三年目のエンゲージ

連休明け、リフレッシュしたデザイナー原です！
連休中（まだ続行中の方も）いかがお過ごしでしたか？
私は、大好きな阿蘇方面にいってまいりました！
とりわけ＜やまなみハイウェイ＞は、関西にいたときからの
大のお気に入り。バイクで走った思い出の多い道です。

帰って何気なくブログ開いてビックリ。
chi-koさんコメントありがとうございます。
そう、何をしているのか、
どんなものをつくっているのかを
発信するためのブログでした。


最新作もおいおいアップしてゆきますが、
第一弾は、私のオーダージュエラーとしての原点。
<三年目のエンゲージ＞です。

多少長いですが、いきさつを・・・。

もう9年前になります。
結婚前私は彼女にたずねました。
「エンゲージリングはいる？」
彼女は答えました。
「ダイアは興味ないしいいよ」
当時親の反対など結婚にまつわる厄介ごとで頭がいっぱい
の私は「ふーんじゃいいのか」
とマリッジリングだけをとんてんかんと自分でつくり交換し無事
結婚式が終わったと思っていました。
　　　　　　　　　
一年目のクリスマス。
わたしはまたひそかに、とんてんかんと小さいダイアのリングを
つくり、阿蘇へ泊まりにいった夜渡しました。
なんと彼女は涙を流し喜びました。
　　　　　　　　　
実は私は耳ダンボでした。
以前エンゲージのリフォームのお客様と話しているとき、「ダイア
いいですね」と彼女がつぶやいたとき。
　　　　　
「やはり贈らねば、多少遅くなっても、エンゲージ。」
わたしは胸の中で低くつぶやきました。
　　　　　　　　　
彼女は日々頑張っていました。
このささやかなリングでこれほど喜ぶのなら、
ドカンと・・。
　　　　　　　　　
心に決めた私にあっという間に三度目のクリスマスが押し寄せてきました。
あわててひそかに大きめ（自分的には）のダイアを手配し、怒涛の年末
スケジュールのスキをつき仕上げた原型を、「餅つきがあるから休みたい」
としぶるキャスト屋さん（原型を鋳物で金などに仕上げる人）のポストに早朝
原型をねじ込んでから電話をかけるという荒業で、むりやり間に合わせました。

滑り込みセーフで完成したリングをイブの夜テーブルにおいておきました。
発見した家内は中をみて絶句・・しまた涙して喜びました。
大変喜びました。

そのとき私にはわかりました。（やっと）　
エンゲージリングが式のための義務や
見栄で贈るものでなく、かけがえのない深い喜びのきもちを
分かち合える時間を作り出し、
いつも思い出させてくれる（特に家内に）
モノだとことを。
　　　　　　　　
ジュエリーメーカーとして、閉じていた片目が
開いた瞬間でした。

＜リング・データ＞
メイン・ストーン：ダイア約0.7カラット
サイド・ストーン：ピンクダイア1.5mm径約40ピース
K18イエローゴールド製