よろず戯言

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ガールズ・ステップ

2015-10-01 21:19:40 | 映画

先日の休みに映画を観に行った。

石井杏奈 主演の青春ドラマ、"ガールズ・ステップ"だ。

原作は宇山佳佑 氏の同タイトルの小説。

キャッチコピーは、"いっちょ、ハジけますかっ"。

 

 

まあ、40前のおっさんが観るべきものではなかろうが、

こういう青春群像劇、嫌いじゃないんだよなあ。

全然踊れないけれど、ダンスは(見るの)大好きだ。

何よりも観に行くきっかけになったのが、ある映画を思い出したから。

このガールズ・ステップのチラシを見て思い出したその映画、

10年前くらい前に公開された、平山あや主演の映画、"バックダンサーズ!"。

平山あや,hiro(元SPEEDの島袋寛子),サエコ,ソニンの寄せ集めの4人が、

ダンスボーカルユニットのバックダンサーとしてデビュー!

メインのボーカルが突然抜けた後、事務所から解雇されかけた4人が、

奮起してバックダンサーズとして再結成。

新人の担当者と一緒に、落ちぶれたオヤジ達のロックバンドやDJとコラボして、

音楽業界になんとか踏みとどまり、徐々に人気を獲得してのし上がっていくストーリー。

 

バックダンサーズ!のサントラCDと、主題歌hiroのいつか二人でのCD。

サントラは全曲ボーカル入り!劇中使用された楽曲集になっている。

 

このバックダンサーズ!を観て、それまであまり聴くことのなかった、

ヒップホップやR&B、レゲエなどダンスホールミュージックを聴くようになった。

エイベックスが制作に関わっていたからか、ダンスシーンのみならず音楽が数多く登場。

使われている楽曲がすごく良くて、サントラも購入し、

とくにARIAや天上智喜のファンになったっけ。

hiroの主題歌、"いつか二人で"も良かったし、

俳優陣も豪華で、陣内孝則や、つのだ☆ひろなど、

実際にミュージシャンだったひとたちの好演も良かった。

 

そんな、以前観た映画が思い出さされた、ガールズ・ステップ。

ダンスとは無縁の、クラスでも地味な存在の女の子たちが、

一発奮起してダンスで本当の自分を見つける・・・みたいなあらすじが書かれていた。

なんとなく、上野樹里 主演の映画、スウィング・ガールズも思い起こさせられる。

あっちは、音楽とは無縁の落ちこぼれ生徒達が、

ジャズバンドを始めて、コンクールを目指すって内容だった。

 

主演の石井杏奈ちゃん、知らない女優さんだ。

他の主要メンバーも、魔女の宅急便でキキを演じた、

小芝風花ちゃんをのぞいて、知らない子ばかり。

リアル年齢も女子高生のそれと同じ(ひとりだけ20代)、

若い女優さんばかり集めた、まさに青春群像劇だ。

期待して、鑑賞に臨んだ。

 

 

あずさ(石井杏奈)は、神奈川の公立高校に通う2年生。

クラスでも目立つグループに属し、

学校でも人気のチア部のメンバーらと仲良しだった。

一緒に会話し雑誌を読み、カラオケに行く。

だが、あずさは、そのなかでパシリのような存在だった。

 

その あずさのクラスに、皆から仲間はずれの友達の居ない女子が数人居た。

環(秋月三佳)は、ガリ勉。

常に単語帳をめくって、ブツブツと英単語の暗記。 

放課後も進学塾通いで、誰と遊ぶこともなく素早く教室を出る。

 

愛海(まなみ:小芝風花)は、根暗。

人と会話するのが苦手で、誰とも目を合わさず会話もしない。

しょっちゅうスマフォをいじっている。

 

葉月(小野花梨)は、勘違い女子。

ピアノにスイミング、毎日お稽古ごと。

金持ちお嬢様、モテモテをアピールするも、

空気が読めずに誰からも相手にされずに空回り。

 

そして、たまにしか学校に来ない、美香(上原実矩)はヤンキー。

常にメンチ切って悪態をつく、当然誰からも相手にされない。

クラスのみんなから、"ジミーズ"と呼ばれバカにされている面々。

あずさも、明るい方に属して、そんなジミーズを無意識に蔑んでいた。

 

 

