カオスの世紀

カオスとは「混沌」、そしてこの21世紀に生きる自分の混沌とした日常を気ままに書き綴っていきます。

草間彌生氏が世界文化賞!~松本旅行記3

2006-09-08 | 日常の出来事
松本の街をぶらりする旅の中、「白線流し」の思い入れの薄川を後にして、サイトウキネンオーケストラの公演まで時間もあるので、宿泊のホテルまでゆっくりと松本の街を散策しようと決めて、まずは「松本市美術館」へと向かいました。
あがたの森公園から、歩いて5分足らずで美術館には着きました。美術館に入るといきなりインパクトのある彫刻作品に出会いました。何人もの人がその彫刻作品を写真に収めていて、一目でこれが重要な作品である事は分かりました(写真の作品です)。
私は不勉強で誰の作品かも分からないまま、それでもそのとてもインパクトのある作品に惹かれてすぐにシャッターを押していました。周りには外国人の観光客も熱心にその作品を鑑賞していました。草間彌生氏が世界的に活躍する芸術家であるのがそれで証明されていましたが、私はその時点ではそれも分かりませんでした(本当に不勉強・・・)。

さて、美術館はとても洗練された作りで、コンパクトながらもとても芸術的な雰囲気を醸し出していました。
そして、その雰囲気を特に作り出していたのが草間彌生氏の作品でした。
中に入って、最上階の常設展示室の前まで来ました。常設展示室では草間彌生氏の作品が展示されています。しかしながら、同行した友人が「美術には関心が無い」という事で常設展示を見ることを見送りました。今にしてみればこれは痛恨の極みです。
まあ私もその時点では彼女の事を知らずに居ましたので、友人の言にあっさり同意してしまいました。
しかし、1階にある売店で彼女の作品を目にして、凄く興味が湧きました。というか彼女の作品は今までいろんなところで目にしていたものでした。その幻想的な作風は、彼女が幼少期から闘い続けている強迫性神経症との格闘の中で生み出されている作品です。それだけに幻想的ながらも力強く一度目にすると強い印象を残す作品でした。
彼女の創作範囲は絵画に留まらず、松本市美術館にあるような彫刻の世界や、映像の世界にもその範囲を広げ、いずれも世界的に高い評価を受けてきました。
そして、今回、世界的な権威のある「高松宮殿下記念世界文化賞」を、前衛音楽かのスティーブ・ライヒ氏などとともに受賞する事になりました。彼女の世界的な活躍の成果とも言えます。

私は正に世界的に活躍する芸術家の集う”松本”という街で、サイトウキネンフェスティバルでの音楽のみならず、絵画・彫刻でも活躍する草間彌生氏の作品にも触れていた事になります。実に素晴らしい事でした。
常設展示を見逃したのは惜しまれますが、これで次に松本に行く目的の一つが出来たという事で良しとしたいと思います。
素晴らしい芸術に包まれた松本の街を堪能しながら、更に松本の旅は続きます・・・


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2 コメント

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花は・・ (kaorinishina)
2006-09-08 23:37:06
実はあの花は賛否両論なんです。市民には。理由は観たとおりなんですが・・。

松本は”烏城”(松本城)に象徴されるような、あまり色のない街なので、草間さんの作品は確かにいろんな意味で目立つんですよね。私はおもしろいと思いますけど。

この美術館は子ども向きのワークショップも盛んですが、私も参加したいくらい、おもしろいことをやってます。

http://www.city.matsumoto.nagano.jp/artmuse/p3/p3-index.html
なるほど (takeo)
2006-09-09 12:07:26
あの華は賛否両論なんですね。確かに松本の風景とは異質な感じなのかもしれません。

僕がすんなりと感動したのは、むしろあの色彩が福岡にはたくさんあるからかもしれませんね。

アジアに近い福岡は、とても色彩に飛んだ街です。

まあ雑然としているともいいますが・・・

美術館は本当に素晴らしかったです。福岡も市内に3つほど美術館があるんですが、これほど洗練されていない感じがします。羨ましいです。