高校改革プラン研究会のメンバーで、栃木県立宇都宮白楊高校、同じく小山北桜高校へ日帰りで行ってきました。「須高地域の高校を考える会」が総合技術高校の先進例を視察されるということで、ここに同行調査が実現しました。両校とも、前身が農業高校ということで、再編経過の中でそれぞれ、農業・工業・商業各学科など設置された、新しいタイプの学校です。教育課程や方針、学習内容、進路状況など、さまざまご説明を頂きました。試みとして成果と課題についてもふれられました。長野県立の高校が、こうしたモデルを参考にする際、背景の違う点は考慮しないとならないな、と感じたことがいくつかあります。栃木県は全県一区で生徒募集していること、募集の方法、北関東一円ということで首都圏も含めた私立(一部公立も)高校進学者の状況や中学生の進路選択の幅など。何より、長野県のような山あり谷ありとはまったく違って平野部が大きい。
宇都宮白楊は宇都宮駅から近く、交通の利便も手伝って人気があるようです。小山北桜の大沢校長先生は長野県出身とのことで親しみをもちました。校内施設の見学の折には、会話が充実しました。私からは、長野県は通学区ごとの関係者の事情が複雑に絡み合っていることや、他県との関係性がすごく希薄な点などが、再編過程における難しい部分ではないかととらえているが、こちらはどうですか、などと質問。同校長によれば、同校同窓会は再編の段階で切り離された経過があり、その分を県が設備充実などで補われたとのことで、関東地方全体の動きの中で、栃木県の高校もまだまだ活力がある、というようにお話しされたのが印象的でした。
長野県はどうも、近隣県とはさえぎられていて、越県交流というのは教育においても乏しいかもしれないし、教育資源を県内あるいはエリア内だけで調達しようとするところに、限界があるのではないか。などと考えさせられたところです。
長野からだと大宮経由の新幹線で2時間足らずで宇都宮まで行かれます。行ってみて以外に近いと発見。朝、往路の車窓からは、高崎あたりで後方には真っ白な浅間山、大宮付近でこちらも冠雪の富士山が見え、とても美しい眺めで、しばし幸せな気持ちになりました。