入院したのは春の終わりと夏の始まりのちょうど中間くらいで最高の季節。心地良さそうな外の様子を眺めながらベッドの上で絵を描いたり、本を読んだり。病室内は常に室温が26℃前後に保たれ、湿度も一定。毎日同じ。窓の遮暖、遮音は凄まじいもので、この病院にやって来る救急車のサイレンすら聞こえない。もちろん雨音、風の音、鳥の声など全く聞こえません。あまりに管理された環境に、初めは恐怖すら感じたものの、数日経つとすっかり慣れてしまい、このままでいくとその日の天気や季節の移り変わりも気にしない、何かとても大切なものが欠けた人間になってしまうんじゃないかと心配。
7月の初め頃、窓から見える空ばかり描いているのもなんなので、iPhoneに入っている旅の写真を見て、その時の記憶を蘇らせて画面を自分なりに再構成して描いてみようと思い、「旅の風景シリーズ、ポストカードサイズともうちょっと大きいの」を始めることにしました。
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今年の春の道東旅行。襟裳岬から釧路に向かう国道336号線。初めて走る道。(何しろ免許を取ってからまだ5年めですから、初めての道だらけ。)程よいカーブと緩やかなアップダウンが道幅とマッチしていて、すっかり気に入ってしまいました。
続く