時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

国民のために働く内閣

2020年09月17日 | 時のつれづれ・長月 

多摩爺の「時のつれづれ(長月の8)」
国民のために働く内閣(第99代・菅義偉内閣誕生)

9月16日、初代の伊藤博文(いとうひろふみ)内閣が発足した、
明治18年12月22日から135年の時空を超えて、
「国民のために働く内閣」とのキャッチコピーのもと、
第99代となる・・・ 菅義偉(すがよしひで)内閣が発足した。

15時30分過ぎから発表された閣僚名簿によれば、前政権の継承を訴求していただけに、
再任閣僚が8名、横滑り閣僚が3人いて、半数を超える前閣僚が現政権に残ったことから、
初入閣は5名だけにとどまり、安定志向が滲み出る布陣となった。

さらには、前日の会見で「仕事をしたい。」と記者に応え、働く内閣と銘打ったこともあって、
経験重視の再登板閣僚を4名登用するなど・・・ どこかで見た人が多い内閣となり、
地味で高揚感はないものの、その筋の専門家が配置された、ケチの付けようもない、
けっこう練られたメンバーが揃っている。

一方で・・・ 民間から入閣するのではと、注目を浴びていた元大阪市長は、
2万%ないと本人が云う通り入閣しなかったが、
これには一つの意図があって、放送局にもよるが、メディアで論戦を張るコメンテーターの多くが、
政府に批判的な立場を取っている現状を踏まえれば、
それが即ライブで国内の隅々まで放映されることから・・・ 是々非々ではあるものの、
政策を客観的に論評でき、なんでも批判するコメンテーターと丁々発止で論戦ができる論客が、
1人でも外に居ることは大きいと思い、あえて指名しなかったのではないかと見ている。

さて・・・ 国民のために働く内閣が、まずもって掲げた政策は、コロナ対策と経済対策である。
国民の誰しもが、その考えに異論はないと思うが、
個人的には、コロナ対策に共感することは多々あるものの、
経済対策には、共感できても・・・ いまいちピンとこないこともないではない。

その原因を、つらつら考えてみると、自信が年金生活者だということに辿り着く。
どんなに自由主義的な思考を持っていても、財布(口座かな?)への出入りが計画経済で、
どんなに頑張っても、ボーナスというか、ご褒美というか、プラスアルファが見当たらないのだ。

だからといって、自由主義社会の経済対策を批判するつもりはない。
人という生き物は、現役を引退することによって、目の前にあった目標が無くなると、
途端に感度が鈍くなってしまう。

今年3月で完全リタイアして、年金生活に入り・・・ 早や6カ月
最近何気に気づいたことがあって、
ご都合主義という曖昧なバランス感覚に、我ながら笑ってしまうことも多々あった。

菅内閣の発足についても「あぁぁ・・だ。こぉぉ・・だ。」と偉そうに能書きを垂れてるが、
いくら能書きを垂れても、年金生活に入れば、年金が増えるわけじゃなく、
財布の出入りは計画経済だから、気持ちは切り替えられても、
生活スタイルを切り替えるのはけっこう難しい。


「そんなものは関係無い!」と一刀両断に切りてられそうだが
いわゆる、退職ロスなのかもしれない。

会社人間だった人間が退職して、職場での肩書を失ったと同時に、
社会での存在感まで失ったと勘違いしてしまい、
辞めて半年も経ったらあれをやりたい、これもやりたいと思っていた高揚感が完璧に冷めてしまい、
じわりじわり認識させられる現実に、ちょっとした虚脱感が襲ってきてるのかもしれない。

そこに持って来て、ゴールデンウィークの前あたりから、女房が少し体調を崩し、
ここ半年間は、毎日毎日ワンパターンで、
洗濯して、干して、たたんで、掃除して、買い物に付き合っての日々が続いている。

炊事はできるので、自律神経が少し不調をきたしているのだろう思う。
おそらく、新型コロナウイルスから家族を守りたいと、心配するあがまりに体調を崩したと思われ、
病院で診てもらっても、どこも悪くないんだから、
適切な例えではないが、軽度の「コロナうつ」かもしれない。
治るまでには、しばらく時間がかかるだろうが・・・ 無理をさせないよう大事にしてやりたい。

可哀そうだが、そんなに酷い状態ではないので、可能な限り家事手伝いは引き受けようと思っている。
むしろ、こういったワンパターンを、
女房は40年以上も毎日続け、家族を支え続けていてくれたことを実感すると、
私がこれから平均寿命に達するまで、毎日同じことを繰り返しても、
女房が家族に尽くしてくれた期間の半分にも満たない。
そう捉えれば・・・ 感謝しかないし、出来る限りのサポートをするのは当然だと思う。

菅総理が総裁選で掲げた「自助・共助・公助」の共助を、まさにいま経験してるわけだが、
「人生、山あり谷あり」とはよく言ったもんで、改めて夫婦の絆を感じ、さらに深めたと思えば、
これもまた一つの通過点として、コロナの時はこうだったと、
笑い話にできる日が、きっとくると信じてるから・・・ 今日も、そして明日も頑張れる。

野党の党首や、有名タレントは、自助と公助の順が逆だと噛みついていたが、私はそうは思わない。
年金暮らしとはいえ、贅沢をしなきゃ自立できてるし、
まだまだ60代の半ばなので共倒れの心配もない。

いよいよ困ったら公助に頼るが、
いまのうちから、何でもかんでも政治に頼りたくはないと思っている。

とはいえ、菅総理が公約の一つに掲げた携帯電話料金が、本当に4割近く下がると、
これはこれで本当に嬉しい。

我が家は3人家族で、月に約2万円だから、
これが4割減だと月に1,2000円で8,000円も少なくなり、
年間換算すれば・・・ 約10万になるんだから、これは本当に嬉しいし、
2割減でも、3割減でも、効果は大きいと実感できるだろう。

さらに、消費税が1~2%下がるぐらいの効果があるとの試算もあり、
この効果は消費減税にも匹敵するだろう。

そう捉えれば、昨日発足した国民のために働く内閣が、総花的な夢を語ることなく、
生活者のレベルにまで、視線を下げて語ったことには大賛成で、
菅内閣が大嫌いな人たちでも・・・ 期待は大きいんじゃなかろうか?

コロナ禍に陥って、つくづく思うのは、普通に暮らしていけることが、幸せだと実感したことだろう。
もちろん、外交や防衛も大事で、周辺国が仕掛ける不愉快な行動も看過することはできないが、
コロナ対策と経済対策に力点を置くなら、
生活者のレベルから、視点をずらさないでほしいと願ってやまない。

ガンバレ! 国民のために働く内閣

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