忘れ残りの鳥たち

身近な生き物が大好きで、野鳥をカメラで撮り始めて25年、野鳥たちとの出会いの記録を、画像と短いコメントで掲載します。 

忘れ残りの鳥たち その2

2015年04月05日 | ペットー野鳥

野鳥たちの写真を撮影しようと野山や海辺、河川敷、公園などを徘徊した日々の記憶は私の「宝物」です。古い画像やポジ・ネガを見直すにつけ、当時のわくわくした思い出がよみがえります。


11.「寒桜にメジロ」

近くの公園に3~4本「寒桜」があり、毎年二月中旬頃に、「ソメイヨシノ」より1ヶ月ほど早く、花を咲かせます。するとメジロたちがこの木に寄り、花芯の蜜を吸ってまわります。寒桜はソメイヨシノより幾分ピンク色がかった一重の花です。

 


12.「仲良しになったルリビタキ君」

・ある歳の冬、青梅市塩船観音の裏山で彼と出会いました。ルリビタキは人間をそれほど恐れません。それ以来、小径から笹藪にちょと入った先の開けた「小庭」を訪ね、私はひとりで山の音を聴きながら30分ほど待っていると、いつもひょっこりと彼は現れました。歳が明けて3月に彼が旅立ったあの日まで、ひと冬10回ほど、会いに行きました。

 


 13.「公園に来たルリビタキ」

 

・「12.」のルリビタキは若い雄です。こちらは若い雌です。写真を始めたばかりの頃は仲間と公園で、こんな写真を撮っては、愉しんでいました。持病を抱えて働けず、鬱屈していた私には格好の趣味でした。小鳥たちの「快活で率直」な生き様は、私への”応援歌”でした。

 


 14.「多摩川の河原でセッカを見つけた 」

・春の或る日東京・多摩川中流域に架かる関戸橋脇から河原に降りると、チッチッチッ、チッチッチッ、チッチッチッ、とリズミカルに鳴きながら上空を飛ぶセッカを見かけました。ヒバリほど高くは飛ばず、半径100メートル円くらいの範囲を、何度も飛び回ります(テリトリー宣言)。セッカが降りた草むらを探せば、巣を見つけられますが、それは止めました。


 15.「オオヨシキリの季節」

       

・私がよく通った荒川の河川敷は、毎年5月オオヨシキリの鳴き声で賑やかになります。荒れ地や休耕田にびっしり生えた葦の高いところにつかまり、毎日ギョギョシ、ギョギョシ、ギョギョシ、鳴き続けテリトリー宣言をします。テリトリーエリアは半径10メートルくらいで、近年河川敷が整備されて、運動公園などに成るためか、繁殖地エリアが狭く、けっこう窮屈そうです。この鳥は東南アジアから大きな群れで渡ってきます。河川敷で出会った釣り人に聞いた話では、葦がまだそれほど伸びていない頃に大群で渡ってきて、当座は、大きな群れのまま過ごすそうです。やがて葦が成長するに従ってバラけて、それぞれ巣作りを始めます。


16.「初めて”ベルビア”で撮ったカワセミ」

       

・平成15年に富士フイルムから「フジクローム ベルビア100」が新発売されました。私は、すぐこのフィルムを購入し、撮ったのが上のカワセミです。ポジを透して見た時の、その色彩に感激したのを記憶しています。この後"青い鳥"には、コダッククロームではなくベルビアをよく使いました。


 17.「町中で観たエゾムシクイ」

  

朝夕散歩する石神井川(東京・練馬区)の遊歩道で、この冬以来見かけぬ鳥が目の前の茂みに飛び込むのに何度か出くわしました。地味な鳥です。ヤブサメかな?と思い、野鳥図鑑で調べましたが、尾も長く違っていました。

17-2

その鳥が、むかし石神井川に流れ込んでいた水路の跡地のキンモクセイに、どうやら巣をかけたようでした 。親鳥が頻繁に虫をくわえてキンモクセイの繁みに入り、飛び出しては近くの植え込みで虫を捕り、急いで運んでいます。

17-3

・キンモクセイの木に分け入って巣を覗くのは、(鳥に恐怖を与えて)可哀想だし、すぐ脇の民家の人に怪しまれても困るので、遊歩道に1時間くらい佇んで、出てきた鳥を何枚かカメラに撮りました。とても動きが俊敏でピンぼけばかりでした。

17-4 虫をくわえた

撮った写真を帰って調べると、この鳥がエゾムシクイだと判りました。しかし東京の町中でエゾ(蝦夷→北海道)の鳥が営巣するなんて不思議でした。5月27日午後に4~5羽のヒナが巣立ちました。まだあまり飛べません。運悪くカラスなんぞに喰われずに、皆成長すると良いのですが・・・。                           ・ここは、翌日からは、また静かな遊歩道に戻りました。