オーディションは、取り敢えず✌️

確か、小学校の学芸会で
一回だけだけど

劇をしたことがある

それも、端役でね
それだけだったから
劇をしたなんて、経験は

呆れた話だよな
漫談や、落語擬きを
人前でするのが、好き
だったりしたけど
所詮、素人の

宴会の、余興だもんね
それも、小学生の時だ
おまけに、思春期は
半引きこもりだ
一度だけ、養成所の
オーディションを
受けたとは言え
それも、もう大昔で
しかも、なんにも出来ない
棒状態で、終わってしまった
一応、受かったとは言え
初歩の初歩の
養成所だったから
普通、誰でも受かって
入学金、授業料を
巻き上げられる
それだけだと、思っていた

実際、そうだっただろう
まあ、このスクールは

多分、その養成所以下
詐欺とは、言わないけど
学費だけの、小商い
そんな感じだろう
もちろん、営業の
底辺の最前線で
やるか、やられるかの
闘いは、して来たから
苦い水だけは
たっぷり、飲んできた

そんな、おまえだ
どうせ、とは
思っていたけど
お金に、ならなくても良いから
とにかく、なんか生きがいを
そうも、思っていたことは
事実には、違いない
だから、とにかく
こんなところで
また、固まるとか
醜態は、晒せない
おまえなりに、納得出来る

そんなところを、見せて
このオーディションを
終えてみたい
それで、受かれば
資料を、再確認して
どうするかだな
そんな考えは
もちろん、そんな場所では
消し飛んでいるけど
そんなことを
考えながら、ここに来て
そんな、強い思いを
下敷きにしながら
その審査に、臨んでいた
とにかく、そんな感じだった
さあ、どうなる❓
いよいよ、自分の番だ
もう、目の前で

様子は、ちらちら見ていて
どうやるかのイメージは
出来ていたからね
大昔の、あの
舞い上がった、感じはない
かえって、ドキドキが
収まっていた
やっぱり、長い社会経験と
一度だけとは言え
大昔の苦い経験が
少しは、足しに
なったのだろうか
よし…
なんか、ピストル
ばっきゅーんっだったかな
一言のセリフだけど
気持ちを込めて
思いっ切り、叫べた
滑らない程度にね
と、自分では
思っていたけど
他人に、どう見えたかなんて
感じる余裕までは
なかったかな
それが、終わると
質疑応答も、あった
何故、応募したか、とか
どんな仕事を、したいか、とか
そんな感じだった
ホッと、ひと息
とにかく、閉塞した
会社員生活漬けだったから
このオーディションは
凄く、気分転換には
なったと思うし
何より、大昔と違って
少なくとも、他の受験者に
引け目を、感じること
それが、なかった
取り敢えず、人並みには
こんな場でも、出来た
その自信は、持てたかな
　　　　　　　　to be continued