雪の大晦日の朝。例年、年越しは、松本の夫の実家(私の「嫁ぎ先」)です。朝食もそこそこに、夫と子どもたちと準備にかかりました。今回は、所用でひと晩泊まりの私を除いて2~3泊の予定で、衣類などをカバンにそれぞれ自分で入れました。荷物を作って、車の雪を落としてから積み込んで乗り込んで。いつものことですが、「民族の大移動」さながら…。車中はずっと大騒ぎです。長野道は明科のトンネルを抜けると雪のない光景に。1時間あまりで到着しました。 昼ご飯を食べて、早速恒例の「けんちん汁」作りに取り掛かりました。大根10本を小さく薄いいちょう切りに。とにかくひたすら切っていき、私が戸隠で購入した「鬼ザル」いっぱいになりました。ジャガイモやニンジン、ゴボウも小さく刻みます。以降はほとんどが男手頼み。じいちゃんと父親が中心になり、子どもたちは煙たがりながらも部分的に手伝いました。
**車の雪下ろし後** **けんちん汁作り** **伝統の味を守る** **スィング(長男)**
予め水気を切っておいた豆腐を8丁、大きな釜に多めの油を熱した中で大きな木杓子でもってひたすら炒りつけ、ポロポロの状態になるまでが忍耐の仕事。湯がいた大根そのほかの野菜も合わせて、水を加え最後にしょうゆのみの味付けで仕上げます。これが毎年、最後の年中行事なのです。出来上がったけんちん汁は、寒いところで保存し、食べる分だけなべに取り分けては温め、正月中、無くなるまで楽しみます。