時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

つわものたちの熱い夏

2021年08月09日 | スポーツ観戦

多摩爺の「スポーツ観戦(その20)」
つわものたちの熱い夏 (東京2020・オリンピック)

世界的な新型コロナウイルスの感染拡大にともない1年延期となり、
尚且つ収束が見えないなかで行われた、
4年に一度の、つわものたちの熱い夏(オリンピック)が・・・ 昨夜、約2週間の幕を閉じた。

柔道の大活躍を皮切りに、ソフトジャパンの13年ぶりの連覇、
手に汗握る勝負で連日メダルを獲得した卓球やレスリング

さらには・・・ 新種目(スケートボード、サーフィン、スポーツクライミング)では、
怖いもの知らずの圧巻の演技に酔いしれ
ラスト3日は、侍ジャパン(野球)や、アカツキファイブ(女子バスケットボール)で溜飲を下げた。

アーチェリー、フェンシング、競歩、競泳、自転車、ボクシング、空手、ゴルフも素晴らしかったが、
強さに加えて、美しさでも魅了してくれたのは・・・ 世代交代した体操だった。
積み上げたメダルは、58個(金27個、銀14個、銅17個)、
メダルの数だけで、評価するものではないが
アスリートたちの頑張りには・・・ アッパレと申し上げたい。

新種目を中心に、10代の選手たちの活躍が目立ったなか、
1年の延期により出場できなかった選手もいれば、
1年延期になったことで出場できて、メダルを取った選手もいたんだから、
悲喜こもごもではあるが、これもまた一つのドラマだろう。

さらには、卓球界を牽引してきた水谷選手、陸上長距離のエース格だった大迫選手、
怪我を乗り越えた重量挙げの三宅選手、スポーツクライミングのトップにいた野口選手などが、
試合終了後には、第一線を退くという一報もあり、
オリンピックに人生をかけていたアスリートがいたことを、改めて知ることにもなった。

また、メダルには届かなかったが・・・ ベテラン勢の頑張りも素晴らしいものがあった。
58歳ながら17歳の選手と対戦し、いぶし銀のプレーを見せてくれた、
ルクセンブルグの女子卓球選手や、
46歳で8度のオリンピックに出場を果たした、ウズベキスタンの女子体操選手、
一度引退してから復帰し、40歳で6度のオリンピックに出場した、
日本の男子高飛び込みの選手たちも・・・ 大アッパレだろう。

さらに、さらに・・・ 大会最終日のマラソンでは、ソマリアでチームメイトだった二人の選手が、
難民として亡命したオランダとベルギーで代表となり、
先に抜け出したオランダの選手が、ゴールの直前に振り返って、
ベルギーの選手を手招きすると、二人そろってメダルを獲得するなど、
複雑な生活環境から国境を越えたにも拘わらず、
深い絆を再認識させてくれる熱いドラマも見せてもらった。

とはいえ・・・ たくさんの感動と、歓喜の涙に酔いしれた一方で、
人目を憚ることもなく流された、アスリートたちの無念の涙もまた美しく、
その目撃者になれたことも、忘れることのできない・・・ もう一つの感動ではなかろうか?

複数のメダルが期待されたバードジャパン(バドミントン)は、有力選手の敗退が相次ぎ、
かける言葉が見つからないほどの落ち込みようだったが、
それでもキッチリ会見し、応対するのだから、

こういった振る舞いの一つ一つに、一流アスリートの一流アスリートたる矜持を見たような気がする。

侍ブルー(男子サッカー代表チーム)が、メダルマッチの3位決定戦で敗退したあと、
ピッチに倒れ込み、人目を憚ることなく涙した若い選手もいた。
この経験があったからこそ・・・ この次、彼はきっとそう応えてくれると思うので、
しっかり覚えておきたい。


今回こそは金メダルとのプレッシャーを背負った、
リレー侍(男子400メートルリレー代表チーム)」たちの夏も短かった、

まさかまさかのバトンミスが起こってしまい、
完走することなく僅か100メートルで棄権となってしまった。


失意に沈む一走、二走のランナーに向けて、バトンを受け取ることができなかったメンバーの一人は、

攻めた結果だからと胸を張った・・・ それで良い、それでなくちゃ強くはなれない。

また、空手の形で金メダルを取った選手の、試合後のインタビューにも熱いものがあった。
「色々あるんですけど・・・ 」と口にしたあと、しばらく目を閉じ、
感極まった表情で次の言葉が出てこない。


41秒の沈黙のあと「まずは母親に、しっかり優勝したよと報告しました。」と
一昨年亡くなった母への思いを口にした。


本当にいろんなことが、たくさんたくさんあった。
オリンピックをやって、活躍の場があって・・・ 本当に良かったと思う。

残念だったのは、なでしこジャパンと、火の鳥NIPPONの愛称で、
女子に大人気のサッカーとバレーボールが、

思惑と結果に大きなズレが生じ、期待に応えられなかったことではなかろうか?