ある日のこと、体育教師から職員室に呼び出されたあずさ。

一緒に呼ばれたのは、ジミーズの面々。

体育の授業のダンスの単位が足りないと告げられ、

それを満たすための条件を告げられる。

二週間後に開催される地元のイベント。

そこで5人で出場してダンスをやれば、単位を満たしものとする。

 

クラスメートとはいえ、お互い会話したこともない、あずさとジミーズの面々。

不本意だが、単位を取るためには仕方がない。

その日から放課後に体育館の隅っこを使って、ダンスの練習が始まる。

講師に来たのは、ケニー長尾(塚本高史)と名乗る、チャラくてうさんくさい男。

かつての在校生で、あずさ達の先輩らしい。

 

ケニーの適当な指導のもと、ダンスの練習。

だが、友達でもなんでもない、あずさとジミーズ。

ダンスは合わない、上達もしない。

あずさだけは素質があるとケニーに言われ、センターを任される。

だが、けっきょく、大して上達できないまま、本番を迎える。

恥ずかしいけれど、これさえやってしまえば単位がもらえる。

その後はダンスの練習ともジミーズともお別れだ。

 

 

イベント会場で地域の人らを前にダンスを披露。

途中、葉月が転倒して舞台から落下するハプニングが起こってしまう。

だが、観客から声援を受けて、ジミーズはヘタながらダンスを踊りきった。

当初、仕方なく、嫌々ながらやっていたメンバーだったが、

声援や拍手をもらい、みんなとダンスをやりきったとき、メンバー全員が笑顔になっていた。

 

ダンス後に意気投合して、みんなで打ち上げ。

美香の提案で、元ヤンの彼氏が働いている甘味処へ―。

美香は強面のヤンキーだけど、着ている物も小物もカワイイ系が多く、

甘いものに目がない女子だった!

これまで皆に避けられて友達がいなかった美香、

今回のダンスで、初めて友達と呼べる仲間ができた!

 

ガリ勉の環も、勉強以外のことに夢中になれて、

仲間と会話ができ、一緒にはしゃぐことができて、

やはり美香と同じく、友達ができたのは初めて。

根暗の愛海と、勘違いの葉月も同様だった。

このまま、このメンバーでダンスを続けたい・・・皆、そう思っていた。

 

後日、体育教師にダンスを続けたいと相談に行く。

そこで、部活にしてはどうか?と提案される。

部員が三名以上集まれば、部として認められ、部費も支給されるという。

さっそくダンス部を設立!

部長はあずさ。

部員はジミーズ!

ただし、ガリ勉の環だけは塾があるからと入部を辞退。

顧問は再度、ケニーに依頼する。

 

 


こうしてジミーズのダンスの練習が再開される!

だが、学校の部活の花型である、チアリーディング部が体育館の広範囲を占拠。

部員数も多く、全国大会レベルの実力で、それだけの権利はある。

「ダンス部の体育館の使用は週二回だけ、邪魔しないように隅っこで!」

部員が少なく設立したばかり、素人集団のダンス部は、そんな条件を飲むしかない。

 

ダンス部の目標は全国大会に出ること!

冬に開催される、大会に向けて、基礎体力づくりからスタート!

体育館の隅で、渡り廊下で、自分の部屋で練習に励むメンバーたち。

やがて環も、やっぱりダンス部に入りたいと合流!

再び5人で練習再開!

5人はさらに仲が深まってゆくが、

練習中に起きたチア部とのトラブルが原因で、その仲に亀裂が生じてしまう。

廃部寸前の状態に・・・!

はたしてジミーズは、選手権に出場できるのか?

 

うーん、イマイチだったかな。

面白いといえば面白いんだけど、期待はずれだった。

逆に言うと、期待していたものと違った感じか。

上にも書いた、バックダンサーズやスゥイングガールズ、

この二作品よりも劣っていたと思う。

 

メインキャラ全員、それぞれのストーリーを、

ちゃんと掘り下げて描いているので、とても丁寧で解りやすい作品でもある。

ただ、それが裏目に出て、テンポが悪くじれったい。

ダンスの話なのに、ふつうに中学生日記のようなドラマになってしまっているので、

ラストに至るまでダンスが上手くなってゆく過程がはっきりと見えない。

いじめや不登校、家庭環境、成績不振、不良に恋愛、

あらゆる学生の悩みが散りばめられ、完全に中高生むけの作品だ。

 

ラスト、お約束でダンスシーンがフルであるのだが、

なんだろう、ヘタとか上手いとかでなく、なんだかグッと来なかった。

やはりドラマ主体で、その過程がきちんと描かれていなかったからだろうか?

