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ラーメン侍

2011-10-30 11:55:43 | 映画

先日の休みに、渡辺大 主演の映画、“ラーメン侍”を観てきた。

原作は久留米や横浜のラーメン記念館でも店舗運営する、

人気ラーメン店・大砲ラーメンの創業者・香月均氏のコラム集的ストーリー。

 

まず、自分の住んでいる福岡が舞台であること、大のラーメン好きであること。

そのため、この映画の評価が、

若干(けっこう?)ひいき目になっているかもしれないことを先に断っておく。

 

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ラーメンが題材の映画で、なおかつ福岡・久留米が舞台となっており、

福岡では割とプロモーション活動が盛んだったが、

ローカル色が強く、題材が題材のため、

上映劇場も少なく、全国的にはほとんど話題になっていない模様。

九州先行上映で、公開まもなく観に行った。

 

劇場に入ると・・・!

前回の“ツレがうつになりまして。”の時とはうって変わって、誰ひとり居ない!

平日の朝一上映とはいえ、地元・福岡のラーメンが題材の映画、

もっと注目されているかと思いきや、この閑古鳥鳴き状態。

ずっと念願だった劇場ひとり独占を達成したものの、なぜか悲しく寂しかった。

 

03

 

舞台は福岡県・久留米市。

東京でサラリーマンをやっていた、光(渡辺大)に、突然の訃報が入る。

ラーメン屋を営んでいた光の父、昇(渡辺大 二役)が急逝してしまう。

故郷・久留米に戻り、ラーメン屋を継ぐ決心をした光。

母、嘉子(山口紗弥加)と、さびれた久留米の屋台街で母子、昔の思い出話をする。

 

ラーメン屋を継ぎ、昇の代から変わらず繁盛しているものの、

光はどこか納得できず、また自分のやろうとしていることに迷いもあり、

どうしても自信が持てないでいた。

 

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だが、嘉子から聞かされる、貧乏のどん底だった暮らし、無鉄砲な昇のエピソード。

なぜ昇はラーメン屋をはじめたのか? 貧乏だったけれど面白おかしく、

そしてなによりも活気のあった久留米の街。

戦後復興の活力だった屋台街が姿を消して、今のさびれた久留米になった。

嘉子からの思い出話と、昇と関わった地元の様々な人達の話を聞きながら、

光は自分のラーメンで再び久留米に活気を戻そうと、大きな夢を抱く。

 

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かなり面白かった。

似たような映画で、数年前に公開された、ユースケ・サンタマリア主演の“UDON”があったが、

あれとは比にならないくらい、面白かった。

UDONは県単位で日本中を巻き込んだお祭り騒ぎだったが、

こちらは市単位でいち家族に狭まっているため、規模は小さけれど、そのぶん内容が濃くて厚い。

 

また、同じラーメンを題材にした映画では、

伊丹十三 監督作品のあの不朽の名作、“たんぽぽ”があるが、

ストーリーや物語の構成がまるで異なるので単純には比較できない。

個人的に たんぽぽも良かったけれど、それに劣らないくらい面白かった。

 

主演の渡辺大、知らない俳優さんだったのだが、

なんとびっくり、あの大俳優・渡辺謙の息子だった!

よく見りゃ、そっくりだ!!

その渡辺大が、無鉄砲で頑固なラーメン屋・昇と、

そのラーメン屋を継ぐ息子・光の二役を器用にこなす。

古き良き九州男児を、小気味良く演じてくれる。

 

そして一番よかったのが、昇の妻であり光の母である、嘉子を演じた山口紗弥加

この映画のなかで彼女は、同じ役で18歳~53歳までを演じるという離れ業を披露してくれた。

それがまた、すごく巧く、実年齢は自分よりも若いのに、

ちゃんと自分のお母んと変わらないくらいの年齢の母ちゃんを演じていたし、

若い頃には、気っ風のいい肝のすわった嫁を演じていた。

 

まだほんの15・6歳くらいでグラビアアイドルとして鮮烈デビューしたものの、

その後、テレビであまり観る機会がなく、たまに映画で観てもほんの端役。

そんな彼女が、こんなに凄い演技をする女優さんだったのには驚いた。

近年舞台で培ったものなのだろう。

 

この映画で初めて知った女優さん、高木古都

台詞がなく、口がきけず表情もないという難しい役(一言だけ喋ったが)を、淡々とやっていた。

めちゃくちゃきれいな子で、ちょっと今後の活躍に期待してしまう。

 

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劇中にも登場する、大砲ラーメンのカップ麺。

  

それから、福岡の人間にはおなじみの、鮎川誠

いきなり登場したシーンで吹き出してしまった。

タケノコ採りのジイさんが、あんな格好つけた立ち方しねーよ!

このひと、本当に骨の髄までロッカーだな。

数年前に堺雅人とダブルで主演した映画、“ジャージの二人”。

ノーチェックで観ていないけれど、今度観てみるか。

そういや鮎川さん、ポプラはどうなっちょんですか?

みるみる店舗がなくなっちょりますが。

九州のコンビニはポプラじゃなかったとですか?

 

映画には全国の有名ラーメン店のカリスマ店主らが多数ゲスト出演する。

ラーメンマニアにはたまらない演出だろうが、

自分には、支那そばやの佐野のおっさんくらいしか判らなかった。

ラーメンとまったく関係の無い役で笑えたが。

 

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博多一風堂のカップ麺。

創業者の河原成美氏は、劇中に屋台の店主役で登場する。 

  

独り占めで誰にも邪魔されず気兼ねせずに、この映画を堪能したが、

面白いシーン、泣けるシーン、部屋で観ているわけじゃない。

やはり映画館では、これらシーンを誰かと共有していないと、なんとなくつまらく感じてしまった。

 

今度、久留米の屋台へ繰り出してみよう。

そん時ゃ、名物の焼鳥と元祖とんこつラーメンを食べるのだ。

 

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前売特典でもらった、れんげ。

自分はラーメンでは れんげを使わない。

 

 

 


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