世界のトップクラスとの差が、あまりにも開きすぎていて・・・ 残念ながら勝負になってなかった。
試合が始まって10分ぐらいで、力量差が分るぐらいの力負けであり、
戦略と育成を根本的に見直さないと、次の大会では開催国の枠がないことから、
予選を勝ち抜かねばならず・・・ あまりにも厳しい現実を突きつけられることになってしまった。

現役を引退して、年金生活に入ったこともあって、今大会は24時間テレビの前に陣取り、
かぶりつき状態で楽しむことができ、ある意味で毎日が夢のような2週間を過ごさせていただいた。
オリンピックの開催に反対する人たちには申し訳ないが、
一言で総括するとすれば・・・ 「やっぱり、やって良かった。」と私は思う。

オリンピックが終わり、パラリンピックまでの空いた期間には、高校野球があるから、
スポーツファンとして、嬉しくて堪らない日が続くが、
ほとんど外出しないので、ぐーたらな生活に、すっかり慣れてしまっており、
そろそろ体重管理を気をつけないと、取り返しがつかない「食欲の秋」になりそうな気配もでてきた。

それにつけても、閉会式が行われる会場の周辺で、
いまだにオリンピック反対を訴えて、密状態を作り出している、恥ずかしい団体が未だにある。
主義主張は自由だから、反対するものではないが、どうしてもオリンピックに反対したいのなら、
北京やパリで同様のことができるのだろうか、
今後は、そこんとこにも注目しなきゃならないだろう。


追伸
ドイツ選手団が着ていた、カタカナ表記で「ドイツ」とプリントされたポロシャツに、
とっても、とっても・・・ 癒やされた。

このことだけは、どうしても記しておきたかったし、
ドイツ選手団に「座布団10枚」と思ったのは・・・ 私だけではあるまい。
ありがとう! ドイツ


北多摩のある施設で見かけた東京2020の「聖火トーチ」・・・ けっこう立派なものだった。


東京オリンピック
 (7月23日~8月8日)

[ 金メダル ] 27個

 1.7月24日 柔道 男子60キロ           高藤直寿
 2.7月25日 競泳 女子400メートル個人メドレー  大橋悠依
 3.  〃   スケートボード 男子ストリート     堀米雄斗
 4.  〃   柔道 女子52キロ           阿部詩
 5.  〃   柔道 男子66キロ           阿部一二三
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 6.7月26日 スケートボード 女子ストリート     西矢椛
 7.  〃   柔道 男子73キロ           大野将平
 8.  〃   卓球 混合ダブルス           水谷隼、伊藤美誠
 9.7月27日 柔道 男子81キロ           永瀬貴規
10.  〃   ソフトボール              日本代表チーム(ソフトジャパン)
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11.7月28日 競泳 女子200メートル個人メドレー  大橋悠依
12.  〃   柔道 女子70キロ           新井千鶴
13.  〃   体操 個人総合             橋本大輝
14.7月29日 柔道 女子78キロ           濵田尚里
15.  〃   柔道 男子100キロ          ウルフアロン
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16.7月30日 柔道 女子78キロ超          素根輝
17.  〃   フェンシング 男子エペ団体       見延和靖、加納虹輝、山田優、宇山賢
18.8月 3日 ボクシング 女子フェザー級       入江聖奈
19.  〃   体操 男子種目別(鉄棒)        橋本大輝
20.8月 4日 スケートボード 女子パーク       四十住さくら
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21.8月 4日 レスリング 女子62キロ        川井友香子
22.8月 5日 レスリング 女子57キロ        川井梨紗子
23.8月 6日 空手 男子形              喜友名諒
24.  〃   レスリング 女子53キロ        向田真優
25.8月 7日 レスリング 男子フリースタイル65キロ 乙黒拓斗
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26.  〃   レスリング 女子50キロ        須崎優衣
27.  〃   野球                  日本代表チーム(侍ジャパン)

[ 銀メダル ] 14個

 1.7月24日 柔道 女子48キロ           渡名喜風南
 2.7月26日 体操 男子団体             北園丈琉、橋本大輝、谷川航、萱和磨
 3.7月27日 サーフィン 男子            五十嵐カノア
 4.7月28日 競泳 男子200バタフライ       本多灯
 5.7月31日 柔道 混合団体             日本代表チーム
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 6.8月 2日 レスリング 男子グレコローマン60キロ 文田健一郎
 7.8月 4日 スケートボード 女子パーク       開心那
 8.8月 5日 陸上 男子競歩20キロ         池田向希
 9.  〃   空手 女子形              清水希容
10.  〃   卓球 女子団体             石川佳純、伊藤美誠、平野美宇
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11.  〃   スポーツクライミング 女子複合     野中生萌
12.8月 7日 ゴルフ 女子              稲見萌寧
13.8月 8日 自転車 女子オムニアム         梶原悠未
14.  〃   バスケットボール 女子         日本代表チーム(アカツキファイブ)

[ 銅メダル ] 17個

 1.7月26日 スケートボード 女子ストリート     中山楓奈
 2.  〃   アーチェリー 男子団体         古川高晴、河田悠希、武藤弘樹
 3.  〃   柔道 女子57キロ           芳田司
 4.7月27日 重量挙げ 女子59キロ         安藤美希子
 5.  〃   サーフィン 女子            都築有夢路
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 6.7月29日 卓球 女子シングルス          伊藤美誠
 7.7月30日 バドミントン 混合ダブルス       渡辺勇大、東野有紗
 8.7月31日 アーチェリー 男子個人         古川高晴
 9.8月 1日 体操 男子種目別(あん馬)       萱和磨
10.8月 2日 体操 女子種目別(ゆか)        村上茉愛
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11.8月 3日 レスリング 男子グレコローマン77キロ 屋比久翔平
12.8月 4日 ボクシング 女子フライ級        並木月海
13.8月 5日 ボクシング 男子フライ級        田中亮明
14.  〃   陸上 男子競歩20キロ         山西利和
15.8月 6日 卓球 男子団体             水谷隼、丹羽孝希、張本智和
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16.  〃   スポーツクライミング 女子複合     野口啓代
17.8月 7日 空手 男子組み手75キロ超       荒賀龍太郎


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