でもダンスに重点置いて、スポ根ドラマに仕立てても、

いまどき流行らないのかもしれないな。

 

 

俳優さん、主演の子がなんかパッとしない。

石井杏奈ちゃん、よくよく調べたら、E-girls のメンバーだった!

なるほど、エイベックスがブッ込んで来たんだな。

役柄だからだろうか、表情が硬くて硬くて・・・笑顔もどこかひきつって見えるのよね。

ただ精悍な顔つきで、不思議な魅力があったので、

もっと大人になれば、黒谷友香とか小西真奈美のように、化ける可能性あるなと期待。

 

愛海役の小芝風花ちゃん、可愛かった。

メンバーのなかで、もっともダークでブルーな役。

出番は少なめだけど、泣きじゃくる演技などさすがだった。

こんな可愛い子を胎ませて捨てたクソ野郎はブン殴ってやりたい!

実際、美香の彼氏(山本裕典)にブン殴られていてスカッとしたけれど。

 

他の役者さんも今後チェックしたい。

環役の秋月三佳ちゃん、美香役の上原実矩ちゃん。

それぞれ、ガリ勉とヤンキーって設定だけど、実際はまるっきり異なるキャラクターだとか。

二人ともインパクトの強い役だったので、他作品での演技を観てみたい。

実矩ちゃんは最初、ものすごいメンチ切った怖い顔ばっかだったのが、

後半は笑顔がすごく似合う、可愛いらしい子だった。

 

葉月役の小野花梨ちゃん。

最も個性的なルックスで存在感があった。

途中、家庭環境がバレる、シリアスなシーンは気迫があってよかった。

小学生のときから子役として活躍しているひとらしく、演技が巧いのに納得した。

これを機に露出が増えるといいな。

名前も覚えやすいからいい。

 

あとは、ダンス講師役の塚本高史。

登場したときにニヤけてしまった。

エイベックスだから、ISSAブッ込んできやがったな!と一瞬思ったが、

すぐに塚本高史じゃん!ってなって笑った。

不良というかコワモテ役が多いけれど、こういうコミカルなキャラが似合うな。

成海璃子 主演の映画、書道ガールズで顧問を演じた、金子ノブアキを思い出した。

あんなポジションだったよな。

来年の大河、真田雪村らしいが、後藤又兵衛、また塚本高史が演じてくれないかな。

 

 

エイベックスが関わっていて、ダンスがテーマだったので、

所属アーティストのカメオ出演とか期待して色々探したけれど、見つけられなかった。

スタッフロールにもらしき名前を見つけられなかったので、

今回、そういうのはなかったのかな?

まあ、エグザイルやら三代目なんちゃらとかのゴロツキ共や、

E-girlsとかのメンバー出ていても知らんので気付かんな。 

 

そういえば音楽も印象に残るものがなかったな・・・。

なによりも、やっぱりダンスシーンが少なかった。

だからBGMも挿入歌も響いてこなかった。

 

チェックしているひと、ダンス映画だと期待するとがっかりする。

青春群像劇ではあるが、いまいちスカッとしない。

大部分が女子高生の複雑な友情ドラマになっちゃっているので、

そういうのが好きなひとは楽しめるかもしれない。

自分は中学生日記みたいなのや、シリアスな学園ドラマはあまり好きでないので、

このガールズ・ステップはあまり楽しめなかった。

 

しかし今の子達は大変だな・・・ダンスが必修科目だなんて。

自分らが中学高校のときだと考えられん。

ちょうど自分が中学生の頃、ブレイクダンスが大ブームだった。

大人気だったダンスボーカルユニット、Zooはしびれるくらいカッコ良かった。

天才たけしの元気が出るTVというバラエティ番組で、

高校生ダンス甲子園なんてコーナーがあり、毎週楽しみに観ていた。

参議院議員の山本太郎なんか、それの出身なんだよな、

やっていたのはヘンテコなパフォーマンスで、全然ダンスじゃないけどね。

高校のときには trf が登場。

SAM ETHU CHIHARU の自由なダンスに魅了され、

DJ KOO のラップに驚いたが、ターンテーブルは当時まだ意味が解らなかったっけ。

 

・・・やべえ、青春時代のこと色々思い出していたこと書いてたら、いつまでも続くわ。

 

そうそう、書き忘れていた・・・。

女子高生たちの着替えシーンもあるので、助平どもは要チェック!

 

  



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