます。
お店のデザイン
1階の「アルファマート」のロゴデザインは以前から中村市にある為、そのままで。その他の店を店舗ごとのデザインも大事にしつつ、ビル全体で違和感のない配色、イメージで仕上げていきます。
3階の「カラオケサニー」も、地理人さん作「中村市に住む人の落し物シリーズ」にカラオケサニーのカードがある為、そこからデザインを広げていきます。カードが赤いものだったので、カラオケサニーは赤イメージに決定。
古株感が漂うデザイン。
5階男女が同席して食事を楽しむ「居酒屋 相席」、このタイプの居酒屋は明朝体や筆文字でシンプル、黒+少しのアクセント……なものが多いです。一歩イメージを間違えると、いかがわしい怪しいイメージなってしまう為、同タイプのお店は先駆けになったお店のイメージに近づけたデザインであることが多いです。
左上から2番目のものに決定。
少し目見栄えするけど実はチェーン店、の焼き鳥屋「鳥本陣」。どれも良い感じにできたのですが、ビル全体で見たときに「居酒屋 相席」と色のイメージが被ってしまいます。残念ですが手を加えることに。
高級感を押し出したイメージに。
キャッシング「ウィル」のデザインは意外と様々なので案時点でばらけました。
安心感のあるもの、街中で目につきやすいもの、女性も入りやすい優しいイメージなど。方向性が様々です。悩んだ末男女ともに借りやすそうな安定した雰囲気の、緑と黄色ものに決まりました。
少し太めで角のないものにし、より安心感を与えます。
これでお店は出揃いました!こちらでビル全体をデザインしていきます。
雑居ビルはほとんど看板や窓しか見えない為、1階のコンビニが手間ですね。空想都市「中村市」、空想コンビニアルファマートを作り上げていきます。
コンビニで見かけるデザインたち。
デザインを進めていく中、今回の展示はA1サイズとの連絡が。
そこで困った事が起きました。妄想していたビル感の縦横サイズが合わない……!という事で、大胆にも5階建てから4階建てに変更!するとどうなるか……。
5階の「居酒屋 相席」が無くなってしまいました!そうなるとですね、ビル全体の雰囲気を見たときに、「鳥本陣」がやけに高級そうにみえ、浮いてしまうのです。というわけで、お客さんのビル内の流れを考え直します。
2階から3階、3階から2階の動きになるのではないか。
高級そうな居酒屋に行く人は、古くて安いカラオケより、見た目がよさそうな比較的新しいおしゃれなカラオケや別の場所に行くでしょう。そうなると2階3階はやすそうなお店コンビである方が望ましい。ですので「鳥本陣」を大改造です。
うん、間違いなくこっちですね。
そしてビルのタイルイメージバリエーション。グレー系になると新しくリニューアルされたビルのようになってしまう為、ベージュ、茶系細かいタイルを選定。
これで理想通りのビル「出ノ町荻野ビル」が完成しました!
普段の私なら描き込んでしまうのですが、今回のビルは、リアルとイラストの中間程度のタッチになるよう仕上げました。
そこに「ありそう」では無く空想から生まれたそこに「ある」ものをデザインする。「らしさ」を作るにはもう「ありそう」では足りません。そこに「ある」(と想像できてしまう)ものをデザインするのです。
デザインのコツはフラットに物事を捉え、そこに住む人、成り立ち、全てを空想、時には妄想する事です。みなさんどんどん空想しましょう。
中村市の地図の中から「出ノ町荻野ビル」を探して見てくださいね。
様々な空想調査員の空想都市を堪能できる作品展、ぜひお越しください!
(タナゴも何度か足を運ぶ予定です)
(タナゴも何度か足を運ぶ予定です)
今和泉隆行+空想調査員 『空想調査員が見た、空想都市』 | ART FOR THOUGHT
東京都中央区銀座8-10-4 和孝銀座8丁目ビル1F
※7/1(水)〜11(土) 11:00〜19:00 日祝定休
※7/1(水)〜11(土) 11:00〜19:00 日祝定休
おまけ:展示の地図に印を打つ地理人さん
本日のトラ柄